表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

43/107

第10話「秘密のまま、そしてこれから」



誰にも言えない恋だった。

でも――誰にも壊せない愛でもあった。

舞台の上では言えない。でも、心の中ではいつだって叫んでる。

「あなたと生きていきたい」と。



■Scene 1:沙彩の“秘密の人”


映画の最終試写が終わり、スタッフ控室で歓談が行われていた。


玲奈と悠人が休憩スペースに並んで座っていると、

共演者の三宅沙彩が、ふたりのもとにそっとやってきた。


「ねえ、言ってもいい? “私の好きな人”の話」


玲奈が少し緊張した面持ちで頷くと、沙彩は小さく笑って打ち明けた。


「……“その人”、女なんだ」


「――えっ?」


思わず声をあげたのは悠人だった。玲奈も少しだけ目を見開く。


「昔、舞台で一緒だった女優さんで……もう、連絡も取ってないけど。

彼女が舞台袖でひとり泣いてたとき、私がタオル差し出したらね、

“ありがとう、あなたの声が好き”って言ってくれたの。

それからずっと……忘れられないんだ」


玲奈はそっと沙彩の手に自分の手を添えた。


「……その気持ち、大切にしてね。きっと届くよ、いつか」


沙彩はふっと息をついて、少し照れくさそうに笑った。


「だから……玲奈さんたちの秘密、私は絶対に守る。

だって、“好き”って気持ちを抱えてる人間にしか、守れない秘密ってあるもんね」



■Scene 2:映画大ヒット、舞台挨拶


映画は予想を超える大ヒット。

週末の動員ランキングで1位を記録し、主演の玲奈にも多くの称賛が寄せられた。


そして迎えた、映画公開初日の舞台挨拶。


ステージには悠人監督、主演の玲奈、そして主要キャストたちが並ぶ。


悠人が紹介され、拍手の中で登壇。

続いて玲奈が呼ばれ、柔らかな笑みで客席を見渡した。


会場は満席。フラッシュと視線が、彼女の一挙手一投足を追っている。


マイクを持った玲奈が、ゆっくりと言葉を紡いだ。


「この作品は、私にとって――

“いちばん素直になれた時間”でした。


自分が女優である前に、“ひとりの人間”なんだと。

そう、思わせてくれた時間でした」


悠人はステージ端から、玲奈を見つめていた。

その言葉が、自分だけに向けられていると――ちゃんと、分かっていた。



■Scene 3:秘密のキス、そして永遠に


舞台挨拶のあと、関係者控室。


玲奈が控え室に戻ると、悠人が静かに立っていた。


ふたりきりになった瞬間、玲奈は言葉もなくそっと近づき、

肩を抱き、頬に唇を寄せる。


「んっ……悠人、お疲れさま。……すごく、すごく良かったよ」


悠人は玲奈の髪に顔をうずめながら呟く。


「俺こそ……ありがとう、玲奈さん。

この映画の主演があなたじゃなかったら、きっと完成しなかった」


ふたりは抱き合ったまま、言葉を交わす。


「このまま、秘密のままでもいい。

公にされなくても――

あなたが“あなた”でいてくれる限り、俺はずっと好きだよ」


玲奈はそっと、微笑みを浮かべて。


「誰か、じゃなくて。

“あなただから”結婚したの。

これからも――それだけは変わらないから」


そしてふたりは、静かに唇を重ねた。


小さなキス。だけど、永遠のキス。


誰にも見せられない――

だけど、世界で一番確かな愛のかたち。



最後まで読んでくださり、ありがとうございます!

もしこの物語に少しでも「面白い!」と感じていただけたなら——


ブックマーク & 評価★5 をぜひお願いします!


その一つひとつが、次の章を書き進める力になります。

読者の皆さまの応援が、物語の未来を動かします。


「続きが気になる!」と思った方は、ぜひ、見逃さないようブックマークを!

皆さまの応援がある限り、次の物語はまだまだ紡がれていきます。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ