別れの後
楽しんで頂けたら幸いです。
「皆、ごめんね」
柊月たちを見送るために、玄関のドアを開けた暁は頭を下げる。
「私が無理やり誘い出したから」
不愉快な思いをさせて、と暁は父親の態度について謝罪した。決まりが悪いのか、俯いたままだった。
「俺からもごめん」
あの人頭固くて、と兄の朝陽も謝罪する。
柊月と依はそんなことはない、謝らないで欲しいと慌てて頭を振った。
勇一郎も、
「気にしなくていい。また会いに行くから」
と返した。響もうんうん頷く。
「ここまででいいよ、2人とももう家に入りな」
「またね」
柊月たちは2人に手を振る。ようやく少し安堵したのか、朝陽と暁も手を振り返す。
「また来てね」
最後は笑顔を見せていた。
2人の姿が見えなくなると、柊月は何の気なしに空を見上げた。
すっかり暗くなった。楽しかったからこそ、昼間の明るい時間が恋しく、夜空の色はどこか物悲しい気持ちにさせる。
そしてほんの少しの寂しさを抱えたまま、柊月たちは境家に戻った。
本来なら里永家の集落へ帰るはずだったが、思っていたより帰る時間が遅くなってしまったため、響が提案したのだ。
澪も、
「全員泊まっていって。連絡しておくから」
と言って、ほぼ強制的に決まったのである。
しかし疲れていたこともあって、そのまま厚意に甘えて布団で横になった。
柊月は遊んでいた時間の名残惜しさを抱えつつも、すぐに眠りについた。
そして翌日。
柊月が起床すると、響が「大変だ」と声を掛ける。朝から切羽詰まった様子だった。
何かあったのかと思いながら居間へ促されると、普段はあまり見ることのないテレビが点いていた。
その前には画面に釘付けになっている境と澪、依と勇一郎もいる。何かに驚いている様子だった。
柊月も流れる映像を目をやる。
「ここは……」
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