表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

115/182

第115話 護衛用マジックアイテム


 さすがにダンジョン協会に属するダンジョン防衛隊が派遣するボディーガードだけでは少し不安なので、夜桜には俺が持っている護身に使用できそうなマジックアイテムを渡しておこう。


 マジックリフレクションだけでなく、他にも自衛に使えそうなマジックアイテムはいくつも持っている。


"あっ、それは助かるね! ヒゲダルマだったら、なにかすごいマジックアイテムを持っていそうだよね! @夜桜"

"あっ(察し) @ルートビア"

"oh……………… @XYZ"

"えっ、どういうこと! 護身用のマジックアイテムを貸してくれるだけじゃないの!? @夜桜"

"いや、確かに護身用のマジックアイテムという意味では間違っていないんだけれど…… @たんたんタヌキの金"

"間違いなくあのDQN程度が夜桜さんに指一本触れられなくなるだろうけれど、その代わりに過剰防衛で夜桜さんが捕まるかもしれん…… @月面騎士"

"逮捕くらいならまだいいけれど、ビルとかを壊して最悪テロとか国家転覆罪とかに問われないように注意しないといけないね~ @WAKABA"

"ヒゲダルマ、いったい君は私にどんなマジックアイテムを渡そうとしているのさ! @夜桜"


「いや、ちゃんと渡すマジックアイテムは選ぶつもりだぞ!」


 さすがにそれは俺を馬鹿にし過ぎだぞ!


「できないとは言わないんだね……」


「六本木モールの時もすごいマジックアイテムを持っていましたからね……」


 六本木モールの時だって、やり過ぎないようにちゃんとマジックアイテムは選んだつもりだ。確かにダンジョンの外で使用する場合には使い方を誤ると大変なことになるマジックアイテムもいくつかある。


"……さすがに所持しているだけで捕まるような物は勘弁してほしいよ。 @夜桜"


「そこらへんは安心してくれ。()()禁止マジックアイテムに指定されていないから、違法ではないぞ」


"何ひとつ安心できないんだけど!! @夜桜"


「「………………」」


 華奈と瑠奈にまでジト目で見られてしまった。


 う~ん、透明腕輪と同じで、まだ禁止されていなければ、1回は使用してもいいと思うんだけれどな。


"まあ、護身用のマジックアイテムついては俺たちでちゃんと精査しよう。 @†通りすがりのキャンパー†"

"そうだな、ヒゲダルマだけだと本気で不安だ。夜桜さんが大量殺人犯やテロリストにならないよう、しっかりと持たせるマジックアイテムを選んでおこうぜ。 @XYZ"

"護衛してもらう立場で本当に申し訳ないけれど、皆さんよろしくお願いします! @夜桜"


「………………」


 そこまで俺は信用がないのだろうか……ちょっとだけ凹んでしまうぞ。


"護身用のマジックアイテムを渡すとして、問題はどう渡すかだな。さすがにそんな物を宅配で送るわけにもいかないだろう。 @たんたんタヌキの金"

"あっ、確かに! さすがにダンジョン協会とダンジョン防衛隊を通して貴重なマジックアイテムを渡すのはちょっとまずいか…… @XYZ"

"中身を確認する必要があったり、その場で禁止マジックアイテムに指定されちゃう可能性もあるもんね~ @WAKABA"

"さすがに今の状況でヒゲダルマが直接夜桜さんへ会いに行くのはヤバイな…… @ルートビア"


「ああ、確かに」


「……私たちが渡しに行きたいところですが、そちらも少し問題がありそうですね」


「うん、僕たちも今は止めておいた方がいいよね……」


 確かに2人は俺と同じで目立ちすぎるだろうし、この状況下で夜桜と会ったら、それこそあることないことニュースに書かれてしまいそうだ。


「月面騎士さん、頼まれてくれたりはしないか?」


 大宮ダンジョンから少し離れたところに住んでいるが、月面騎士さんとどこかで落ち合って、そこでマジックアイテムの入ったマジックポーチを渡して、夜桜に渡してもらう作戦はどうだろうか?


"ええ~と、たぶん大丈夫なんだけれど、ちょっと待ってくれ。……ごめん、ちょっと今仕事が忙しくて、だいぶ時間が掛かるかもしれない。 @月面騎士"


「こちらこそ、すまん。今のは忘れてくれ!」


 月面騎士さんは今新しい会社に入ったばかりでとても忙しかったんだ。今もコメントしてくれているが、自宅でひたすら働いているらしい。


 普通に考えて、会社に入ってすぐに休みが欲しいなんて言えないもんな。そんな忙しい中、貴重な時間の合間を縫って、俺の動画編集までしてくれていたのだから、これ以上月面騎士さんに迷惑を掛けられない。


"よし、ここは俺の出番だな! @たんたんタヌキの金"


「いや、タヌ金さんは駄目だ」


"なんでだよ!! @たんたんタヌキの金"


「駄目なものは駄目だ。もちろんタヌ金さんを信用していないという訳じゃないからな。気持ちだけありがたくもらっておくよ」


 六本木モールに弟と一緒に出掛けていたから、そこまで遠くに住んでいるという訳ではなさそうだが、タヌ金さんは高校生……下手をしたら中学生くらいの女の子だった。


 さすがにそんな女の子に今回の面倒ごとを頼むわけにはいかない。他のみんなはタヌ金さんのリアルを知らないから、なぜ駄目なのかは分からないだろうけれど。


 それにしてもどうしたものかな。こうなったら今まで以上に変装をして俺が直接行くしかないか……


"タヌ金が駄目なのはよく分からないが、それなら俺が持っていこうか? @XYZ"


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

【コミカライズ連載中!】
(画像クリックで作品ページへ飛びます)

2dw35xypkzhv3gl2hg7q35cee9fn_xk1_p0_b4_54rp.jpg


― 新着の感想 ―
そしてXYZさんも性別を偽っているネナベだったりして
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ