第八十三話 運動会 中編
お待たせしました!
それでは本編をどうぞ!
「さくらちゃん!一番だったじゃん!おめでとう!」
「おめでとう!さくらちゃん!」
「えへへ、ありがとー!」
父さんと母さんに褒められてさくらはとても嬉しそうだ。
「さくら、やっぱり足が速くなったよ!少しだけど特訓した成果出てるよ!」
「そぉ?自分ではよく分からなかった。そうだといいなー」
「ほら、お弁当のおかず沢山作ってきたから食べて、食べて!」
さくらはおにぎりを頬張ってた。楽しそうで何よりだ。前にさくらのノートを見せて貰った時、さくらは運動会の事をあまり書いていなかったが、一番最初の方に一人で教室で食べていたと書いてあった。その後、運動会やその他行事については何も書いていない。恐らく遠足とかも自分で作って行ってたのだろう…料理がある程度出来るのも頷ける。
「さくら、昼休みは13時までだったよね?」
「そうだよー」
「じゃあ、最後にもう一度練習見てあげる。二人三脚だからスピードはいらないからね、れんちゃんだっけ?誘ってこれるかな?」
「うーん…分かんないけど聞いてみる!」
「はいはい、その前にお弁当食べてね!腹が減っては戦はできぬよ!」
「「はーい!」」
という事で、お弁当を食べるのであった。
お弁当食べて、少し一休みした後体育館裏の涼しい場所へ、さくらが二人三脚の相方のれんちゃんを連れてきた。
「こんにちは!宜しくお願いします!」
「はい、こちらこそ!じゃあ足を結んで、さくらは左足でれんちゃんは右足で結んでるんだっけ?」
「はい、そうです!」
「という事はさくらが外側になる右回りは結構不利なんだね、」
「ええー、なので私が歩幅を狭くしてさくらに合わせています。」
「なるほど、たしかにその方が安全かもね、でもそれだと遅くなるよね…?」
「そうですね、仕方ないですけど…」
「よし、じゃあさくらの歩幅を少し伸ばそう!」
「「えっ?」」
「さくら、つま先で走り続けて!さっきの借り物競走では使ってなかったでしょ?だから少し余力があるから大丈夫なはずだから、そして、れんちゃんはベタ足で走ってつま先は使わずに、そうすれば少しだけ歩幅が近づくはずだから!」
「なるほど、でも、出来るかな?」
「少し練習時間があるからやってみよ!さくらとなら出来ると思うしさ!」
「うん!じゃあやってみる!」
そして数分後…
「なんとか、出来そうね、少し速くなったし」
「れんちゃん凄い!私に合わせてくれるから私は結構楽だよ!」
「あはは…これは疲れるわ…」
実際出来るとは思わなかったのであかりは平静を装いながら少し驚いている。
「よし!じゃあ二人ともそろそろ時間だし頑張ってね!」
「はい!ありがとうございました!」
「お姉ちゃんありがとー!応援してね!」
「はいよー」
私は手を振りながら二人を見送った。
「さくらのお姉さんってさ、体育会系だよね。」
「うん、カッコいいんだよー!私がピンチの時は必ず来てくれるの!」
「じゃあ、さくらのヒーローなんだね!」
「うん!ヒーローであり、お姉ちゃんであり、恋人だよ!」
「マジか⁉︎そりゃーあの叱り方なわけだ。」
(なんとなく、さくらのお姉さんの叱り方が子供を諭すというよりかは、好きな人、大切さな人に対する不安が混ざった様な叱り方だったから少し違和感があったけど…なるほどこれで腑に落ちたよ)
れんはさくらの肩を叩きながら、言葉を続けた。
「いい恋人がいるなー!私もいつかさくらの恋人までいかなくてもヒーローにはなりたいなー」
「それじゃあ、期待して待ってるよー」
そうして、午後のプログラムが始まるまでにトイレを済ませたりして席へと戻った。
(さぁ!後半戦です!頑張るぞー!)
気合いを入れ直すさくらであった!
明日の更新は21時のみになります。
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