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第8話「双子と、秘密の報告会」



命を授かるという奇跡。

それは、隠してきた“真実”に、向き合う覚悟を連れてくる。



■Scene 1:産婦人科の診察室にて


玲奈と悠人は、人気のない午後の時間帯を選び、紹介された個人病院を訪れていた。

エコー画面を見つめながら、玲奈は医師の言葉に耳を疑う。


医師:「……はい、こちらが赤ちゃん……そして、こちらにももう一人」


玲奈:「え……えっ? ふたり……?」


悠人:「双子……なんですか?」


医師:「ええ、双子ですね。とても元気に育っていますよ」


玲奈は思わず悠人の手を握る。


玲奈:「ふたりも……おなかにいるんだ……」


悠人:「……玲奈さん、本当に……ありがとう」


ふたりは手を強く握り合い、目には涙が滲んでいた。



■Scene 2:まずは玲奈の事務所で


玲奈と悠人は、マネージャーの千田にだけ事前に伝え、

事務所の応接室で社長との面会に臨んだ。


玲奈:「……本日は、どうしてもご報告したいことがあって伺いました」


社長:「なんだ、そんなに改まって」


玲奈:「……実は、私――妊娠しました。双子です」


社長と千田マネージャーが一瞬息を呑む。


玲奈:「そして、もうひとつ……私はすでに結婚しています。相手は……神谷悠人さんです」


千田マネージャーが少しだけ微笑む。


千田:「……あのファンレターの子よ。玲奈がずっと取っておいてた」


社長:「……結婚……してた? それも、いつ……?」


玲奈:「高校卒業のその日に、プロポーズを受けて……交際0日で、入籍しました」


社長:「は……?」


沈黙が流れる。

だが、次の瞬間――社長は深く息を吐いて、ぽつりとつぶやいた。


社長:「まったく……芸能界も、ドラマよりドラマチックだな……」



■Scene 3:悠人の事務所にも報告を


続いて、悠人は自身の事務所でも報告。

若手監督として注目され始めた彼の立場に、マネージャーと社長も驚きは隠せなかった。


悠人:「……実は、すでに結婚しています。そして妻が双子を妊娠しました。相手は、綾瀬玲奈さんです」


社長:「えっ……えっ!? うそでしょ……綾瀬玲奈!? 国民的女優の……?」


悠人:「……交際0日婚でした。高校卒業のその日、プロポーズして、入籍しました」


マネージャー:「やるなぁ……ってか、君らほんとにドラマみたいなことしてるな……」


それでも、事務所はふたりの覚悟を認め、今後も極秘で支えると約束してくれた。



■Scene 4:初めて語られる、家族への“本当のこと”


その夜――

悠人は実家に電話をかけ、両親とビデオ通話で顔を合わせる。


母:「悠人、久しぶりね。玲奈さんとは最近どう?」


父:「なんだ、今日は急に改まって」


悠人:「……報告があります。

僕、結婚してます。もう、3年以上前に。玲奈さんと」


母:「……えっ?」


父:「は?」


悠人:「しかも――交際0日婚です」


両親:「……………………」


悠人:「それから、玲奈さんは今、お腹に双子を授かっています」


しばし沈黙の後――

母:「……まぁ……あの綾瀬玲奈さんと!?」


父:「交際0日婚って……悠人、お前ってやつは……」


母:「でも……うれしい。おめでとう。言ってくれてありがとう」


父:「これからが大変だ。だが、お前なら大丈夫だな」



■Scene 5:心音への報告


数日後、妹の心音に玲奈が会う。

玲奈は、そっとお腹をなでながら微笑む。


玲奈:「心音ちゃん……私、ママになるよ」


心音:「……っ!ほんとに!? うわ、すっごい……! え、え、え!? 双子!?」


玲奈:「ふふ。びっくりするでしょ?」


心音:「えっと……じゃあ私、叔母さんになるの……? やば……嬉しすぎて泣きそう!」


ふたりは笑い合いながら、手を取り合った。


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