一時のお出かけ4
小一時間ほど話をして、私はカフェの厩舎で預かってもらったパライズを引き取りマントとフードをしっかりと被り、国境の門をくぐりクーロン皇国の小さな我が家となった一軒家へと向けて帰宅の途に就く。
また私を気遣ったゆっくりとした足取りで歩くパライズに乗って小一時間掛けて帰宅し、その後は労いのブラッシングと干し草や飼い葉に水を入れ替えて私も家へと戻る。
お風呂を沸かし、移動の疲れとホコリを取ると伯母様が大変だろうから持ち帰りなさいとカフェで頼んでくれていた軽食セットを広げてお茶を入れて夕食とした。
「カフェの軽食セットとっても美味しいわ。ねぇ、赤ちゃん」
ぽこんと元気に返事をする我が子。どうもご飯の前と後は活発に動くことに気づいた。
きっとご飯が大好きな子になるんだろうなと、微笑ましく感じている。
もう、あとはこの子が生まれるまでここで落ち着いて暮らすのみ。
産まれるまでにある程度調薬を済ませて薬の備蓄も増やしておきたいし、薬でどうにもならないときのための魔法薬も準備しておきたい。
「やることはたくさんあるもの、それでもナローズの邸に居たころよりは全然ゆとりがあるわ」
あの家では、好きなだけ使えるタダのメイド感覚で仕事振られまくってたもんねぇ。
ここでは好きなタイミングで好きなことが出来る。
本当に幸せだこと。
「そういえば、あの人たちは今頃どうしているかしらねぇ。リーリアは相変わらず好き勝手しているかもしれないけれど。そろそろお父様もお義母様と離縁してもおかしくないだろうなとは思うのだけれど。特に私の母親として置いてたなら役目も果たしていなかったし、逆に虐待だったかもだけれど。私も家を出たことだし」
私は本当に世間を調べようとも思っていなかったので、この時点ではお義母様がすでに捕まり貴族牢に囚われ、すでにお父様と離縁していること、リーリアも血縁無しでナローズ家から除籍されていることを知らなかった。
そして、自分がまだナローズ家に籍が置かれたままなことも知らないままだった。
それでも、まだトーラス殿下に発見されることもなくこの子の存在も知られていないからきっと大丈夫とタカをくくっていました。
だって、一夜の過ちであって相手が居無くなれば殿下も執着などしないだろうと思っていたので母子で他国で穏やかに数年暮らして少し子育て落ち着いたら辺境伯領かマクレガー領でこっそり王都に近寄らずに暮らそうという計画だったのだから。
だから、ずっと探してるなんて思わないしこの一軒家も知られているとは思わなかったし。
まさか、診察から数日の油断していた時にここに来るとは想像もしていなかったのです。
はい、ようやっとトーラス殿下は再会できるようですよー!
長かったね。
まさか三万字以上もすれ違ったままになるとは作者も考えてなかったよ。
囁きのせいだから仕方ないね、ドンマイ殿下(o_ _)ノ
この感じだと五万字いかないくらいで終わりそうです。たぶん、ロッティがごねなければ(笑)




