第九十ニ話 疲労
お待たせしました!
それでは本編をどうぞ!
私はくみ達の話を聞いた。
「私のお父さんはね、まぁ昔ながらの亭主関白なの…いつもはずっと転勤で家に居ないんだけど…久しぶりに帰ってきたと思ったら私たちを奴隷の様に扱ってきたの…私は反抗したんだけど今度はお母さんに当たられて…」
「だから、最近疲れてたの?」
「そうなの…お父さんが起きてる時はどっちかが起きて何か作らないといけないの。そして、今は仕事に行ってないから私たちが絶対起きてないといけなかったの…」
「寝不足の原因もこれで分かった…あれ?それで行くとくみは帰らなくて良かったの?」
「うん、どちらか一人になると負担が大きいからね、一緒に帰ってやれば早いし…」
「なるほど理に叶ってるね…逃げようとは思わないの?」
「逃げたらもう学校にもういけなくなるからね。我慢してるの…それに、逃げても必ず捕まえにくるから…」
「はい?どういうこと?」
「あの人顔が広いの。世界中で取引してる様な人だから余程の山奥に逃げないとみつかっちゃうのよ」
(なるほどねーかなり面倒くさそうだけど…なんとかなるかもしれない。)
「分かりました。じゃあ今日は私の家に来ませんか?私の両親も一度会いたいと言っていたので。」
「えっ?いいんですか?」
「ちょっと聞いてみるので待っててください。」
私は携帯で母さんに電話をかけた。
案の定すぐにOKが出た。やはり思考は柔軟だ。
「ただいまー」
「「お邪魔します」」
「おかえりなさい、いらっしゃいませ!」
「さくら、母さんは?」
「夕ご飯作ってるよー」
「あ、あのー…」
「あっ、どうぞ、上がって下さい!」
さくらはどこか楽しそうみえた、久しぶりにくみと遊べるからテンションが上がってるのかな?
という事で二人を居間の方へ案内した。
「どうぞ、くつろいでいて下さい!」
「さくらちゃんしっかりしてるわねーくみもあのくらい出来て欲しいわー」
「ちょっとお母さん!私だってやればできるよ!」
「あかりお姉ちゃん!お義母さんが呼んでるよー手伝ってだって!」
「はいよー少し待ってて!」
私はそう言うとキッチンの方へ行く。
「ただいま、母さん!」
「お帰りなさい、お二人は体調どぉ?」
「正直、顔色悪いよ…お母さんの方は寝不足で目の下にクマが出来てるし…しばらく安静にしてた方が良さそうだね、」
「そう、じゃあご飯作ってるから二人にお茶を出してあげて!」
「さくらがもう出してたよ。」
「うそー!早いねーあかりもそのくらい気がまわると助かるんだけどなー」
「一々比べないでくれる?私は母さんの子だよー分かるでしょー?」
「それは何喧嘩を売ってるのかしら…?」
「ごめんなさい!」
「よろしい!」
家の力関係は常に一番が変わらないのである意味安心だ。
しかも、名奉行でもある。父さんは偶に優柔不断なのでそんな時は助かる。私もいつか母さんみたいになりたいなと思う。
そして夕ご飯が出来たので、夕ご飯にする。
「お父さんは遅くなるから先に食べておきましょう。」
「はーい、」
「あの…旦那さんはいつも遅いのですか?」
「ええ、月末は特にね、帰ってこない時もあるくらいよ。」
「そうなんですね、寂しくないんですか?」
「うーん…寂しい時もありますけど、それでも私にはあかりもいますし、今はさくらちゃんもいるので寂しくはないですね。」
「…うふふ。そうよね、私にもくみがいますもんね。まだまだ頑張らないと!」
「そうね…その為にはまず、ご飯を食べましょう!」
そうして、私たちは夕ご飯を摂るのであった。
DVや虐待は何故なくならないのかな?
悲しい現実ですね…
それでは、ここまで読んで頂きありがとうございました!
次回更新もお楽しみに!




