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夏の嵐

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

元ネタは井伏鱒二氏の『さよならだけが人生だ』です。


良い出会いの後に、別れは直ぐにやってくる。せっかく馴染んで、ここからだって時に、もうさよならだ。


「何辛気臭い顔してんだ。不幸は専売特許だろ」

「あぁ、えぇ、まぁ……」

文字通り辛気臭い顔で訪れた逢魔ヶ刻の神社。魔が出る時刻でも安心して来ようと思えるのは、此処の御祭神が関係している。

相手がなんであれ、誰であれ、問答無用で狼藉働いて無に返す。相手の強弱に関わらず、金太郎飴の様に態度が変わらない。故、皆恐れをなして進んで近寄ろうとはしなかった。例外はその力にあやかってでも厄を落としたい輩ぐらいだろうか?

飆靡(かざみ)様は私から貰った御神酒を煽りながら、淡々とそう言った。相変わらず気遣いもへったくれもない。けれども今はそれが心地良い。

「今回も良い出会いでした。不幸体質な私が唯一恵まれてると感じるのは、人間関係のご縁ですね。でももう……」

お別れだった。良い出会いの別れはすぐだって言うけれど、それはいい時間はあっという間だけ。なんだっけ、相対性理論もそういう例えを持って、簡単に説明していたけれども。

飆靡様は私の薄暗い双眸を見ながら、何かを察したように頭をぐしゃぐしゃと掻き回す。それに飆靡様なりの慈悲を感じて目を細めた。

粗暴では、ある。奔放でも、ある。けれども慈悲が無いわけじゃない。

「これから嵐にしてやる。お前、雨降りの日には良く寝れんだろ? そのまま涙を雨に溶かしちまえ」

それから鳥居の方角を指さして、せっかちにも帰るように促した。

「早く帰れよ。夜が落ちる前までに。それまで持たせてやっからよぉ!!」

夜が、落ちてくる。真夏の橙を黒く染めて、帳を落とす。お別れは、夏の夕暮れのように儚いものだった。

その夜は宣言通りの嵐になった。私は眠気に身を任せ、全てを忘れて眠りに落ちた。

好きな人といる時間はあっという間だけど、嫌な人といる時は長いだろ。

という相対性理論の例え話を思い出しました。


良い出会いも、悪い出会いも、接した時間は変わらないのかも知れません。

けれども体感的に、良い出会いの方があっという間です。

出会いに涙ぐむ程にあっという間です。


花に嵐ですよ。この世界では夕暮れに夜ですが。

夏の夕暮れも、さっさと夜になってしまいますね。


〜全然関係ない話〜

続けることに意味はあるのか。


という問いを常に浮かべては、何時もこんな答えを出してます。


多分意味は無いんじゃないっすかねぇ。自己満足ですよ。自己満足。書き続けたからって知名度上がるかって言ったらそうじゃないし、ダイエット一年続けても体重増えるし、そんなもんっすよ。でもやってるうちは悪くなかった。それでいいんじゃないっすかねぇ。


こういう時にね、人に判断仰ぐと本当に辛くなっちまうから、好きなようにやりゃ良いと思いますよって。


おいおいこの話も書きたいなぁと。

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