第二百十五話 膝枕
お待たせしました。
すいません!日付が一日ずれてました。
今から更新します。楽しみにしていたみなさんすいませんでした。
それでは本編をどうぞ!
「ただいまー!」
私が帰ると家には誰も居なかった。まぁ、当たり前である。まだ16時半だからだ。みんなまだ学校に仕事なのだ。
(楽しかったなー……)
ついさっきまでえりちゃんと話しながら帰ってきたのに。1人になったら無性に寂しくて悲しくなった。
暗くなってても仕方ないので、私はまず荷物を置いて、昨日着てた下着などの洗い物を洗濯機に入れてスイッチを入れた。そしておみやげのカステラとかんころもちをテーブルに出した。そこまでして、次に何をしたらいいか分からなくなった。
すると鍵の開く音がした。私は玄関に行ってみる事にする。
「ただいまー、おかえりなさいさくらちゃん!」
「えーと……ただいま。おかえりなさい?」
帰って来たのはお義母さんだった。お姉ちゃんかもと思ってた私は少し残念な気持ちになるけど、誰かが帰って来てくれて嬉しかった。
「ふふふ。あかりじゃなかったから少し残念そうね。」
「そ、そんな事ないよ。寂しかったから誰か帰って来てくれて嬉しかった!」
私はお義母さんの腰に手を回して抱きついた。
「あらあら、さくらちゃん浮気?そんな子に育てた覚えはないんだけどなー。」
「いいの。今はこうしていたいの……」
どこかからかいながら私の頭を撫でてくれるお義母さんは本当に優しい……
「賑やかなところから急に1人になっちゃったから心細くなったんだね。良いわよ。こっち来て。」
私はお義母さんに連れられてソファに触る。
「ここに寝てごらん。」
トントンと指した場所は膝である。私は少し抵抗があったけど、今はそんな抵抗は無意味に等しく、私はお義母さんの膝に頭を乗せた。するとそのままわたしの頭を撫でてくれる。少しむず痒いけど心地よかった。
「あかりも昔は寂しくなったり、試合に負けて落ち込んだりしたらこうしてやったのよ。」
「お姉ちゃんが⁉︎」
にわかに信じられない言葉に私は驚いて起き上がった。
「ええ、あの子負けず嫌いだけど1度コテンパンにやられて負けたのよ。その時はこうして慰めてやったなー……ほら寝て寝て。」
「そうなんだ……」
私は再びお義母さんの膝枕に頭を置いて下からその顔を覗き込んむと、どこか遠くを見ながら言っており、その顔は少し寂しそうでそれでいて少し笑ってる様にも見えた。
「さくらちゃん、洗濯機回してくれたんでしょ?ありがとう。洗濯機が終わるまで私の膝で寝てていいわよ。その頃にはあかりも帰って来てるはずよ。」
「うん、分かった。」
そう言われると私の瞼は自然の落ちてしまった。私が眠った後も、お義母さんは私の頭を撫で続けてくれた。それがとても心地良かった。
(たまにはこうされたいなー……)
そんな事を眠りながら思う私であった。
次に起きるとお義母さんも一緒に寝ており、お姉ちゃんはまだ帰って来ていなかった。洗濯機は終わっていた為、起き上がって洗濯物を干した。
そして、干し終わる頃にようやくお姉ちゃんとお義父さんも帰ってきた。
「おかえりなさい、ただいま!」
「「ただいま、おかえりなさい」」
ここまで読んで頂きありがとうございました。
次回更新もお楽しみに!