第10話「秘密のまま、永遠に」
――それは、誰にも言えないまま、世界で一番確かな愛だった。
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■Scene 1:世界の舞台での受賞
ヨーロッパ・フランスの国際映画祭。
玲奈が主演した映画『La Voix de la Vie ― 生命の声 ―』は、
その深い表現力と静かな情熱が世界中の観客を惹き込み――
「最優秀主演女優賞:Reina Ayakawa」
会場に響く拍手。
玲奈は、通訳を介さず、ゆっくりと日本語でスピーチを始めた。
「この映画で私は、“声”をテーマに生きました。
言葉にならない思いも、届かない願いも、
“信じる”という行為だけで、人は支え合える――そう信じています」
彼女の言葉に、観客たちは静かにうなずき、
その一言一言の裏に込められた“誰か”の存在を、感じ取っていた。
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■Scene 2:帰国、そして“彼の映画”
帰国した玲奈を迎えたのは、変わらぬ日常の玄関。
そこには、悠人の手作りの“おかえり動画”が待っていた。
「Welcome home, my heroine.
君がいない間、僕はずっと君の声を思い出してた。
それだけで、寂しくなかった。……でも、もう我慢しない」
その夜、玲奈は帰宅すると、
悠人が静かに両手を広げて迎えた。
言葉はいらなかった。
長く、深く、そして愛おしい抱擁とキスが、
ふたりの時間を再び繋げていく。
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■Scene 3:ふたりの新作と“あの言葉”
数ヶ月後。
悠人が監督する新作短編映画の完成上映会が開かれた。
その物語の中で――
主演女優が読む“とある手紙”が静かに読み上げられる。
「あなたの演じたひとつひとつの役が、
すべて私にとっての“生きる意味”でした。
僕は、あの頃からずっと――
“あなたじゃなきゃダメなんだ”って思ってました。」
玲奈はそのシーンを、客席の最前列で静かに見つめる。
(あのファンレター……)
その手紙が、いま“作品”という形になって世界に放たれていた。
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■Scene 4:舞台挨拶、“誰にも言えない愛の言葉”
上映後、舞台挨拶。
主演の女優が挨拶を終えると、観客からの「監督に質問!」の声。
司会が促し、悠人がマイクを取った。
「この物語は、“本当の想い”をひとに伝えることの難しさを描いたつもりです。
でも……信じていれば、いつかそれは届く。たとえ誰にも言えなくても、
大切な人に向けた想いは、作品の中に残り続ける。そう信じています」
玲奈は客席で、静かに頷いていた。
(私たちは、誰にも言えないまま生きていく。
でも、それは――誰よりも深く、確かに“夫婦”でいるということ)
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■Scene 5:ふたりきりの夜、永遠のキス
その夜、自宅のベッドの上で。
玲奈が優しく悠人の頬を撫でながら囁いた。
「ねぇ……私、今日の舞台挨拶、泣きそうになったよ。
“誰にも言えない想いは、作品に残る”って。……ずるいよ、あんた」
悠人は照れながら笑って、玲奈の唇にキスをした。
「でもそれ、本当のことだから」
玲奈も微笑む。
「じゃあ今夜は、“秘密のご褒美”ちょうだい? 永遠に忘れられないような――…」
夜は、そっとふたりの身体を包み込んでいった。
重なる裸、繰り返されるキス、ふたりだけに許された静かな熱。
どこにも映らない、けれど誰よりも確かに愛を重ねる夜だった。
完。続編あるかもしれません…
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