第6話「活動休止の決意と、心音への告白」
光の中で輝いてきた。
でも、光が強くなればなるほど、影は深くなっていった。
だから――
「女優」を続ける前に、「私」として立ち止まりたかった。
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■Scene 1:玲奈の決断
朝、玲奈はマネージャーの千田に自ら電話を入れた。
「……一度、活動を休ませてほしいの。しばらくでいい。
壊れかけてる自分のままじゃ、カメラの前に立てない」
千田は驚きつつも、玲奈の声の張りに何かを察したように答えた。
「本気なのね。……なら、私も本気で“あなた”を守るわ。
でも、最後に――ちゃんとファンに言いなさい」
玲奈は深く息を吸い込み、静かに答える。
「うん。ちゃんと、伝える」
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■Scene 2:心音との再会
玲奈は、あるカフェの個室に心音を呼び出していた。
2人きりでテーブルに向かい合うのは、実はこれが初めてだった。
「……活動、休むことにしたの」
心音は一瞬、動揺の表情を浮かべたが、すぐに真剣な目で玲奈を見る。
「理由……聞いてもいい?」
玲奈は、窓の外に視線を落としながら語った。
「自分で気づいたの。
ずっと“女優・玲奈”を守ってきたけど……
その“鎧”が、いちばん私を壊してたって」
「悠人と出会って……支えられて……
でも、結局私は、“何も与えられてなかった”気がするの」
心音は黙ってその言葉を聞いていた。
そして、ぽつりと漏らす。
「玲奈さん……私、実は知ってた。
玲奈さんと悠人兄が、ただの“共演者”じゃないってこと」
玲奈が少し息を呑む。
「でも、憧れとか、嫉妬とか、好きとか、そういうの全部ひっくるめて――
いまはただ、玲奈さんがちゃんと幸せでいてくれたら、それでいい」
玲奈は驚きと同時に、静かに笑った。
「ありがとう、心音ちゃん。……本当に、ありがとう」
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■Scene 3:ファンへの動画メッセージ
数日後、玲奈の公式SNSに一本の動画がアップされた。
自宅の白い壁を背景に、ナチュラルメイクの玲奈が映っている。
画面越しに微笑むその表情は、どこか穏やかで、少しだけ寂しげだった。
「こんにちは、玲奈です。
今日は、皆さんに大切なお知らせがあります。
少しの間、芸能活動をお休みさせていただくことになりました。
理由は――
自分を見失いかけていたからです。
これまで、たくさんの応援と愛をありがとう。
また必ず戻ってきます。
今度は“本当の私”として、皆さんに会えるように」
動画のラスト、玲奈は深くお辞儀をし、画面がゆっくりと暗転した。
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