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第九十九話 またね!

お待たせしました!


それでは本編をどうぞ!

あれから二日過ぎてさくらが退院した。まだ背中に火傷が残っているものの、本人が大丈夫と言っているので今日が退院日となった。

その為さくらの家庭訪問もずれて来週となった。

「やっぱり外はいいねー」

「さくらはもう平気なの?背中の水膨れは引いたけどまだ治ってないでしょ?」

「うーん…痛みはあるかな?でも大丈夫!それより早く帰りたいの!」

とりあえず元気そうなさくらを見て一安心した。

今日はまだ昼間なので、二人で電車で帰った。荷物もそこまでないし、父さんと母さんはさくらの退院祝いをするという事で朝から掃除と準備に勤しんでいる。

そして、帰る前にくみの家へ行く。


くみの事は昨日さくらにも話してある。そして今日答えを聞きに行く事にしたのだ。

チャイムを鳴らして返事を待つ。外からでも分かるが窓ガラスが割れている。私が割ったのだが…さくらを助ける為だからと二人は許してくれたが正直罪悪感しかない…そんな事を考えていたらくみが出てきた。

「くみお姉ちゃん!」

「やっほーくみ!」

「二人とも来てくれたんだ!さくらちゃんごめんなさい…私の父さんが…」

「くみお姉ちゃんが悪い訳じゃないんだし、謝る必要ないよー」

「でも…」

「さくらが良いって言ってるしさ、気にする必要はないよ!」

「うぅ…ありがとう…」

「それで、答えは決まったの?」

「うん!母さんと一緒に行く事にするよ。高校は辞めて働こうと思ってるけど、母さんは転校して他の学校へ行けって言われてる。それで昨日少し喧嘩したんだ…」

「まぁそこはやっぱり重要だよね…」

「くみお姉ちゃんとは暫く会えないんだね…寂しい…」

「ごめんね、さくらちゃん…私も寂しいけどね、母さんを一人にして私だけ平和に過ごす訳にはいかないの。だからね、私が居ない間さくらちゃんがあかりを見張って置いてくれる?」

「なっ!」

「この人女ったらしだから直ぐに浮気するかもだからね!さくらちゃんに頼んでおくよ!」

「くみは私の事なんだと思ってるの!」

「女ったらし!」

「力強く言われた…」

私が落ち込んでるとさくらに頭を撫でられた。

「冗談はさておき、夏休みには会いに来るからその時は日程調整しましょう。」

「うん、分かった。じゃあ私の携帯に連絡してね!偶には電話もしてよ!さくらも話したいだろうしさ!」

「もちろん!そのつもりだよ!」

私たちは笑い合った。暫く会えないのだからせめて覚えてて欲しいのはやっぱり笑顔だから…

「それじゃあ、そろそろ帰るね、」

「うん、もう来週は学校行かないからね…また夏休みに会おうね!」

「分かった、じゃあ一旦さよならだね、」

「お姉ちゃん、こういう時はさよならじゃなくて…またね!だよ!」

さくらは泣きそうな顔をしながら私に注意してきた。

「おっと、そうだね!じゃあまたね!くみ!」

「うん、またね!」

「くみお姉ちゃん…最後にキスして!」

「ちょっ!さくら!」

「うふふ…いいよ!」

私がさくらに注意しようとする前にくみが了承してしまい。さくらを抱えて唇を重ねた。

「またね!くみお姉ちゃん!」

「うん、またね!さくらちゃん!」

そして、くみは私の方を向いた。

「で、あかりはどうするのー?」

くみが小悪魔っぽい表情で私を見てくる。

「いや、私は…」

「さくらちゃんみたいに素直になりなさいよー」

「うぐぐ…したいです。」

「えっ?なんて?」

「キスしたいです!」

私はくみを引き寄せて強引に唇を重ねた。

「な、なんか…こっちが恥ずかしくなってきた。」

くみの顔がかなり真っ赤だった。やり過ぎたか?

「お姉ちゃん!私にもそれして!カッコいい!されてみたい!」

さくらは凄くテンションが上がってた。

「ええーい!さくらにはまだ早い!」

私は混乱して訳の分からない事を言ってしまった。一旦落ち着いた後、改めてお別れを言って帰る。

「それじゃあ、またね!」

「うん」

「「またねー!」」

私たちはくみに手を振って帰った。


数日後くみから写メとメールが届いた。

そこには元気そうなくみとくみのお母さんが写っていた。

「元気そうだね!」

「うん!次はいつ会えるのかな?」

「夏休みになったら会いに行けるからまだ暫くかかるよ。」

「早く会いたいねー!」

「そうだね!」

そうして今日も終えるのであった。


この話は最後までくみをどうするか迷ってました。なんなら前回の投稿時点でもまだ迷っていました。

でも、遠距離恋愛ってのも書いてみたかったので一旦離す事にしました。勿論ちょくちょくは出しますよ。電話とかでね!


それではここまで読んで頂きありがとうございました!

次回も楽しみに!

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