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第二百二十四話 密告

お待たせしました。


それでは本編をどうぞ!

 クリスマスの8日前の夕方、私とさくらは駅で人を待っていた。


「やっほー、くみ。」

「くみお姉ちゃん久しぶり!」

「2人ともお世話になるね。」


 くみが資格試験を受ける為にウチに泊まりに来たのだ。夏休みにお世話になったので今度はこちらがもてなす番なのだ。


「久しぶりだなー、ここら辺も……」

「そうだね。前は2人でよく来たのにね。」


 私とくみがしみじみと感傷に浸っているとさくらが満面の笑みで私たちを睨んできた。


「2人とも早く帰りましょう。」

「「あい……」」


 さくら的には私たち2人で話が進むのが面白くないのか、はたまた自分が話に入れないから怒っているのか。真相はさくらのみが知る……


「「ただいまー」」

「お世話になります。」


「いらっしゃい、くみちゃん。久しぶりね。」

「お久しぶりです。」

「あらー、くみちゃん少し見ない間に綺麗になったわね。」

「そうですか。ありがとうございます!」

「母さん、くみは疲れてるんだから少し休ませてあげよ。」

「それもそうね。さぁ、上がって上がって!」


 私が母さんとの話を切り上げてくみを部屋へと連れて行く。その間さくらは下で母さんと夕飯の準備をしてくれていた。


「ごめんね、くみ、長旅で疲れてるのに。」

「いいの、いいの。あかりとさくらちゃんもうちに来た時あんな感じだったじゃん。」

「そうだったわよ。覚えてないの?」


 覚えている様な、いない様な……とりあえず荷物を置くと少し2人で話をする。


「それで、星野さんはどぉ?元気してる?」

「元気よー。次はあかりに勝つんだーって毎日浜辺を走ってるわ。」

「マジで⁉︎負けてられないわね。明日からメニュー増やそうかな。」

「先輩達は引退したの?」

「うん、今は2年生の先輩達と合わせてるよ。」

「あっ、そうだ。スーツ姿のあかりカッコよかったよ。」

「なっ!なんでくみが知ってるのよ。」


 私は思わず前のめりになってくみを問いただした。


「あかりの携帯から送られてきたよ。えっ?あれ送ってきたのあかりじゃないの?」



 ……という事は……

 私は階段を降りて容疑者を連れてきて正座させた。


「さくら、正直に言えば怒らないから答えてね。くみにこの写真送ったのはさくらよね?」

「わ、私じゃないよ。」

「じゃあどうやってこの写真を撮ったのかな?」


「……」

「さーくら。正直に言えば怒らないから早く自白しなさい。」

「私が送りました……」

「やっぱり……じゃあ誰に撮ってもらったの?」

「お義母さん。」

「はい?いつの間に送ったのよ。お姉ちゃんがお風呂に入ってる間にお姉ちゃんのケータイに送ってそのままくみお姉ちゃんに送りました。ごめんなさい。」


「全くもう!勝手に人の物扱ったらダメでしょ!」

「はい……」

「全くもう。まぁ、もういいわ。自白は取れたし母さんには後で文句を言うとして……」


 私はさくらの方へ視線を移す。さくらはもう安心しきっているのでそのまま捕縛した。


「えっ?なんで?怒らないって言ったじゃん!」

「怒らないわよ。でもね……叱らないとは言ってないわよ!」

「うわーん!それ屁理屈じゃーん!」


 という事で罰としてさくらの頭をグリグリするのだった。

という事で、久しぶりにくみちゃん登場です。


それではここまで読んで頂きありがとうございました。次回更新もお楽しみに!

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