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境界  作者: 柿生透
36/99

提案と僧侶


楽しんで頂けたら幸いです。


3/30(日)4/2(水)、加筆修正しました。この後のエピソードも加筆修正していきますので、お待ちください!




 寺の者達は中高生らに柊月達と同じようなことをやらせていた。農作業、食事の支度とその片付け、風呂を沸かす作業…。


 犬や、厩に行って馬の世話の手伝いをする子もいた。


 皆仕方ないからやるといった様子であるが、それでも大人達は根気強く手順を教えていった。


 そして、手伝いの他に家の中で2つやってほしいことを告げた。


 1つめは誰とも喋らず、1人で自分自身と向き合う時間を作ること。無言のまま、とにかく自分の心の中と対峙する。時間は5〜10分程度で構わない。


 もう1つは、1日1回は人間が作ったものではない自然に目を向けること。


 以上である。それらを告げられた時、中高生らはええーと声には上げずとも表情は不満げであり提案は不評気味だった。


 柊月と依もいまいち気が乗らない。しかしやるしかない、と半ば強引に開き直って「分かりました」と返事をした。



 その日の夜、柊月と依は同じ部屋の中には居たものの、2人して押し黙り無言のまま目を閉じて10分間過ごした。瞑想のようなものだろうかと柊月は思った。もちろんたった1回やったくらいでは何も変わらない。終わった後2人は顔を見合わせて頭の中に疑問符を浮かべた。




 そうして翌日。


 「おはよー」


 「おはよう」


 柊月と依が起床すると、居間で中高生ら数人が僧侶2人と座って話をしていた。僧侶2人はこの寺の住職親子だった。確か息子の方は『法円(ほうえん)』と名乗っていたはず。


 珍しい光景に、何の話をしているんだろうと柊月達は興味が湧いてさりげなく耳を澄ませた。


 「皆さん、正座は辛くないですか」


 「あ、えっと少し…」


 おそらく話し掛けられた側であろう中高生らは戸惑いながらも返事をしていた。


 「正座する時は、両方の親指を重ねると足が痺れにくいんですよ」


 息子の僧侶の方がにっこり笑って言った。やけにフレンドリーな雰囲気である。


 そうなんだーと中高生らが返すと、


 「ここら辺にはコンビニなど無いからお辛いでしょう、この期間が終わったら思う存分行って楽しんできてください」


と住職親子はそう言って締めくくり立ち上がった。その場を去る時に2人は柊月達に気付き、おはようございますと挨拶した。


 柊月達もおはようございますと返したが、その反面呆気に取られていた。




 堅いイメージがある聖職者からは、だいぶ離れた雰囲気だったから。




読んで頂いてありがとうございます!


感想等いつでもお待ちしてます!


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