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第1話「16歳の僕が恋した人は、テレビの中の“彼女”だった」


「もしも悠人が一般人で、玲奈と交際3年目で結婚したら」

『交際3年目、国民的女優と僕の秘密の恋』


■Scene 1:ファンレター、そのはじまり


神谷悠人、16歳。

高校に入学してすぐ、彼は“ある人”に夢中になった。


テレビの中で、どこか寂しげで、それでいて強く笑う女優――綾川玲奈。

35歳、芸能界では国民的女優として絶大な人気を誇っていた。


悠人は放課後、コンビニで買った雑誌をバッグに詰め込み、

家に帰っては録画したドラマを何度も見直す毎日。


「俺のファーストラブは、芸能人でした――なんて、誰にも言えないけどさ」


そんな想いを抑えきれず、

彼は一通のファンレターを送る。


はじめまして。

僕はあなたの作品が、毎日の励みです。

どんなに疲れていても、玲奈さんの笑顔を見ていると、救われます。

あなたは、僕の希望です。


差出人:神谷悠人(16)


――返事がくるなんて思っていなかった。


けれど、数週間後、

一枚の写真と直筆のメッセージが届く。


お手紙、ありがとう。

あなたの言葉に、私も救われました。

――玲奈


それが、“運命”の始まりだった。



■Scene 2:交際のきっかけ


高校2年の夏。


都内某所、公開収録のバラエティ番組。

一般観覧に応募していた悠人は、偶然にも前から2列目という神席を獲得。


その日、玲奈がゲストとして出演していた。


ステージ上から一瞬、観客席に目を向けた玲奈。

その視線が――悠人と合った。


一瞬だけ、玲奈の表情が動いた。

彼女は、何かに気づいたように、目を細めた。


数日後、マネージャー経由で「玲奈さんが“話したい人がいる”と伝えています」と、

関係者から連絡があった。


悠人は都内の某カフェに呼ばれ、

初めて、玲奈と対面した。


玲奈:「……あのとき、ファンレターくれた“神谷くん”?」


悠人:「……はい。覚えててくれたんですか?」


玲奈:「あんな真っ直ぐな手紙、忘れないわよ」


まさか――

夢にまで見た人が、自分の言葉を覚えていてくれたなんて。


そして、玲奈はこう言った。


玲奈:「誰にも言わない。秘密にする。

でも……もし“本気”なら、時間をかけて、少しずつ……」


悠人:「……僕、本気です」


こうしてふたりは、**誰にも知られてはいけない“秘密の交際”**を始めた。



■Scene 3:映画館でのデート(1年目)


交際1年目――悠人、17歳。


誰にも気づかれないように、変装して映画館でデートをするふたり。


玲奈はキャップを深くかぶり、マスクをして。

悠人はそっとチケットを受け取って、エスコートする。


上映中、手を繋ぐことも、寄りかかることもできない。

けれど――玲奈が小さく微笑みながら、ポップコーンをつまむ姿を横で見ているだけで、

悠人の胸はいっぱいになった。


玲奈:「……なんか、普通のカップルみたいね」


悠人:「うん。でも、“普通のカップル”じゃないから、ドキドキしてる」


玲奈:「ふふ、それも悪くない」


暗がりのなか――

ふたりは見つめ合い、ほんの一瞬だけ、唇を重ねた。



■Scene 4:そして――3年目の春


悠人、19歳。高校を卒業し、大学進学を前にした春。


玲奈との交際は3年目に突入していた。


玲奈:「……ねえ、悠人」


悠人:「ん?」


玲奈:「あなたが、“私と結婚したい”って言ったら……」


悠人:「言うよ。今日、今この場ででも言える」


玲奈は、少しだけ顔を赤らめながら、小さく頷いた。


玲奈:「……私、もう、覚悟できてる。

世間に言えなくても、私はあなたを選ぶわ」


悠人:「……玲奈。結婚してください」


玲奈:「――はい」



最後まで読んでくださり、ありがとうございます!

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