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境界  作者: 柿生透
33/99

中高生


お気軽にお読み下さい!


3/7(金)、3/13(木)加筆修正しました。


3/3(月)、エピソード16『逃げる』を加筆修正しました。


 

 「短い間になりますが、これからよろしくお願いします」


 響の言った通り中高生も、希望した生徒はここ里永家や他の農村地域に交換授業に来ることになった。ここら一体に学校はほとんど無いため、授業というより実質田舎で農業体験と言った方がいいかもしれない。


 教師も小学生の時よりは少ないながらも同行している。人数は全員合わせて20名程だろうか。自分と同年代に近い人達が来たことに柊月は少し嬉しくなった。



 そして中高生何人かの手には携帯が…いや、スマホが握られていた。


 スマホ自体は元の世界でも周りがちらほら持ち始めていたことを思い出す。柊月自身はまだ買っていなかったため、使いこなしている友人を「ふーん」と言いながら見ていることしか出来なかった。



 都市から来たこと、そしてスマホを持っている彼ら、彼女らはとても洗練されているように柊月の目に映った。


 目線を合わせなかったり、そもそも挨拶をしてない人もいたが、何より住職やこの寺の人間を見てコソコソ話している人が数名居る。その様子はあまり気分の良いものでは無い。




 こちらへどうぞと案内される中、中高生の1人が小さい声で言った。



 「Wi-Fi無いじゃん…」



 その声は柊月にも誰にも届かなかった。





 「基本は柊月さんと同じ行動してもらうんでね」


 壮市が柊月と中高生達をまた田んぼに連れて行った。やることは特に変わらない。今日も雑草をむしり取る手入れをする。畦が崩れていたら修理の手伝いをする。その繰り返しである。


 柊月も来たばかりの頃は大変だったが、今では少し慣れてきた。



 「雑草は取ったらここにおいて…」


 壮市が中高生らに説明していく。しかしその間彼らは友人同士でザワザワ私語を交わしており、彼の話をきちんと聞けているのか柊月は少し心配になった。


 「何か分からないことは?」


 壮市は説明が終わった後彼らにそう聞いてきたが、特に何も発言は無かったため大丈夫と判断し「じゃ、始めてくれ。すぐ戻るから」とその場を去った。


 急にバトンを渡された柊月は内心焦りながらもじゃあ、やりましょうかと言って田んぼの雑草を抜き始めた。彼らも見よう見まねでやり始める。

 

 「うわー腰痛い〜」


 「きつい!」


 彼らは仲間同士そう言い始めた。私も依と初めて行った時は周りからこう見えていたのかなと柊月は少し恥ずかしくなる。





 それにしても彼らの口はよく回る。数十分経った今も、まだ何か色々喋っていた。柊月と依が初めて行った際は、途中から会話せず黙々と作業していたが、まるで正反対である。会話に参加するほどの勇気は無かったため、何について話しているのか分からないままであった。しかし柊月や戻ってきた壮市に対して特に質問したりすることは無かったため、田んぼや手伝いで分からないことや問題があった訳ではないだろうと柊月は考えた。


 尽きることなく話すほどの情報が果たしてあるのだろうかとも思ったが、しかしまだ来たばかりであり、中高生が友人と一緒にいるならこういうものだろうと柊月は考えた。


 自分も彼らと同じ立場であったら、おそらく似たような状態になっている。





 そう思っていると、柊月の一番近くにいた中高生の1人が、


 「こことか農村の人って鬼とか化け物だって言ってたけど…」


と言った。



読んで頂いてありがとうございます!


スマホは創作で扱いが本当に難しいですね…!


よろしければ感想等お願いします!


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