第7話「湯船に浸かるふたり、未来の約束」
「いつか子供が欲しい」
その言葉を、今の僕じゃまだ受け止めきれない――
だからこそ、約束した。「一人前になってから」って。
⸻
■Scene 1:撮影後の静かな夜
撮影が続く中、久しぶりに何もない夜。
玲奈が用意してくれた手料理をふたりで食べ終えたあと、
「今日は……一緒に入らない?」と玲奈が声をかけた。
悠人は少し驚きながらも頷く。
湯を張ったバスルームに並んで入り、
広くもない湯船に、ふたりは自然と身体を寄せ合う。
「はぁ……こんなにゆっくり浸かるの、久しぶりかも」
玲奈が目を閉じて、肩を湯に沈める。
「撮影、大変だったもんね」
「ううん。悠人が監督だから、頑張れてる」
その言葉に、悠人は少し照れたように笑った。
⸻
■Scene 2:子供の話、未来の会話
湯の中。
玲奈がふと、ぽつりと口を開いた。
「ねぇ……子供、欲しいって思ったことある?」
悠人は一瞬、目を見開いてから、静かに返す。
「……あるよ。玲奈さんとの子供だったら、きっと……すごく可愛いんだろうなって」
玲奈は微笑み、続ける。
「私も、そう思うよ。でも、焦ってないの。
今の私たちは、“今”を生きてるから」
悠人は玲奈の肩にそっと手を添えて、言った。
「……まだ僕は、一人前になれてない。
だから――今すぐは無理だけど、
いつかちゃんと“父親”って胸を張って言える男になったら、迎えたい。」
玲奈はその言葉を聞いて、ゆっくりと頷いた。
「……それで十分。
私は、待てるよ。ずっと、あなたの隣で」
⸻
■Scene 3:裸のままの約束
湯船からあがる頃。
玲奈がバスタオルを羽織りながら、湯気の中で振り向いた。
「……ねぇ、悠人。今の私は、こんな風だけど、
映画とかでまた“脱ぐ”ようなシーンがあっても――
素の私を見せるのは、あなただけだよ。
心まで見せるのは、きっと、あなただけ」
悠人はバスタオルのまま玲奈を抱きしめ、耳元で囁いた。
「……ありがとう。俺だけの玲奈さんで、いてくれて」
そして、濡れたままの唇を重ねた。
「んっ……悠人……」
ゆっくりと、長く、深く――
湯の余韻に濡れた肌が、重なっていく。
裸のままの身体と、裸のままの約束。
この時間だけは、何も偽らずに愛を語れる。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます!
もしこの物語に少しでも「面白い!」と感じていただけたなら——
ブックマーク & 評価★5 をぜひお願いします!
その一つひとつが、次の章を書き進める力になります。
読者の皆さまの応援が、物語の未来を動かします。
「続きが気になる!」と思った方は、ぜひ、見逃さないようブックマークを!
皆さまの応援がある限り、次の物語はまだまだ紡がれていきます。




