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誘い
楽しんで頂けたら幸いです。
後ろから不意に掛けられた声に、柊月と依は聞こえていたのか?と驚いたが、振り向いてすぐに安心した。
声の主は響だったからだ。
「話している最中にごめんね」
そう前置きして響は続ける。
「実はさっき2人に連絡が来てね。暁さんから」
「え?」
暁は柊月達が里山体験で仲良くなった友人である。兄の朝陽と共に参加していた。
「よかったらうちへ遊びに来てほしいだって」
「……」
柊月と依は顔を見合わせる。
なんてタイミングだろう。
つい先ほどまで「自分たちが都市へ出向くことはない」と話していたばかりなのに。
友人からの誘いは素直に嬉しい。しかし、都市部へ行くことへのためらいはやはりまだ残っている。
そのような柊月の心情を、響も感じ取ったのだろう。
「まだ怖いのなら、無理して行かなくていい」
その声は優しかった。
「いえ……」
怖さはある。しかし新しくできた友人の気持ちに応えたい思いも、同じくらい強く胸に存在している。
依がどうする?と目で問いかけた。
「……私……」
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