「誰が」
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声が聞こえた方向に、柊月含め数人が駆け寄る。どうやら隣の部屋からのようだった。
障子を開いた瞬間、思わず誰かが息を呑んだ。
「うわ…」
部屋の中はまるで嵐が通り過ぎたように荒れていた。元々物置部屋として使われていたことが災いしたのか、衣類や棚の上にあった小物や書類などが床に散乱している。足の踏み場もない。先程の揺れで落ちてしまっていたのだ。
「大した揺れではなかったのに、こんな…」
柊月は足元をそっと確かめながら部屋の奥へ目をやった。
「ここも古くてね…」
慌てて後から駆けつけてきた荘市が棚の側面を軽く叩き、苦笑混じりに言う。その音は、思った以上に軽く、頼りない響きを返した。
「この前少し片付けといたのに」
新たな移住者の数人はぶつぶつと文句を言いながら肩を落とした。
ざわつく空気の中、ひとりがふとぽつりと低く呟いた。
「一体誰のせいで…」
そう言ったのは、新たな移住者である1人の男性だった。柊月は思わず彼に目を遣る。彼の頬は怒りでカーッと赤くなっていた。
誰って何?地震のせいでしょう?
柊月は冷ややかな目を男性に向けた。
「都会人ですな」
背後でそんな言葉が聞こえてきた。
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