第10話「秘密のまま、永遠に」
次回はいよいよFifth Season 最終話。
スクリーン越しの、世界にひとつだけの愛の告白を描きます。
スクリーン越しに微笑むその瞳は、
ただ一人に向けた“ありがとう”の証。
誰にも知られず、誰にも奪えない、ふたりだけの“結婚のかたち”。
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■Scene 1:公開初日、舞台挨拶の朝
玲奈の主演映画『透明な手紙』がいよいよ公開初日を迎えた。
会場にはマスコミ、映画ファン、そして偶然を装って座席に座る悠人の姿。
マネージャーの千田が客席から玲奈に目配せを送り、
玲奈はステージ裏で一度だけ、深く息を吸った。
(今日、私は“何も言わない”けれど――
あなたにだけは、ちゃんと伝えたい)
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■Scene 2:スポットライトの下で
スポットライトに照らされながら、玲奈はステージへ。
監督、共演者と挨拶を交わした後、マイクが玲奈に渡る。
会場は一瞬、静寂に包まれる。
玲奈は、ゆっくりと観客を見渡した――
そして、一席だけ視線を止める。
「この作品は……私にとって、
女優としても、人としても――
“いちばん素直になれた時間”でした」
「たくさんの人と出会って、ぶつかって、
そして、ようやく“私自身”を信じてあげられるようになった気がします」
「本当の私を……好きになってくれた“誰か”に、心から感謝しています」
その一言だけで、悠人には全てが伝わった。
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■Scene 3:帰宅後、ふたりきりの夜
舞台挨拶を終え、記者のフラッシュから逃れるように帰宅した玲奈。
部屋には既に悠人が待っていた。
玲奈はコートを脱ぎ、靴を脱ぎ、そのままキッチンに向かう。
だが、背後から悠人が近づき、
そっと後ろから抱きしめた。
「……“誰か”って、俺でしょ?」
玲奈は笑いながら振り向いた。
「“誰か”じゃないよ。
あなただから――私は結婚したの」
悠人は玲奈の髪にそっとキスを落とし、
そのまま、額から唇へ、静かに触れるようなキスをした。
玲奈もそっと目を閉じる。
「このまま、誰にも言わずに……ふたりだけの愛で、十分だよね」
「ああ。
公開されなくても、言葉にしなくても……
この“秘密”は、世界でいちばん、大切なものだから」
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■Scene 4:数日後、心音と再会
玲奈は数日後、心音とカフェで再会した。
玲奈:「心音ちゃん、ありがとね。あのとき……私を止めてくれて」
心音:「玲奈さんが、玲奈さんでいてくれたら、それでいいと思ったから」
玲奈は穏やかに微笑み、こう続けた。
「私、活動休止したことでひとつだけ分かったの。
“愛”って、見せびらかすものじゃなくて、
大切に包んで育てていくものなんだって」
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■Scene 5:ラストカット
夜、悠人と玲奈が並んでベランダに立っている。
玲奈が夜空を見上げながらつぶやく。
「ねえ……“秘密のまま、永遠に”って、ロマンチックじゃない?」
悠人は隣で微笑みながら、
玲奈の指をそっと握った。
「ああ。
俺はずっと、君の“秘密”でいいよ」
カメラは空を映し――
星のない夜空に、ふたりだけの“灯り”が、静かに揺れていた。
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