ご遺体
また短いです。
最初はもう少し長い文章にしてから投稿しようと思っていたのですが、溜めても仕方ないだろうと思い、急遽出しました。
次のエピソードは比較的早めに更新出来ると思います。よろしくお願いいたします。
楽しんで頂けたら幸いです!
似たような不満は次々と出てくる。
ある時、響が
「道端に仏さんがいたので…」
と法円に慌てて伝えてきた。どうやら他の集落を周った際に見つけたらしい。
知らせを受け、何人か寺の者達が遺体を運んできた。遺体は高齢男性であり、身寄りも現れないので寺で供養するとのこと。
服には泥など多少の汚れはついていたが、目立った外傷はほとんどなく、まだ腐敗も進んでいない。亡くなった直後であること、そして心不全として処理された。
「皆さんも亡くなった方のために心の中で祈ってください」
法円は移住者らにそう伝える。関係者ではないため葬儀に参列こそしないが、死者に向き合い、各々弔う気持ちを持つようにと呼びかけた。
「手や髪などにも触れてみてください」
無理にとは言いませんが、と法円は付け加える。
「そしてご遺体を見つめ、そして今一度『死』についても考えましょう」
そうして布団に横たわる遺体の傍に移住者らを呼ぶ。子供も例外ではない。
柊月や依を含め、数人が少しずつ布団が置かれた部屋に向かい、合掌する。勇一郎ら周りの集落の人間も寺へやってきた。
親に連れられた幼稚園生ほどの小さな子ども達は、おそらく何が起きたのか分かっていないまま、不思議そうな表情を浮かべていた。そして周りの大人を真似て手を合わせていく。
そんな姿に柊月は思わずクスッと笑った。
しかしその一方で。
読んで頂いてありがとうございます!
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