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第六十八話 さくらの逆鱗

お待たせしました


本編をお楽しみください!

私がドアを開けるとそこには仁王立ちの母さんがいた。

私は流れる様に土下座して謝った。

「ごめんなさい!疲れてたの!本当に!今後この様な事は決して致しません!だから命だけは!」

「あかり、あんた私の事なんだと思ってるの!まずは顔を上げなさい。そして言うことがあるでしょ?」

「え、えーと…ただいま?」

「よろしい、さて、叱られる事をした自覚はあるみたいね、あの子から電話が入ってるからあかりに何かあったのかもと心配したんだからね!」

「うぅ…ごめんなさい…」

「まぁ、反省もしてる様だし、罰の減刑はしてあげましょう。まぁあかりもお腹空いてるだろうし、さくらちゃんも待ってるから先に夕ご飯にしましょうか」

「は、はい…」

お説教と罰が先延ばしになった事により余計に憂鬱になる。何をされるのやら…考えるだけでも恐ろしくなる…

私は立ち上がり、着替えを済ませて手洗いうがいをしてから、居間へと向かう。

さくらはもう座って待っていた。さくらは少しこちらを向いて「おかえりなさい」とだけ言ってきた。これはさくらも事情を知っている様だ…母さんからもこれは仕込まれてるのかも。

夕ご飯を食べた後、母さんから「お座敷で待ってなさい」と言われた…

これは完全にお説教でその後に何をされるのかもわかった…


正座して待っていると、母さんではなく、さくらが来た。

「お姉ちゃん。私、怒ってます。」

「はい…」

「何故怒ってると思いますか?」

「授業中寝てたから…」

淡々と言ってくるさくら…これは精神的にもくる

小さな子にお説教される…これは相当に辛い…

「違うよ、私が怒ってるのはそこじゃないの!」

「えっ?」

「私が怒ってるのは時間を無駄遣いしてる事だよ!」

私はさくらの言ってる事が分からなかった。さくらも察してか説明する。

「お姉ちゃん、よく考えてね、勉強が全てでは無いけど、今日のお姉ちゃんは四時間分の授業を棒に振ったんだよ!それは私が叔父さん達と暮らしてたときに欲しかった時間なんだよ!もう少しわかりやすく言ってあげるね、勉強したくても出来ない人たちにとって、お姉ちゃんがやった行為はお金がない人の前でお金をゴミ箱に捨てたのと同じく行為なんだよ!」

「はい…その通りです…」

その通りだ、勉強したくても出来ない人は沢山いる…特にさくらはその筆頭と言えるのだ…だからさくらは怒っているのだろう…母さんもその事が分かっててさくらにもお説教させてるのだろう。


「確かに朝早くに出て、練習してると思うよ。だから疲れてるのだって分かってる。だから一時間くらいは私だって目を瞑るよ、でもね午前中全部はいくらなんでも駄目でしょ?」

「はい…」

「お願いだから二度は言わせないでね!」

「はい、分かりました。」

「じゃあ、そこの壁に手をついて」

「えっ?」

「今日のお仕置きは私がやる事になりました。」

満面の笑みだが、目は笑っていない…さくらは相当ご立腹の様である。手にはプラスチックの定規が…やる気満々である。

「安心して、お義母さんからはお説教もお仕置きもなしだから、今回は私が怒ってるだけだからね!」

その後、私はさくらにみっちりお仕置きされた。


「いやーさくらちゃんにお説教されたら二度としないでしょうねーありがとね!さくらちゃん!」

母さんがさくらの頭を撫でているなか、私は自分のお尻をさすっていた。さくらは手加減なしで私のお尻を定規で叩いた。さくらも怒らせると怖い…自業自得だが、今までで一番精神的にくるお仕置きだった。

「さぁ、さくらちゃんはお風呂入ってきなさい。あかりはしばらく動けないだろうし、」

「やり過ぎちゃいましたか?」

「ううん、さくらちゃんみたいに勉強したくても出来ない人たちの事を考えるとこれでも足りないくらいかもよ!」「ひぃー」

私がうつ伏せで寝ているなか、母さんが私のお尻を摘んできた為変な声が出た。

「ほら、大丈夫だから、お風呂入ってきなさい」

さくらは返事をするとお風呂場へ行ってしまった。


「どぉ?少しは反省した?」

「はい…しました。」

「私としては、今回の件はそこまで怒ってないのよ…」

「えっ?」

「あかりはいろんな事してくれてるし、部活も朝から頑張ってるし、帰ってきてからもさくらちゃんの面倒や家の事もしてくれてる。でも、さくらちゃんからすれば、勉強出来るのにしないのが許せなかったんだと思うよ」

「うん、さくらも言ってた…」

「一番近くに勉強したくても出来なかった子がいるんだから、もう少しその辺は見えてなくても気を配るべきだったのかもね…」

「そうだね…さくらも頭では分かってるみたいだったよ、私が頑張ってるのは知っててくれてるし、キツイのも…それでもやっぱり許せなかったんだと思うよ…」

「まぁ、ちゃんと分かってる様なら私からは何も言わないわ、さくらちゃんには、もう一度謝っておきなさいね!ちなみに定規を勧めたのは私です!さくらちゃんの手じゃあ弱過ぎるからねー」

「やっぱり…さくらは暴力とは無縁だからね!どこで知ったのかと思ってたよ!」

母さんがニヤニヤしながら別の部屋へと行ってしまった。


そしてさくらが戻ってくる。

「お姉ちゃん、ごめんね…少し八つ当たりみたいになっちゃって…」

「いいよ、私が悪かったからね。さくらこそ傷ついてない?」

「うん、お姉ちゃん…」

「何?」

「私が悪い事したらちゃんと叱ってね!」

「ふふふ…分かってるよ!」

私はさくらの顔を抱き寄せ、軽くキスをした。

「先にさくらは寝てていいよ。私も動ける様になったら部屋に行くからね。」

「うん、おやすみなさい!お姉ちゃん」

「はい、おやすみなさい!さくら」

こうして今日も終わるのであった。

さくらとあかりが喧嘩する話を書いてみたかったけど。なかなかに書けないから今回はこんな感じにしてみました。

楽しんで頂いていれば幸いです。


それではここまで読んで頂きありがとうございました!

次回更新もお楽しみに!

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