第五十五話 あかりとさくらの初デート (後編)
後編投稿します!
それでは本編をお楽しみください!
店を出てから向かった先はゲームセンターだった。
さくらは来たことがなかった為、初めて見る物が多くてキョロキョロしていた。
「さくら、何がやりたい?」
「あれやりたい!」
「レーシングゲームか!いいね、やろう!」
私たちはゲームのシートに座って始めた。
(私が圧勝してしまった…初めてさくらに勝った。)
さくらはというと…
「もう一回やりたい!」
「良いけど順番ね、後ろで待っている人がいるからまた並び治しね!」
「わかった!じゃあ待つ!」
負けたというのに結構明るい。たぶん初めてやるから純粋に楽しんでいるのだろう。
(そういえばさくらって勝ち負けにこだわらないな…なんでたろ?)
「ねぇ、さくらは勝ち負けには興味ないの?」
「勝ち負けも何も楽しめば良いんじゃないの?私は遊べる時間も遊んでくれる人も居なかったから遊んでくれるだけで、私は楽しいよ!」
(ああ…そういう事か…)
さくらにとっては楽しければとか、勝ち負けじゃないんだ、誰かと一緒に遊んべれば良かったのだ…一人が寂しいのがよくわかってるからこその考えなんだろうなー
「そっか、じゃあたくさん遊ぼうね!」
「うん!それとあとであれもやりたい!」
さくらの指刺す先にはシューティングゲームだった。バスケットボールをゴールに入れてポイントを入れていくやつだ。
「そういえば、体育でバスケしてるんだったね、いいよ、楽しんじゃおう!」
それから私たちは色んなゲームをして遊んだ。
クレーンゲームからリズムゲーム。といろいろと遊んだ。そして最後にプリクラを撮ってからゲームセンターを後にする。
少し休憩も兼ねてイートインスペースでクレープとジュースを食べていた。
「次は何処いく?時間は15時過ぎだからもうそろそろ帰るけど…」
「そうだねー明日の買い物したいなー」
「そっか、じゃあ買い物に行こうか、でも、まずは食べてからね!」
私はさくらの口の周りについてるクリームを指でなぞって自分の口へ持っていく。
「…あかりってたまに不意打ちで私をドキドキさせてくるよね…拭いてくれてありがとう…」
「あっ…まぁ最近の仕返しも兼ねてという事で…」
私はごまかすように横を向いてさくらから目線を逸らした。さくらは少し顔を赤らめている。
(意識したらまともに顔が見れないよ…)
「さて、そろそろ行こうか!さくら忘れ物ない?」
「うん、バックも持ったよ!行こう!」
私たちは和菓子コーナーに来ていた。
「さくら、どんなの買う?私も買うけど被らない方が良いよね?」
「そうだね、少し見てまわりたいかな?」
さくらの意見を聞いて少し見て回る。
「どぉ?何かいいのあった?」
「うん!私はこれにしようと思うんだ!」
さくらが選んだのはさくらの形をしたおまんじゅうだった。
「うん、良いと思うよ。私も選んだよ。」
私が持ってきたのは、蒸まんじゅう。
饅頭というのは被っているけど。長持ちするし、チョイスとしては間違っていないはず。
「じゃあ、お会計して来ようか!」
「うん!買ってくれてありがと!」
私たちはお会計を済ませて、もう行く場所もないから帰る事にした。
バスに乗って最寄りのバス停から歩いて帰る。
そして、初めて出会った公園を通ろうとした時。
「あかり!少し来て!」
さくらは私の手を引いて公園のベンチに連れてきた。
「あかり…目をつぶって!」
「えっ?」「いいから!」
私は目をつぶった。
するとくちびるに何かが触れた目を少し開けるとさくらの顔が間近にあった。
そこでようやくキスされてるのが分かった!
さくらは私との身長差をベンチに登って補っていた。(よく考えたなー…まさか、最初から狙ってここに来たのかな?)
私はいろいろ考えていたが、凄く幸せな気分になっていた為考えるのをやめた。
すると、さくらは自分の舌を私の口の中に入れてきた。そろそろ辞めないと止まらなくなりそうだから、さくらの肩を叩いておしまいにする。
「ええーここまでなの?」
さくらはかなり不満な表情だが諦めて貰う。じゃないと本当に止まらなくなりそうだからだ!
ほっぺたを膨らませていたさくらであったが、すぐに笑顔にもどった!
「あかり!今日は楽しかったよ!ありがとう!またデートしようね!」
「うん!これからも時間は沢山あるし、沢山行こうね!」
「じゃあそろそろお姉ちゃんに戻すね!帰ろうお姉ちゃん!」
私はさくらから差し出された手を握って帰るのであった。
そろそろこの章も大詰めです。
楽しんで頂けると幸いです。
それではここまで読んで頂きありがとうございました!
次回更新もお楽しみに!




