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第2話「時差と孤独と、スクリーン越しの愛」


■Scene 1:ロサンゼルスの玲奈、ホテルの窓辺にて


ロサンゼルス郊外の五つ星ホテル。

玲奈は映画撮影のため、現地のチームとリハーサルを重ねていた。


でも――夕食を終えた深夜、ひとりの部屋に戻ると、

ふとiPadを開いて、日本で放送された悠人の初連ドラの録画を再生していた。


画面に映るのは、真剣に演出された青春群像劇。

モニターの片隅に映る「演出:神谷悠人」というテロップ。


玲奈はソファに座りながら、そっと目を細めて呟いた。


「……やっぱり、あなたの撮る世界が一番好き」


目頭が熱くなる。

この空間にいない悠人の声と想いが、画面越しに心を打った。



■Scene 2:東京の悠人、朝方のリビング


その頃――東京。

連ドラの初回放送を終えた翌朝5時。


悠人はリビングのテレビで、ロサンゼルスから届いた玲奈の映画の“プレス映像”を再生していた。


赤いカーペットを歩く玲奈。

通訳を通してインタビューに答える彼女。

緊張しながらも、気品ある笑顔。


(……かっこいいな、玲奈さん)


その美しさと強さに、心が追いつかなくなる。

すぐそばにいたはずの“妻”が、今は遠い存在に見える。


そのとき、スマホに玲奈からのメッセージ。


【玲奈】

観たよ、ドラマ。すっごく良かった。

あなたのカット割りと台詞の間……ちゃんと“あなた”が生きてた。


【悠人】

君の映画、今朝ずっと観てた。

ドレス姿……綺麗だった。

すごいな、玲奈さん。

俺の隣にいた人だなんて、信じられないよ。


【玲奈】

ちゃんといるよ。

隣にいないだけで、心はずっと――あなたのそばにいる。


悠人はスマホを胸に当て、そっと目を閉じた。



■Scene 3:心音の取材、悠人との再会


その日の午後。

心音は、ドラマ主題歌のキャンペーンのため、音楽誌の取材を受けていた。


記者:「今回の主題歌、“誰かを応援するような”歌詞でしたね。モデルは?」


心音:「……秘密です。でも、私にとって“大事な背中”を思い浮かべて歌いました」


そのあと、スタジオを出たところで――

偶然、悠人と再会する。


「悠人兄! ドラマ、めちゃくちゃ評判いいよ!」


「ありがとう。心音の歌も……本当にぴったりだった」


そう言って笑い合うふたり。


でもそのとき、心音の瞳にふと、

玲奈とは違う、特別な感情が揺れたように見えた。


(――この距離がずっと縮まらないのは、分かってるのに)



最後まで読んでくださり、ありがとうございます!

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