神龍の能力(1)と食料の確保について
神龍の能力は多岐にわたる。
(1)【能力吸収・スキャン・付与・眷属化】
相手の能力をスキャンしたり、
相手の能力を吸収することにより奪ったり
相手の能力をコピーして我が物とする力。
(コピーした場合は、相手の能力は そのまま相手方に残る)
自分が持つスキルを他者にコピーしてやることができる。
(コピーしたスキルをもらっても、スキルの活用度は 受け取った側の能力により限定される)
眷属は 神龍に服従する。(命令に逆らえない)
神龍は いつでも どこからでも(離れたところからでも)眷属の命を奪うことができる。
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・神龍に能力を奪われた者は、当然それまで持っていた能力を失い弱体化する。
前回、神龍にすべてのスキルとそのスキルを使いこなすための能力をごっそりと吸い取られた「一つ目」は、完全無力化された。
しかし、「一つ目」は神龍の眷属となったあと、一度は奪われた かつて自分が持っていたスキルの一部を、神龍から返してもらっただけでなく、
そのスキルを使いこなせるように、おまけのスキルや能力をもらったおかげで、
こたび、主となった神龍に仕える有能な食事係として生まれ変わることができた。
・一つ目が神龍の眷属となったことにより、そのダンジョンの所有権は神龍に移った。
そこで、神龍はダンジョンに「夕餉オハー」と命名したり
己の分身の一つでもあり眷属でもある「オハー(竜)」をダンジョンマスターに任命することができたのである。
新たに眷属となった「一つ目」をダンジョンマスターではなく マスター代行の地位にとどめたのは
ダンジョンの守り手としての「一つ目」の能力が いささか心もとなかったからである。
つまり、新たにダンジョンマスターとなった「オハー(竜)」は、一つ目の監視役だけでなく
ダンジョン「夕餉オハー」の防衛係でもあった。
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ドラゴンは 体が大きい。
なので 消費カロリーが高い
それゆえ、ふだんは 安全な場所に引きこもってのんびりと過ごすのが長生きの秘訣である。
しかし 若い龍にとって 引きこもり生活というのは 刺激がなさ過ぎて退屈しやすいともいえる。
だからと言って、外に出て活発に活動しようとすると・・・
最後は 1日中 獲物を探し求めて狩りにあけくれる単調な毎日が続き むなしい日々が続くことにもなる。
それゆえ、神龍は 冒険生活を始めるにあたって、まず最初に手掛けたのが
「食料供給源の確保」=「一つ目が運営してきた 食料生産力の高いダンジョンの入手」であった。