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境界  作者: 柿生透
75/99

変な人


楽しんで頂けたら幸いです。



 「びっくりした……あの人、何だったんだろう」


 柊月と依はいつもより近い距離で話していた。


 「急に関係ないこと話してきたよね。自己主張というか…」


 依も眉をひそめながら言う。


 「『大学出てる私に命令するな』ってこと?自分の方が賢いって、マウント取ったのかな」


 「怖いよね。洗濯物畳むだけの話であんな雰囲気になるなんて」


 肩をすくめる2人。


 たったタオル1枚で、場の空気があそこまでピリつくとは思わなかった。その人は刺々しい口調に、睨み付けるような顔をしていたことを柊月は思い出す。


 あの後すぐ海莉から「2人はもう行っていいから」と告げられた。柊月と依は逃げるようにその場から離れる。部屋には居心地の悪い微妙な空気が残っていた。


 そのままチラッと後ろを振り返ると、他の新しい移住者たちが何とか場を繕おうと、必死にその人物を宥めていた。


 「あんまり関わりたくないなー…」


 「…まあ、大丈夫でしょ。基本、大人は大人同士でいるんじゃない?」


 全く確信は無いが、依を励ますために柊月は希望的観測でそう言った。


 「…大学出てるのは頭良いんだなと思うけど」


 「どこ大なんだろうね」


 そして2人の会話は、小さな溜め息まじりの結論にたどり着いた。




 「まぁ、人が増えたらその分変な人も出てくるから」




 しかし…。



読んで頂いてありがとうございます!

感想等いつでもお待ちしてます!


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