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第百九十八 鬼の顔

お待たせしました。


それでは本編をどうぞ!

えり、れん、さゆりの3人は職員室の前に来ていた。

「失礼します。赤坂先生に用があってきました。」

えりが大きな声でそう叫ぶと向こうから赤坂が近づいてきた。

「何の用だね。もうすぐホームルームが始まるぞ!教室に戻れ!」

高圧的な態度と低い声に3人は怯んでしまう。しかし、すぐに立ち直ったえりが話を切り出した。


「昨日の雪乃さんの件について話をしたくて来ました。」

「ああん。誰だそれ?」

「昨日先生が張り倒した生徒です。忘れたんですか⁉︎」

えりは少し悲しみと怒りの声を上げた。

「ああ、あの金髪のな、知るかよ、勝手にぶつかって倒れただけだろう?俺のせいじゃねぇ!」

「何言ってるんですか、雪乃さんの頬は赤黒く変色してあざになってるんですよ⁉︎」

「だから、俺のせいじゃねぇーだろが、いい加減にしろよ。大体そいつがしっかり歌ってなくて歩くのも遅いのが悪いんだろうが!」

「その件についてはちゃんと隣で歌ってた2人に話を聞きました。雪乃さんはしっかり歌ってたし、ちゃんと間隔を空けてスムーズに入退場してたそうですよ。」

「だがな、アイツの視線は前じゃなく上の方を見ていた。余計な事を考えてた証拠だろうが!」

勝ち誇った顔をする赤坂にえりがすぐに反撃した。

「先生何も知らないんですね……」

「なんだと⁉︎」

「歌はね、少し目線を上に向けて歌った方が響くし遠くにまで響くんですよ。そんな事も知らないのに教えてたんですか?」


これは音楽の授業で教えてもらっていたのと、それをさくらが調べていたからこそえりもれんもさゆりも自信を持って言えるのだ。

「ええい、黙れ!お前たちみたいな子供が知った様な口を利くな!」

「先生、私たちはあなたを貶めるつもりはありません。雪乃さんに謝ってほしいんです。」

「なんだと⁉︎」

「雪乃さんは前の学校ではあまり友達が作れなくてつまらなかったそうです。でも、今は楽しんでるんです。」

「それをこんな事で雪乃さんの楽しみを奪わないでください。」

「もし、この一件でさくらが不登校になったら許さないから!」

「許さない……?何を言ってるだお前らは。何も出来ない子供のくせに生意気な事言ってんじゃねぇーぞ!」

れんの顔に赤坂の平手打ちが飛んだ。それをモロに受けてれんは身体が少し宙に浮いた。そしてれんが飛ばされた方向にはえりとさゆりもいた為巻き込まれて3人とも壁に叩きつけられた。えりとれんは意識があったがさゆりはモロに壁にぶつかって少し気を失いかけていた。


「さっきから聞いてれば図にのりやがって、教育的指導だ!俺に逆らったんだ。たっぷり恐怖を刷り込んでやる!」

「やめてください!」

声のした方を見るとえりたちの担任がいた。

「「せ、先生……」」

「その子たちは私のクラスの生徒です。これ以上手を上げるなら私が相手になりますよ?」

「フンッ!お前のクラスの生徒は礼儀がなってねぇから俺が教え込んでやってるんだ。横から入ってくるんじゃねー!」

「あなたのそれは教育ではありません、暴力です。生徒から離れて下さい。警察を呼びますよ。」

「呼べるもんなら呼んでみろ。俺はな、警察庁や教育委員会にツテがあるから大抵の事は許されるんだよ。校長もそれを知ってるからこそ俺には何も言ってこない。分かったか⁉︎」

「それでも、担任である以上、私は生徒を守ります。」

「そうかよ。だったらお前から暴力(きょういく)してやるよ!」

そう言って赤坂は拳を振り上げた。

そこへ……


1本の木刀が赤坂の前を通り過ぎ壁に刺さった。

「あっ……」

「えっ……」

「お前、何者だ⁉︎」

「テメーこそ誰に喧嘩を売ったのか分かってんのか?」

えりとれんは言葉を失った。そこにはひと月前に遊んでくれたあかりが鬼の形相で立っていたのだから。

あかりを書いてて怖くなりました……

ここまで読んで頂きありがとうございました。

次回更新もお楽しみに!

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