第五十八話 さくらの親孝行 後編
この章の最後です!
楽しんでいってください!
それでは本編をお楽しみください!
お姉ちゃんたちが行った後私は一人になった。
「やっと来れたよ…お父さん、お母さん…」
私は泣きそうになったが、やる事があるのだ。
私はバッグから古びたノートを取り出した。
「このノートね、二人が居なくなってからの事を書き留めてきたんだ。二人に見せるまで…いや、読むまでかな?誰にも開かせてないんだよ。」
私は一番最初のページを開けた。
「お母さんが居なくなってからしばらく経ってからだけど、ノートに書いてきたよ、最初はね、私の引き取り先で揉めてたんだ。それが二日くらい続いてね、結局お母さんの方の叔父さんが引き取られたんだ。そこからしばらくしてノートを一冊買って貰ったの…」
そこからはあかりお姉ちゃん達に会うまでの5年間の事を話した。
家事をずっとやらされた事、ご飯も食べれなかった日の事、帰り道で子猫と遊んだ事、叔父さんの息子たちに虐められた事、友達に遊びに誘われて断らないといけなくて泣いた事、お母さんたちの事を悪く言って家出した事…
このノートに全てを書いていた…
そして、あかり達に会っての楽しかった事や悩んだ事、泣いた事、も書いていた。
「私、まだお母さん達に親孝行出来てないよね、今の私に出来るのは、ここまで成長した事の報告くらいなんだ、お菓子をお供えしたけど、これもお姉ちゃんやお義母さんやお義父さんのお金だから、今度はしっかり私が稼いだお金で持ってくるね!」
私は次に来る時までの目標を話した。
「私の5年間は辛かった…お母さんたちを恨んだ事もあったし、自殺も考えたんだよ…それでも…二人はそんな事望まないと思ったし、二人には話していないけど、好きな人が居たからその人を探すのを諦める事が出来なかったの。」
あかりのことを思い浮かべながら私は両親に話した。
「さっき一緒にいたお姉ちゃん…いつも優しくてカッコよくて、私の大切な彼女だよ!もう一人いるけど、今日は来れなかったから今度連れてくるね!」
私は立ち上がり、本堂へと帰る
「それじゃあ、また来るね!行ってきます!」
私が後ろを向いて行こうとした時、確かに聞こえたのだ
【行ってらっしゃい!】と
再び振り返るとそこには父さんと母さんが居たように見えた!
「え?」
目を擦るとやっぱり誰も居なかった。
(気のせいだったのかな?)
私は再び本堂へと歩き出した。
本堂へ戻るとお姉ちゃんが心配そうにこちらの様子を見ていた。
「さくら!」
「お姉ちゃん!」
私はあかりお姉ちゃんの方へ走って行った!
そして、お姉ちゃんの胸に飛び込んだ!
お姉ちゃんはしっかりと私を受け止めてくれた!
「おかえり」「ただいま!」
そしてそのまま抱っこされたまま本堂へと帰って行きました。
帰り際にお坊さんさんからあるものを渡された。
それは私の両親の写真だった。
「貴女の祖母さんから預かっていた物です。もし、雪乃さくらさんという人が来たのなら渡して下さいと言われました。お持ち帰り下さい。」
私は受け取ると少し驚いた。先程一瞬見えた人たちだったのだから。
「ありがとう…ございます。」
私はまた泣きそうになったけど、出発の時くらい笑顔で在りたかったから必死に堪えた。
「じゃあ行こうか、さくら!」
「うん!お姉ちゃん!」
私はお姉ちゃんの手を取る前に一回お寺の前でお辞儀をして小声で改めて行ってきます!と言って、からお姉ちゃんの手を握るのであった。
帰り道は車が混んでいたので私は爆睡していて気づいたら帰り着いていた。
帰ってきたのは十八時半過ぎであった。
夕ご飯を食べる前に、私は改めてみんなにお礼を言った。
私を産んでくれた本当の親はもういない…だけど、私にはこんなにも大切にしてくれる人たちがいる。世界一の幸せ者は言い過ぎかな?
でも、私はとても幸せです!
そして、寝る前に私はお姉ちゃんと少し話した。
「あかりお姉ちゃん、今日は本当にありがとう!」
「もう、さくら今日もう何回お礼言えばいいのよー」
「だって、何度言っても言い足りないよ!それでね、お姉ちゃん、これ見て良いよ!」
私が差し出したのはあの三冊のノートである。お母さん達に見せたから隠す必要はなくなった。
「うん、じゃあ見せてもらうね、くみにも見せて良い?」
「うん、いいよ!くみお姉ちゃんも私の大切な人だからね!」
「分かった!じゃあ明日持って行くね。」
「うん!じゃあ私はもう疲れちゃったからトイレ行って寝るね!」
「そっか、じゃあゆっくり見せて貰うね、」
さくらが寝た後、私はさくらから借りたノートを見せて貰った。
内容はさくらの叔父家族による虐めが殆どであった。アイツら出所したら海にでも沈めてやろうかと思った程に…
その中でもさくらが楽しかった事も少しあった。
それでも殆どが辛いもので自殺を考えてる時もあった。それでも、私を探すんだって自分を鼓舞していた。小学生なのに、凄い精神力だと思う。
そして、私と会う前の最後のページにこう書いてあった。
『もうここにはいられない。あの人を探そう…もう失う物は何もないんだから…このまま死ぬよりやりたい事をして死のう…会えなければまた来世で…そしてお父さんとお母さんの所で待ってればあの人なら見つけてくれると信じてます。』
あの時本当に会えてて良かった…私はそう思うのであった。
あとはパラパラ読んでいく。少し私に対する愚痴も書いてある…やっぱり少し過保護過ぎていた様だ…それでも、友達の事や、この前の三人でのデートの事、この家に来てからの事、さくらにとっては凄く楽しんでいて幸せの様だ。
そして、昨日の事も書いていた。そこにはこう書かれていた。
『ようやくお父さんとお母さんに会える。あの時あかりに会えなかったらと思うと今でもゾッとします。私が愛した人はやっぱり凄い人でした。これからもこの人の事を知っていきたい。
私の事を探してくれて、そして愛してくれてありがとう』
私はノートを閉じて、さくらの頭を撫でた。
「こちらこそ、私を探してくれてありがとうさくら!私を凄いって言うけど、さくらの方が凄いんだよ!全く…姫様は前世から変わらないな…」
私は前世の記憶を思い出す。
あの時も私の訓練を観に来る為に脱走してたなー執事に見つかって連れ戻されたけど。懲りずに何度も来てたっけ…
「ひょっとしたら私よりさくらの方がお転婆かもしれないね…」
さくらは規則正しく寝息を立てている。
「ふふふ、これからもよろしくね!さくら」
そして私も眠りにつく。
明日もさくらと一緒に過ごせる幸せを噛み締めながら。
ここまで読んで頂きありがとうございました!
書いていてさくらが少し幼過ぎるのかな?と思ったけど、それはあかりをかなり過保護に書きすぎてるんだと気づきました。それがあかりのいい所なんだけど甘やかし過ぎるのも良くないから次の章からは気をつけようと思います。
それではここまで読んで頂きありがとうございました!
次回更新もお楽しみに!




