閑話 その頃、第三王子は
今日はちょっと遅刻しました!
もう一話分も何とか更新したい所存。
シャルロッテがクーロン皇国の隅の村で安定的なスローライフを楽しんでいる頃、トーラスはようやく整った外交としてクーロン皇国の皇都ローアンで皇宮での晩餐会に参加していた。
すでにシャルロッテがクーロン皇国に入り三か月が経っているので早いところ見つけてしっかりと結婚の申し込みをしたいのだが、皇国への移動前にシャルロッテ直筆でナローズ家からの離籍届が出されて子爵への問い合わせを行った。
子爵は寝耳に水だったこと、そもそもナローズ家の跡継ぎはシャルロッテであり現子爵夫人とは離縁予定だという。
なんとシャルロッテの妹は子爵の子ではないと、すでに血縁関係を調べて調査済みであり夫人の不義の確たる証拠として提出、離縁届もそれにより提出されて公文書偽造と共に立派な証拠となり子爵は離縁し、妹とされていたリーリア嬢は母親の実家の準男爵家に移ると即座に王都から離れた男爵の後妻として嫁に出されたらしい。
学園も成績が振るわず、退学手続きを取ったうえで送り出したそうだ。
子爵はそういった手続きをしっかり終えた後に報告として法務院に居たところを出くわして、婚約から結婚を最短で進めたいと話をしたところ、子爵はこう返した。
「シャルロッテはナローズ家に未練も無く、貴族という立場にも未練は無いのでしょう。離籍届は正真正銘シャルロッテの直筆でした。なので、殿下の申し出にあの子が頷くかは分かりません。あの子の意思次第でしょう。私はあの子が頷けば認めます」
そして、それでもあの子が頷いたときに平民では大変でしょうから離籍届いまは提出しませんとも話してくれた。
少しの猶予が出来たところで、ようやくのクーロン皇国への捜索という名の外交に赴いた次第だ。
「久しぶりですね、皇太子殿下」
そう、学園時代に留学で来ていた時以来のリューシン殿下との再会である。
そしてここに来たからには恥も外聞も気にせずお願いをしなくてはならない。
「今回は、クーロン皇国での探し人にご協力をお願いしたい。とある事件で、私のせいで瑕疵をつけてしまった令嬢が居るのだが、その後クーロン皇国へ出奔してしまったのだ」
俺の言葉にリューシン殿下はすこし目を見開いた後に、にこやかに返事をした。
「ちなみに、その令嬢はトーラス殿にとってどのような方なのです?ただ瑕疵の責任を取るだけのおつもりですか?」
そんなリューシン殿下の言葉に、俺は素直に答えた。
「ずっと、想ってきた相手です。婚約の打診も断られていましたが、諦めることが出来ない、本気の相手です。事件後すぐに自分の気持ちと婚約結婚について話をしたいと思っていたのですが。彼女の行動が早くて出奔されたのです。情けない話ですが、それでも譲れない、跪いて妻問いをしたく思っています」
そんな俺の答えにリューシン殿下はにこやかに微笑んで頷いてくれた。
「そうか、そんな相手なら追いかけるだろうな。国内自由に探していただいて結構。クーロン皇国は皇族ですら恋愛結婚の主義だからな。応援しようではないか」
お国柄よろしく、無事にクーロン皇国内でのシャルロッテ捜索の許可を得られたのだった。




