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第七十六話 焦り

お待たせしました。


それでは本編をどうぞ!

帰って来るとさくらは自分のお尻をさすっていた。たぶん何かやらかしたのだろう。後で聞いて見ることにする。


夕ご飯を食べた後、食器をさくらと二人で洗った。私が洗ったお皿をさくらが食器乾燥機の中へ入れていく。その最中にさくらが私に聞いてきた。

「お姉ちゃん、速く走る方法って知ってる?」

そろそろ運動会が近いから、私にそういうのを教わりたい事は分かっていたが、結構唐突に来たので驚いた。

「うーん、そうだね、簡単な方法だと爪先の使い方や母指球に力を入れて走るだね。だけど、相当鍛えないとまめが出来て、何も出来なくなったりするからゆっくりやっていくのが一番だね、」

「それは今日友達に教えてもらったから他にない?」

「うーん…一朝一夕には上手くいかないよ。特に走る事に関しては…陸上選手は1秒を短くする為に相当な努力をしてるからね。スタミナだったり技術だったり、筋力トレーニングしたりだし…」

「やっぱりそうかー…」

「なーに?私たち家族に良いところ見せたいの?」

「だって…」

「はいはい、もうすぐ洗い物終わるから話の続きは後ね!」

そう言うと私はお皿をさくらに渡した。さくらは少し焦ってる様な不服そうな顔をしていた。

洗い物が終わってから私はさくらの頭を撫でながら話した。

「大丈夫!あと三日あるからその間に少しでも速くなれる様に教えてあげるから!」

「うん…」

恐らく練習出来なかった一週間を取り戻したいのもあるのかもしれないけど、また無理をしてさくらが怪我をする事になるのは嫌なので、ここは我慢してもらう。


さくらがお風呂に入ってる間、私は少し考え事をしていた。

さくらは結構大人びてるが、やっぱり幼い所もある。そこを上手くコントロールしないといけないのだ。我儘を言う方ではないが、偶に何かが切れた様にかんしゃくを起こす事もある。一番顕著なのは最初に出会ってから少し経って一回施設に入ると言われた時だ。あの時私は何も出来なかった。だからまたそれが訪れた時に、力でねじ伏せるのではなく言葉でしっかり教えてあげたい。

私の言葉で…さっきのさくらのあの目はその前触れにも見えた。

お風呂で少し落ち着いてくれれば良いのだけど。


「お姉ちゃん!お風呂どうぞー!」

お風呂から戻ってきたさくらはいつものさくらでした。なので私も返事をしてお風呂に入ります。

「あっ、そうだ、さくら!私がお風呂から上がったら少しだけ教えてあげるから二階に行くよ。」

さくらの顔がパァーっと明るくなったのが分かった。とりあえず怪我をしない程度に教えてあげる事が今の私に出来る事だと思った。


お風呂から上がるとさくらが直ぐにこちらへ来ました。

「お姉ちゃん!早くー!」

私の手を引いて催促してくる。可愛い!

たぶん眠いのだろうから、急いでいる様だ。

「はいはい、ちょっと待って、麦茶飲んだら行くから!」

私が飲んでる間も私の服を掴んだままでした。なんだか寂しいのも含まれてる様な…そんな気がしました。

「それじゃあ、速く走るコツを解説をしていきます。」

「はい!よろしくお願いします!」

私は絵や実際に足のどの部分を使うのかを説明した。走るのを本当に速くするのなら足の筋肉を鍛えたりしなければならない事やスタミナの付け方も教えた。そして、今からの短期間で出来るトレーニングを教える。私に教えられる事はこれくらいだからだ。

「お姉ちゃん夜遅くまでありがとね!明日実践してみる!」

「うん、明日は少し早く帰ってくるから練習見てあげる。だから無理はしたらダメだよ。」

「はーい!」

さくらはもう眠そうではあるが、返事はしっかりしていた。

「じゃあもう寝なさい。明日も学校でしょ!」

「うん、わかった!」

そう言うとさくらはトイレへ行ってしまった。

戻ってくるとそのままお布団に入ってから「おやすみなさい」といってきた。そして私も返事を返した。私も寝る準備をする。そして寝る前にさくらの頭を撫でてさくらのくちびるに自分のくちびるを重ねた。

「おやすみなさい、さくら。良い夢を。」

こうして今日も終えて行くのだった。

人間焦った時ほどミスが出るので気をつけましょう!


それではここまで読んで頂きありがとうございました!

次回更新もお楽しみに!

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