第二百二十三話 宿題
お待たせしました。
それでは本編をどうぞ!
12月に入って一段と寒くなった。私はお義母さんに買ってもらったマフラーを巻いて登下校していた。
「さくらちゃんマフラー似合ってるね。」
「えへへ。ありがとう!」
私はえりちゃんの言葉に素直にお礼を言った。今は2人で下校していた。
「そういえばさくらちゃんは今日の宿題どうする?」
「えっ?もう終わったよ。」
「はい?」
「昼休みにえりちゃん達が図書室に行ってる間に終わらせたから分からないなら教えてあげるよ?」
「さくらちゃん……計算ドリル6ページだよ。普通終わらないよね?」
「うーん……終わってるね。」
「あはは……聞き返した私が悪かったわ……」
「ん?」
「じゃあ、後で教えて。私はやっぱり算数苦手だから。」
「いいよー。じゃあ後でえりちゃんの家に行くね。」
「いいよ、教えてもらうんだし、私がさくらちゃんの家に行くよ。」
「そぉ?じゃあ待ってるね。」
私たちは一旦分かれ道で別れてそれぞれの家路に着いた。
家に帰るとお姉ちゃんが居た。
「ただいま。」
「おかえり。さくら」
「今日は早いね。」
「学期末テストだからね。午前中で帰ってきてるよ。」
「そっか、今日からだったね。どうだった?」
「うーん……まぁまぁかな?」
「お姉ちゃん、私が教えてるのに70点以下ならお義母さんが許さないと思うよ。」
「大丈夫よ。たぶん……」
今小さい声でたぶんと言った気がしたけど、まぁいいや。
「そうだ、えりちゃんが勉強しに来るから部屋行くね。」
「いいわよ。私は下にいるから何かあったら言ってね。」
「はーい。」
私は返事をすると、2階の部屋の片付けをした。そして、片付けが終わる頃にえりちゃんが来た。
「お邪魔します!」
「いらっしゃい。上がって。」
私はえりちゃんを部屋に連れて行き宿題を教えていく。その片手間で私は私立中学の入試問題を解いていく。今はスピード重視で解いていく練習をしている。
「さくらちゃん。この問題の解き方教えて。」
「えーと、あー、立方体の体積ね。ここはね……」
こんな感じで教えて行ってると、お姉ちゃんが入ってきた。
「さくらー、お茶持ってきたから少し休憩したら?」
お姉ちゃんはお盆にあったかいお茶を2つとおせんべいを持ってきてくれた。
「ありがとう!」
「ありがとうございます。あっ、お邪魔してます。」
「はい、いらっしゃい。楽しくやってる?」
「はい、おかげ様で!」
「そう、それなら良かったわ。これからもさくらの事よろしくね。」
「はい!」
「じゃあ、さくら。何かあったら呼んでね。」
「うん、ありがとう。」
そうしてお姉ちゃんは下は降りていった。
「本当に良いお姉さんだね。」
「怒ると怖いけどね。」
「大切にしてくれてるんだよ。」
「それはそうだけどー……」
「叱ってくれて、守ってくれるなんて愛されてるんだよ。羨ましいよ。」
「なんか……改めて言われるとむず痒いなー……」
私は頬が少し赤くなるのを感じながらも平常心を保とうと必死に堪えた。
「私もお姉ちゃん欲しかったなー。さくらちゃん達姉妹を見てると心底思っちゃうなー。」
「あはは。それでも偶には喧嘩もするんだよ。」
「痴話喧嘩でしょ?」
私の言葉を正しく一刀両断にされてしまい、少したじろいてしまった。
「おっと、もうすぐ5時になるから早く宿題を片付けましょう。」
私は無理矢理話題を変えてこの話を終わらせるのであった。
「そういえばさくらちゃんはクリスマスはどうするの?」
「えっ?お姉ちゃんと遊びに行くよ。」
「じゃあ、イブの日クリスマス会やるから予定空けておいてね。」
「うん、わかった。じゃあまた明日ね。」
そうして今学期ももうすぐ終わりを迎えるのであった。
小学生のころは課題は全て学校で片付けてました。帰ってまで勉強したくないので朝行ってやるか、授業中に終わらせるか……よくよく考えるとすごい事してたと思う今日この頃です。
ここまで読んで頂きありがとうございました。次回更新もお楽しみに!