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第二百四十九話 陥落

お待たせしました。


それでは本編をどうぞ!

「ねぇ、お姉ちゃん。」

「ダメよ!」


「今日はクリスマスだよ!恋人ならキスしようよ!」

「風邪をひいてるのにここで油断してまた熱出たらどうするのよ。」


 朝から熱が出ていたのにそういう事に気が回るのはよっぽど楽しみだったのだろうが……


「どうしてもダメなの……?」

「うぅ……そんな目で見られてもダメなものはダメだからね。」


「こんなに頼んでるのに……」

「だ、ダメだから……」


 上目遣いで頼んでくるさくらはやはり強い。可愛さの破壊力がありすぎる。


「クリスマスなのにー……」

「そ、それは反則……」


「ねぇ、良いでしょ?」

「参りました……」


 やっぱりさくらはずるいです。そして、私は弱すぎる……とりあえずさくらを寝かせてあげる。流石に布団に入っていなければ寒いから布団で寝かせる。


「ねぇ、今日は寒いよ……」

「えっ?今日はまだ寒くないよ。もしかしてまた熱が……」


 私は急いでおでこに手を当てる。少し熱い様な気がした。ちょっと下まで熱冷ましの薬を取りに行き、水と一緒に持ってきた。


「はい、とりあえずこれ飲んで。そして早く寝なさい。」

「お姉ちゃん……一緒に寝て?」


「そんなに寒いの?」

「ううん、眠れないから寝るまで一緒にいて。」


 流石に心配なので、私はさくらの寝ているベッドへ一緒に入った。するとさくらは私に抱きついてきた。


「ちょっとさくら……」

「これであったかい。」


 抱きついて更に上目遣い……これでは文句も言えないよ……


 そうして30分くらいさくらに抱きつかれているとさくらが起きた。


「えっ?どうしたの?」

「トイレ……」


 ほとんど寝ぼけた顔でぽてぽてと歩いて部屋を出てしまう。


 さくらがトイレに行ってる間に私も寝る準備をする。自分の布団を敷いて電気を消しておく。すると、さくらがトイレから戻ってきた。


「あ、おかえりさくら、じゃあ寝よっか。」

「……」


 さくらに反応がないのでとりあえず近づいてみるするとさくらはいきなり私をベッドへと押し倒した。


「えっ?さ、さくら?」

「お姉ちゃんは……」


 か細い声でさくらが何かを言っている。


「お姉ちゃんは……さくらの事嫌い?」

「な、何言ってるのよ!好きに決まってるじゃん!」


 さくらの言葉を私は強く否定した。するといきなりさくらが私にキスをしてきた。


「じゃあ……あかりを好きにしてもいいよね?」


 その目は完全に寝ぼけているが、たがが外れている様にも見えた。


「ちょっと待ってさくら!それとこれとは話が……」

「ねぇ、良いでしょ?私もあかりの事大好きだよ。だから……」


 今度は長いキスをしてくる。本当の恋人同士がする舌を入れてくる本当の……


「お姉ちゃんの初めて貰うよ。」


(ああ、これはダメだ……今日の私じゃさくらを抑え込めない……)


 なので私もさくらとの聖夜を楽しむのであった……




「んん……あれ?朝だ。ん?」


 私が起きた時、お姉ちゃんは裸でした。そして私も……これはつまり……


「起きたのね……さくら……」


 とても低い声で私を呼ぶお姉ちゃん……そしてすごく怒っています。


「さくら、昨日の事覚えてる?」

「えっ?」


 私が微かに覚えていたのはお姉ちゃんを押し倒してキスした所まででした。


「さくらに選ばせてあげる。」

「な、何を……」


「私と死ぬまで一緒にいるか、今からお尻叩き100回、くすぐり1時間、頭ぐりぐりの刑20分のフルコースか、どっちにする?」


 お姉ちゃんの質問に私は笑いながら答えます。


「そんなの……前者しか選ばないよ!」


 私は抱きついてお姉ちゃんと深いキスをするのでした。

次の話もすぐに投稿するのでお楽しみに!

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