第二百十一話 まとめ
お待たせしました。
それでは本編をどうぞ!
「歩いたねー」
「疲れたわ。」
「もう寝たいんだけど……」
私たちは宿に着いて3人とも部屋の中でぐったりしていた。
「まだ夕食まで時間あるよね。」
「うーん……そうね。1時間くらいは自由時間だね。」
「なーに、さくらは何処か遊びに行きたいの?」
ちなみに班長はえりちゃんである。この中でリーダーシップを取れるのはえりちゃんが適訳なのである。
「違うよ。今日の事ノートに書いておこうかなって。」
「あー、そうね。寝る前はたぶん眠すぎて出来ないかもだし、やっておこうか!」
「さくら真面目すぎー。でも、そうね後回しにするよりは良いかもね。」
私たちはノートと今日貰ったパンフレットと現地で書いたメモをテーブルに出した。
「最初は何処に行ったっけ?」
「最初は……ここだよ。」
「山王神社だね。ほんとーによく歩いたよね。爆心地から800メートルであれだからね。怖いよ。」
私たちは原爆の恐ろしさを改めて想像して怖くなった。
「ねぇ、2人は他に行ってみたい場所はあった?」
「そうね。浦上天主堂かな。今は跡地で瓦礫が埋まってるらしいけど、爆心地から500メートルだとどうなってたのか知りたいかな。」
「私は平和祈念公園をもう少しゆっくり見て周りたかったなー。それぞれ説明が書いてあって読めてないものも沢山あるからね。」
私の質問にしっかり答えてくれる2人は最高の友達だと改めて思った。
「やっぱり半日で全てを回るのは無理みたいだね。」
「だね、また今度お父さん達に連れてきてもらう事にするわ。」
「そう言うさくらは見て回りたい場所ないの?」
れんちゃんからの質問に私はすぅーと指を差した。
「ここ、旧城山国民学校。爆心地から西に500メートルで被害も凄かったみたいだけど、コンクリート作りだからそのままの状態で残されてるの。行ったら私たち位の年の子達の生活が見えるかも……って思ったんだ……」
少しの沈黙が来た後、れんちゃんが声を出した。
「私たち位の年だもんね。怖かっただろうなー……」
「もしかしたら、怖いとかの感情の前に……」
「それでも、今この瞬間も戦争は起こってるんだよね……」
「結局、大人の都合で子供は死んでいくんだよね……」
「そうね。いつか世界から戦争が起こらなくなれば良いんだけどね。」
「それはたぶん、無理だと思うよ。」
「「えっ?」」
私の一言に2人が驚いた。
「太平洋戦争もだけどさ。戦争って勝った国が利益を貰ってるでしょ?それは自国を守るためだし、自国の発展させる為でもあるんだよ。」
「……そうね。日本だって、世界恐慌が起こらなければ中国と戦争はしなかったはずだもんね。」
「そう。戦争をすれば戦闘機や燃料なんかでお金が動くからね。そして、負けた国に借金を全て背負わせてね……」
「そして、結局皺寄せは国民に……か……」
「だから、戦争に頼らないビジネスを考えるのが平和への近道なのかもって、考えてる。そしたらもう苦しむ人が居なくなるし、傷つかないで済むもん。」
「じゃあさくら、その方法考えてね。」
「えっ?」
「私じゃ壮大すぎて無理だからね。」
「私も……」
「ちょっとー!みんなで考えないと意味ないでしょ!」
私は2人を叱りつつ、ノートを書いて行くのであった。
平和に関して皆さんはどう考えていますか?最後にさくらが言ってますがみんなで考える問題です。一年のうちほんの一瞬でも考えて頂ければ幸いです。
それではここまで読んで頂きありがとうございました。
次回更新もお楽しみに。
参考URL
https://www.nagasaki-tabinet.com/guide/130
https://www.city.nagasaki.lg.jp/shimin/190001/192001/p030558.html