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第154話 配信終了


「54階層は洞窟型の階層か。今の階層に比べたらだいぶ探索はしやすそうだ」


「いやあ~53階層は本当に寒かったよ……」


「もう雪の階層は勘弁だぜ……」


"お疲れ様でした~それにしても雪の階層はえぐすぎたな……"

"無事にタイタンエレファントを倒せて何より! それにしてもとんでもなく強そうなモンスターだったな。最初見た時はイレギュラーモンスターだと思ったw"

"てかタイタンエレファントとヒゲダルマだけ画面に映ったら、石器時代と錯覚した件について(笑)"

"それなwww 完全に氷河期の狩猟時代に見えた。あとは大剣じゃなくて槍だったらパーペキ!"


 54階層へやって来て、リスナーさんのコメント表示をオンにすると、すごいコメントの量が流れていた。


 先ほどのタイタンエレファントはこの横浜ダンジョンに来てから一番大きなモンスターだったし、悪条件の中戦う金色の黄昏団のみんなの戦いは本当にすごかったから、見ていたリスナーさんたちもさぞ盛り上がったのだろう。


 そして属性付与された武器もすごかった。もちろん見た目も派手で配信に向いているけれど、それ以上に武器が強化されるというのはダンジョンを攻略する際にとても魅力的に見えた。魔石は十分過ぎるほどあるし、俺も挑戦してみてもいいかもしれない。


"しかしあのゾウ型のモンスターはどんな味がするのかは気になるところだな。というか、ゾウって食べられるの? 教えてエロい人!"

"昔は普通に食べられていたみたいだな。今はゾウが絶滅危惧種に指定されているから、味以前の問題で食べられないらしい。原始時代はマンモスも食べられていたし、ゾウ型のモンスターならいけるんじゃないか?"

"サンクス、エロい人! 今こそマンモス肉の出番だろ常考!"

"ぜひマンガ肉や某狩りゲーの肉みたいに焼いてくれ!"

"上手に焼けました~♪"


 リスナーさんの言う通り、このモンスターの味は気になるところだな。


 とはいえ、このモンスターを倒したのは那月さんたちだ。素材部分はいらないけれど、肉だけ少し貰えないか聞いてみるとしよう。


「ヒゲダルマさん、この度は本当にありがとうございました。この1週間は本当に勉強になりましたし、おかげさまで53階層を超えることができました」


「俺にとってもパーティでの動きはとても勉強になったよ。俺がいなくても3人なら問題なく攻略できたと思うけれど、少しでも力になれたならよかった」


「ヒゲダルマさんの動きは本当に参考になったよ。改めてありがとう」


「俺たちだけだったら、もっと時間が掛かっただろうな。感謝しているぜ」


「零士さん、大和さん、こちらこそ感謝しているよ」


 みんながそう言ってくれるのならなによりだ。これで天使の涙の時の借りをほんの少しくらいは返せたかな。


 とはいえ、あの時の借りはこんなものじゃないから、また那月さんたちが困った時には迷わず力を貸すとしよう。


"この1週間はマジで神回だったな! 改めてヒゲダルマってとんでもないダンジョン配信者だってことが再確認できたw"

"那月様たちの戦闘が見られたのは本当に嬉しい! 普段はあまりメディアにも出ないからこの映像はとても貴重ね! 永久保存して何度も見返すわ!"

"トップ探索者の戦闘が見られて大満足だった! 贅沢は言わないから月イチくらいはまたこのパーティでの配信希望!"

"吹雪で結構映像の見えないところが多かったから、今度はぜひ晴れた階層で頼んます!"


「リスナーのみんなも視聴してくれてありがとう。まあ、もしかしたら金色の黄昏団のみんなとまた配信することはあるかもな。それじゃあ横浜ダンジョンでの配信は今日で終わりで、来週からはまた週に1~2回の配信に戻るぞ」


「視聴者の皆様もこの配信を見ていただいてありがとうございました。また機会がありましたらお会いしましょう」


「みんなまたね~! ヒゲダルマチャンネルをよろしくね~!」


「機会があればよろしく頼む」


 配信ドローンに終了の挨拶をすると那月さんたちも付き合ってくれた。零士さんなんてわざわざ俺のチャンネルの宣伝までしてくれている。


 挨拶を終えてドローンの配信を切った。


「配信の方も終了したよ。俺の配信チャンネルに出演してくれてありがとう。おかげさまでこの1週間にチャンネル登録配信者が一気に増えたよ」


 普段はメディアには露出していないトップダンジョン探索者の金色の黄昏団が出演してくれたのと、この1週間毎日配信していたこともあって、ただでさえとんでもない数のチャンネル登録者がさらに増えてくれた。


 本当にダンジョン配信を見ている人たちってどれだけいるんだろうな?


「とんでもない。私たちの方こそ1週間以上お付き合いいただき、本当にありがとうございました。また機会がありましたら、よろしくお願いします」


「ああ、また遠慮なく声を掛けてくれると嬉しい」


 那月さんたちのパーティに入ることは断ってしまったけれど、こういった臨時パーティでなら遠慮なく参加させてもらうとしよう。


「はい、また声を掛けさせていただきます。ヒゲダルマさん、せっかくですので明日にでも打ち上げなどしませんか?」


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