第三十九話 待ちに待った最終日 後半
今回は長いです!
まさかのボリュームになりました。
それでは本編をお楽しみください!
振り返ると、主将と副主将がいた!
「せ、先輩⁉︎」
「「お疲れ様です!」」
私とくみは急いで挨拶をする。
「あーいいのいいの!部活じゃないんだから!それよりさくらちゃんこんにちは!」
「こんにちは!お姉ちゃんたちがお世話になってます!」
「さ、さくら!」
「あはは、あかりよりしっかりしてるね!」
「あははは…それより先輩達も遊びに来たんですか?」
さくらと軽く挨拶をしたので、先輩に私は疑問を聞いた。
「うん、というより、デートかな?」
「で、デート?」
くみが凄く驚いてた。私はなんとなくそんな気がしてたからそこまで驚かない。
「私たちも今デート中なんです。リードするのは大変です!」
「あら?あかりちゃんはハーレム系なのね、意外と大胆ね!またお話し聞かせてね!」
「あはは、それは勘弁して下さい。」
そんな会話をして先輩二人と分かれた。
「次は何乗りたい?」
私は二人に聞くと二人から同じ答えが返ってきた
「「あかり(お姉ちゃん)が乗りたい物‼︎」」
「えっ?」
私の答えに疑問な声が出た。
「昼間は私たちの要望聞いてくれてたし、」
「今度はあかりお姉ちゃんの要望聞きたいの!」
(なるほど…二人の気遣いなのね。)
それならお言葉に甘えようかなー
「じゃあ射的やろー!」
「射的?あったけ?」
さくらは知らない様だ。
「そういえば最近行ってないね、さくらちゃん何か貰えるかもよ?」
さくらは相変わらず頭に?が出ている。
「ここだよー」
私達がさくらをエスコートする形でやっくる
「ゲッ!」
私達がいくと店の人の顔色が変わる。
「ゲッ!って酷くない?お客様は神様なんだよ!」
「確かに神様だ…だけどな!店の景品全部持っていくのは神様じゃねぇー!悪魔だ!」
接客の態度ではない事に疑問を覚えたさくらがくみに質問する。
「ねぇ、くみお姉ちゃん前に何かあったの?」
「前にね、ここであかり景品を総なめにして店の人泣かせてるの…」
「うぇー…」
さくらも少し引いていた…
「大丈夫!この子が欲しいの当てたら帰るから!お願い!」
「チッ!しゃーねーな、ほれ五発分な!」
私はお金を払いさくらに尋ねる。
「さくら欲しいのある?」
「えっ?うーんとねー、あの小さな熊のぬいぐるみ!」
「よしきた!任せて!」
私は構えて狙いを定める。
パンッ!
当たった!そして景品は落ちた。ゲットである。
「やりー!はい、さくら!」
私は貰った商品をさくらに渡す。
「ありがとうお姉ちゃん!」
(あーこの笑顔の為になら何度だって景品を取るよ!)
「じゃあ次はさくらやってご覧!」
「えっ?私?出来るかな…?」
「いいの、いいの!本命は取ったし、五発全て私が使ったら店の人泣くからね!」
「うん!やってみる!」
私からさくらへ変わった事により店な人は安堵の表情を見せる。
「肩の力抜いて…狙いを定めて…定まったら引き金を引いて。真っ直ぐ飛ぶからね。」
私はさくらに耳打ちして言い終わるとそっと後ろへ下がった。
パンッ!
さくらの玉は外れた…やはり難しいのだ。
「さくら、狙いは良かったよ!同じ様にやってご覧!」
パンッ!
二発目も外れた…
パンッ!
三発目は掠った!
そして四発目…
パンッ!
「「当たった!」」
私とくみは同時に叫んだ!
「やった!お姉ちゃん当てたよ!」
「うん!見てたよ!よく頑張ったね!」
私はさくらの頭を撫でた。やっぱりこの子は凄い!
しかし…
「えーと、お客さん。落ちてないから獲得にならないよ?」
「えっ?」
「いや、落ちてないからね、それは渡せないよ。」ニヤニヤしてる店員にイラッと来たので
「店員さん、あと五発頂戴!お金ここに置くね…」恐らくだけど目が怖くなっていると思う…
そして私はさくらが狙ってた景品とその他4つを持って帰った。店員さんは後ろで泣いていたがスルーした…
そろそろ日が暮れるし、最後何に乗りたい?
「「観覧車!」」
(やっぱりというか、なんというか、よく似てるなこの二人も…)
私はそんな事を思いながら、二人をエスコートするのだった。
まだ16時なので多くはないが少し並んでいた。
「私並んで置くからトイレとか行ってきていいよ!」
「うん、分かった、じゃあ私トイレ行ってくるね!」さくらはトイレの方へ行った。
「じゃあ私も飲み物買ってくるね。」
くみは自販機の方へ行った。
先に帰ってきたのはくみだった。
「おかえり!」
「ただいま!さくらちゃんは?」
「まだみたいだから私もトイレ行ってくるね。」
「うん、行ってらっしゃい!」
トイレに行くと柄の悪い男達が誰かに絡んでいた。
(関わり合いになりたくないな…)
そう思ってトイレに入ろうとした時聞き覚えのある声が聞こえた!
「誰か助けて!」
私が振り向くとそこにさくらが居た!
「このクソガキ!舐めた真似しやがって!痛い目に遭わせてやろうか!」
(こいつら誰の者に手を出そうとしてるのかしら?)
私は無言で近づきそいつの横顔に拳を叩き込む!
「グフッ!」
「てめーら誰の女に手ェー出したか分かってんのか⁉︎」
完全にブチ切れてる私に対して男二人はナイフをチラつかせた。
「お姉ちゃん!」
「さくら!怖かったね!少し下がっててこいつら…沈めるから!」
だが、その前に警備の人達がきて二人を連行した。私の手で落とし前付けさせて貰いたかったが余計な面倒事は増やしたくないので辞めた。
私達はくみの所へ戻ってきた。
「そんな事があったの⁉︎やっぱり私が一緒に着いて行ってれば…」
「いや、くみが行ってもダメでしょ!私と違って柔道とかやってないし、それにこうやって3人で観覧車乗れてるからいいじゃん!」
「それもそうだね!」
そして、さくらはさっきから私の腕を掴んで離さないのだ。まぁ怖かっただろうし、さくらは一人でいる時に狙われたのは2回目になる。不安なのは当然だ!
「さくら…大丈夫よ!ちゃんとここにいるよ!安心してね。」
「うん…」
(元気ないな…どうしたものか…)
私が考えているとくみがさくらに話しかけた。
「さくらちゃん怖かったね…」
「うん…」
「でも、あかりはちゃんとさくらちゃんを見つけてくれたよ。」
「…うん」
「それならもう大丈夫でしょ?あかりは絶対さくらちゃんを探してくれるんだから!だから、安心して良いと思おうよ!」
また無茶苦茶な事言っているが、さくらにはなんとか安心してほしいからこれにかけるしかないのだ。
「キスして…」
さくらは小さな声で言ったが、私たちには聴こえてた。
「ふふふ、いいよ!おいで!」
私はさくらを膝の上に座らせてさくらが上を向かせて上から覆い被さる様にキスをした。
くみは私とさくらのキスが終わると中腰になりさくらと目線を合わせてからキスをした。
夕焼けに染まる空が私たちを照らしてくれる
また明日から頑張ろう!そう思わせる空だった。
私たちは電車に乗り帰ってきていた。今はくみの家にいる。
さくらは電車の中で寝てしまったのでおんぶで帰る。くみに私たちの荷物を持って貰い私たちは我が家へと帰り着く。
「ごめん!ありがと!くみ!」
「いいよ、流石にきついでしょ?」
「うん。まぁね!」
「じゃあ荷物置いてから帰るね!」
「うん!本当にありがとね!」
私とくみはキスをする。これで均等にキスした事になる。
「今日はありがとう!また明日学校でね!」
「うん、こちらこそ楽しかったよ!さくらも楽しんでたと思うよ!」
「さくらちゃん…またね、今日は楽しかったよ。」
くみは最後さくらに挨拶をして帰っていった。
私はさくらがこのまま疑心暗鬼にならないか不安だった。くみが言ったのも勿論遂行するけど限度がある。24時間見守れる訳ではないのだから…
そんな事を考えていると、さくらが目を覚ました。
「あっ…お姉ちゃんおはよー」
「はい、おはよー身体大丈夫?」
「大丈夫だよ〜だってお姉ちゃんが守ってくれるんでしょーそれなら私はあかりを信じるよ!だからもう少し寝るねーおやすみー」
そうしてさくらはまた眠ってしまった。
「ったく!」
わたしは呆れながらも笑いが込み上げてくるのが分かった。
(ここまで信頼されてて裏切る訳にはいかないね!元騎士としても!)
私は幸せそうな顔で寝ているさくらにもう一度キスをするのであった。
これでゴールデンウィークは終わりですが、まだこの章は続きます。
楽しんで頂けていれば幸いです!
ここまで読んで頂きありがとうございました!
次回更新もお楽しみに!




