第5話「大学と芸能界、それぞれの一歩」
⸻
■Scene 1:それぞれの世界へ
春。
悠人は大学1年生となり、映像制作学科に進学。
カメラの持ち方、シナリオ構成、照明の基本、そして映画史――毎日が未知の連続だった。
講義の合間、同じクラスの仲間たちと昼食をとりながら話す。
友人A:「お前、監督志望ってマジなんだ?」
悠人:「うん。女優と映画、ずっと好きで……。撮りたい人がいるんだ」
友人B:「へえ、誰?」
悠人:「……秘密」
同じ頃。
玲奈は主演ドラマ『桜が散るころ、君を想う』の撮影真っ只中。
ベテラン俳優との共演、全国タイアップのポスター、朝から晩まで取材と撮影の嵐。
マネージャー千田:「玲奈、これが連日のスケジュール。5時入りの日もあるけど……大丈夫?」
玲奈:「うん、大丈夫。……あの子との約束があるから」
悠人の存在が、玲奈の背中を押していた。
⸻
■Scene 2:すれ違い始めるふたりの時間
ある週末の夜。
玲奈からのLINE:
ごめん。今日も夜遅くなりそう。電話できたら、0時すぎるかも。
悠人:(そっか……仕方ないよな)
スマホを伏せ、悠人は脚本課題に集中しようとする。
でも、頭の中では玲奈のことばかり。
逆に玲奈も、撮影の合間にスマホを見つめていた。
スタッフ:「綾川さん、次のシーン準備できました」
玲奈:「……はい、すぐ行きます」
すれ違う時間、すれ違うリズム。
“お互いのため”に歩き出した道なのに、ふたりの距離は少しずつ、確かに開いていく。
⸻
■Scene 3:久しぶりの再会
ある土曜日、玲奈がわずかに空いたオフの日。
玲奈:「今日……会える?」
悠人:「もちろん」
都内の静かな公園。
帽子とマスクで変装した玲奈がベンチに座っていた。
玲奈:「……来てくれて、ありがとう」
悠人:「こっちこそ。会いたかった」
しばらく、言葉が出ないまま、ふたりは並んで座って空を見上げる。
玲奈:「忙しいの、わかってる。でもね……最近、私、自分が“ただの女優”に戻っちゃいそうで怖くなるの」
悠人:「……玲奈は、俺にとって“ひとりの人間”だよ。
スクリーンの向こうでも、そばにいても……俺の大切な人には変わりない」
玲奈:「……ありがとう」
そして、玲奈は誰もいないタイミングを見計らって、
小さく――でも確かに、悠人の唇にキスをした。
「ん……」
玲奈:「これで、また頑張れる」
悠人:「俺も。……玲奈のために、映画を撮れるようになるまで、絶対に立ち止まらない」
最後まで読んでくださり、ありがとうございます!
もしこの物語に少しでも「面白い!」と感じていただけたなら——
ブックマーク & 評価★5 をぜひお願いします!
その一つひとつが、次の章を書き進める力になります。
読者の皆さまの応援が、物語の未来を動かします。
「続きが気になる!」と思った方は、ぜひ、見逃さないようブックマークを!
皆さまの応援がある限り、次の物語はまだまだ紡がれていきます。




