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第七話 母は強し

書きたい事は沢山あるけど時間がない!


書ける時に書いておかないとね!

という事で読んで頂ければ幸いです!

楽しんで行ってください!

 病室に戻り扉を開けようとした時殺気を感じた。私は部屋に入る為に掴んでいた取手を瞬時に離した


「どうしたの?部屋入らないの?」


 さくらが聞いてきたが、私には分かる……これは

ヤバいと……さくらはまだ殺気なんて味わった事がないから知らないのだろう。なので私は一言


「嫌な予感がする……」


 それだけを言ったそしてこの世界でこんな殺気を放てるのは一人しか知らない…母である!何があったのか?父さんと喧嘩でもしたのか……それとも他に何かあったのか?そんな事を考えていると部屋の扉が開いた。笑っていた……母さんは笑っていたのだ……余程の事があったのだろう……


「何してるの?さくらちゃんはまだ病み上がりなんだからあまり外に出してたら駄目でしょう。」


 優しく言う母さんが余計に怖い……部屋に入ってさくらをベッドに座らせてから寝かせる。私は車椅子をナースステーションに返しに行き、お手洗いを済ませて病室に戻った。

 部屋に戻ると母さんとさくらが笑い合いながら談笑してた。さっきのは何だったのか分からずに近くにあった椅子に腰掛けた。すると、母さんがいきなり話を振ってきたのだ。


「あかりちゃんは、さくらちゃんとエクレア食べてたんですね?」


 あれ?話し方が何かおかしいぞ……


「えっ?う、うん。外で少し気分を変える為に」


 私は少し焦った感じで答えた。


「ふーん、美味しかったみたいね、さくらちゃんとも今そんな話してたのよーふふふ…」


 不気味に笑う母さんが怖かった。何が言いたいのかを聞こうとした時


「私の分は?」

「えっ?」

「だーかーらー、私の分は?」

「えっ!ないよ!もしかして二人で食べたから拗ねてたの?」


 私は呆れながら言うすると母さんは再び殺気を飛ばしてきた。さくらは怖いのかベッドの上で布団に包まっていた。


「ふふふ…私の一個500円のシュークリームを食べておいて何も無しとは貴女も大きくなったわねー」


(あーーーーー!忘れてた!)


「で、でも、最初に私を騙して学校に行かせたのは母さんじゃ…」

「問答無用よ!私の楽しみを奪った罪は重いの!お仕置きよ!」


 私の言葉を無理やり遮りお仕置き宣告された!私は逃げる為部屋から出ようとしたが腕を掴まれ一本背負いそのまま私は母さんの膝の上でお尻を叩かれた。さくらの目の前で……年上の威厳も何もない……逃げ切れるとは思ってなかったが、せめてさくらの前でだけはやめてほしかった……


 散々私のお尻を叩いて、気分スッキリの母と、いずれまた仕返ししてやると歯軋りをする私がさくらの病室にいた。


「そういえば、あかり!あんた今日はここに泊まるの?」

 悪びれる様子もなく私に聞いてきた。


「うん、そうしようと思ったけど、このまま座って寝られないから帰ろうか考えてるところ。」


 少し皮肉を込めて言ったが、母さんはどこ吹く風でスルーされた。


「それなら簡易ベッド借りてきてあげる。それなら寝られるでしょ?夜のお弁当は持って来てるから食べなさい。朝ご飯はまた持って来てあげるから待ってなさい。」


 なんだかんだで私の事を考えてくれてるからこの母さんは憎めないのだ。


「今日、父さんとさくらちゃんの事を話すから貴女は何も考える必要ないからね。さくらちゃんの側に居てあげなさい。」


「父さんは母さんに頭上がらないんだから話す必要なくない?」


 私が軽く言うと今度は鉄拳が頭に落ちてきた。


「馬鹿な事言うんじゃないよ!人の命が関わる事なのよ!大事な話は二人で決める!これはあかりが生まれるずっと前から決めてた事なの!軽く言うんじゃない!」


「ごめんなさい……」


 私は軽率な発言を謝罪した。


「分かればいいのよ。」


 そう言って頭を撫でてくれた。


「それじゃあ帰るけど、あかり!さくらちゃんをしっかり守りなさいよ!」

そういうと、母さんは帰って行った。


「優しいお母さんですね」


 黙ってたさくらがようやく口を開いた。というより怖かったのだろう。


「まぁね、叱るときはしっかり、優しい時は友達みたいな感じでね、良い母親に産んで貰えたよ」


「私のお母さんもあんな感じだったよ…すぐに手は出さなかったけどね」

「えっ?」


 私は不意を突かれた感じになってしまった。


「私の本当の両親はもう居ないんです……二人とも亡くなっちゃったから……」



 今にも泣きそうな声音でさくらは話す。父親が事故で亡くなった事、母親が病気で亡くなった事、母方の叔父夫婦にいじめられてた事を……


 全てを聞き終えて私はさくらを抱きしめてた。


「もう大丈夫だよ、辛かったね」


 私はさくらの耳元でそう囁く様にして言った。さくらが顔を埋めている胸元が濡れていく……泣いてるのが分かった。しばらくこうしていよう……病室ではすすりなくさくらの声が聞こえる……私はさくらの背中をさすった。


 窓の外では夕日がもうすぐ沈む。完全に沈むまでには落ち着くだろう。さくらはこう見えて強い子だから、いや、この子は前世からずっと強い子だった。そしてこれからはこんな涙を流させない様にしなければならない!この子は私が守るのだと強く心に刻むのだった。

読んで頂きありがとうございました!

拙い文章ですが、まだまだ続くのでよかったら末永くお付き合い頂ければ幸いです!

これからもよろしくお願いします!

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