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第四十三話 さくらの心

という事で第三章です。


序盤なので短いですがお楽しみください!

それでは本編をどうぞ!

顔を上げるとあかりお姉ちゃんがいました。


「お姉ちゃんどうして…?」

「なんか、胸騒ぎがしたんだ!それで早めに帰ってみたらさくらがまだ帰ってないし、不安になって探してたの!」


あかりお姉ちゃんの勘は凄いです。私が困っていたのは、さっきだったのにその前から気づいていたのだから…


「それで、さくら何かあったの?」

「……」

「話したくないの?」

私が黙ったままなので少し困った様子でした。すると私の横に座って肩を寄せてくれました。


「学校で何かあった?」

私は首を振りました。

怒るわけでもなく、ただただ私に優しく問いかけてきます。

「とにかく帰ろうか、ここに居たら母さんたちも心配するしさ!」

「お母さん…」

私は無意識言葉が出てて、気づいたら泣いていたのです…

「うっ…うう…うわーん!」

あかりお姉ちゃんはそっと私を抱き抱えて頭を撫でてくれました。


私が落ち着いてから一緒に家に帰りました。

そして何でさっき泣いたのかを説明しました。


「なるほどね、そりゃ泣くよねー」

何故か帰るとお義母さんは帰っておらず代わりにくみお姉ちゃんが来ていました。


「ちょっと待って!なんでくみがいるの⁉︎」

「えっ?だって、さくらちゃん関係で早く帰ったんでしょ?それなら私にも聞く権利があるもの!ねーさくらちゃん!」

「え、えーとありがとう!」

私は頭が混乱していたけど、心配して来てくれたのでお礼を言いました。


「いやいや、そうだとしても何故に寛いでるの!もうすぐ夕ご飯でしょうもん!」

あかりお姉ちゃんは怒涛のツッコミを入れてるけど全て飄々とかわしている。

(この人も凄いなー)

私はそんな事を考えてた。


「それでさくらちゃんは母の日をしたいけどやり方が分からないし、もう居ないからどうしようもないから泣いていたのね。」

「うん…」

私の思ってる事をくみお姉ちゃんが纏めてくれた。


「それならお墓参りしてあげるのは?」

「あっ!そっか!その手があったね!」

あかりお姉ちゃんの意見にくみお姉ちゃんがそうだみたいに言った。

だけれども…


「私ねお父さんとお母さんのお墓の場所知らないの…」

「えっ…?」

私の言葉に二人は固まった…


「叔父さん達は一切そんな事してくれなかったからもう6年は行ってないの…だから何処にあるのかもわからなくて…」


「分かった!もう言わなくて良いよ!」


そこまで言ってまた泣きそうになったのであかりお姉ちゃんが止めた。


「ていうか、さくらちゃんの叔父さん達酷すぎ!何考えてんのよ!」

「さくらの事ちゃんと考えてるんなら虐待なんかしてないって…」


くみお姉ちゃんの一言をあかりお姉ちゃんは冷静にツッコミを入れた…確かにその通りだ。


「まぁそれでも探せばあるんだから探そう!」

「うん!そうだね!さくらちゃんにも母の日や父の日をしてもらわないとね!」


「ありがとう…あかりお姉ちゃん!くみお姉ちゃん!」


私は二人に抱きつきました。

という事で第三章のコンセプトはさくらの両親の話です。

この話は第二章と一緒にしたくなかったんですよね。もちろん話の中では今まで通り普通に時間は過ぎていきまし、ある種の日常です。ですが、さくらにとっては父の日母の日は今まで出来なかった事なので章も変える事にしました!


実際はすごく迷いました…


それではここまで読んで頂きありがとうございました!

次回更新もお楽しみに!


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