第二十三話 退院日 前編
今回は前編後編で分けました。
理由は後編が少し長くなりそうだからです。
あとはやってみたかったってのもあります!
それでは本編をどうぞ!
朝日が昇る。
今日、さくらの退院日である。
さくらにはまだ教えていない、母さんがバラすなと言うからだ!
午前6時半起床である。
「おはよー母さん今日の準備はOK?」
「もちろん!16時に病院よね!」
「うん、父さんも大丈夫そう?」
「ああ、問題ない!有休使って休みを取ったからな!」
父さんも母さんも気合い入ってる!
「あとはくみにも連絡しないと!」
「それは後でで良いから!朝ごはん食べて、学校行きなさい!」
母さんに一喝されて朝食を摂る
そうして私は学校へと向かう!
先輩達からもおめでとう等とさくらの退院を祝う言葉を貰った。練習試合には連れてくる予定なので。その時言ってくれれば良かったが、今日さくらが退院という事で頭が浮かれてる私はそんな考えにすら至らなかった。
午前の授業が終わり。昼休みになる
私はくみともう一度打ち合わせをした。
そして私はくみに伝えておく事があった。
「くみ!ありがとね!私、さくらもだけど、くみも幸せにするね!だから困った時はちゃんと言ってね!」
くみは目を見開いた!
「じゃあ今回のお礼はキスがいいなーくちびるにね!」
ケラケラ笑うくみに私も釣られて笑ってしまう
「ええ、じゃあ今日が無事に終わったらしてあげる!だから良い一日にしようね!」
そうして午後の授業も終わり、くみと一緒に病院へと行く。
だが、その前に私はやる事があった。
それは着替えである。
駅の公衆トイレを借りてスーツへと着替える。
下はスカートではなくズボンだ。
前半は男性として、さくらをエスコートするのだ!
そうして病院へと到着する。
もうすでに母さん達は着いていた。
そしてあの二人の警官も。
「あれ?どうしてお二人が?」
私は率直に質問する。
「どうしてって?被害者が退院するんだ一応挨拶くらいはするだろう?」
男性警官が言うと続けて女性警官も言う
「それに私たちもお祝いの一言くらい言いたいしね!」
「さくらは愛されてるなー今日はさくらにとって最良の日にしたいから一人でも多く来てくれたのは嬉しいです!ありがとうございます!」
私は二人にお礼を言う!
二人とも照れ臭そうにしているが、内心嬉しいのがよくわかった。
そうして手続きが終わりさくらに会いにいく。
そして、さくらの病室の前で立ち止まる。
「あれ?なんで入らないの?」
私はみんなに聞く。
「何言ってるの⁉︎迎えに行くのはあかりの仕事でしょ!」
母さんにいきなり言われる。
そしてくみにも言われる
「ここは王子様の仕事じゃん!一人で行くべきよ!」
そして最後に父さんも
「しっかり決めてきなさい!」
これは行くしかないな…
警官の二人はクスクス笑っている。
やはり楽しんでいるな…
という事で病室に入るのは私のみとなる…
私は意を決してノックする。
返事がなかったので私はさくらのいる病院へと入る。
さくらは眠っている。
そんなさくらのくちびるに私のくちびるを重ねる
すると。眠っていたさくらが目を覚ました。
「あれ?お姉ちゃんもう来てくれたの?」
目を擦りながらさくらが言ってきた。
「お迎えに上がりました姫、今日からは私と一緒に暮らしましょう!」
目をぱちくりさせているさくら…
……
少しの間が空く
「えっ?えっ?ええええええー⁉︎」
さくらの絶叫が響き渡る。
「だっだって、退院は土曜日って!」
「母さんがサプライズしたいからってさくらに内緒にしてたの。ごめんね!」
私はサプライズである事を話す。
「じゃあ、昨日の準備って…」
「うん、この為の準備だよ!」
私は胸を張って答える。
「じゃ、じゃあ、これから一緒に暮らせるの?」
「もちろん!」
「やっっったー!」
さくらは私に思いっきり抱きついてきた、そして私のくちびるにさくらのくちびるが重なる。
「もう、絶対に離さない!」
さくらが私の耳元で囁いた。
笑顔なのに涙が止まらないさくらを抱きしめる。
そうここからがスタートラインなのだ!
私たちの幸せな未来への。
次の話は明日になりそうなのでゆっくりお待ち下さい!
ここまで読んで頂きありがとうございました!
次回も読んで頂けると幸いです!