第百九十二話 文化祭準備
お待たせしました。
それでは本編をどうぞ!
少し時間が進んで10月の中旬である。
私たちの高校では11月の上旬の金土日で文化祭が行われるのだ。
そして今、部活での出し物を決めていた。
「えー、というわけで、今年の文化祭は何をしますか?」
主将が司会進行をして、副主将が筆記をしている。
「あの、毎年どんな事をしてるんですか?」
とりあえず毎年恒例のものが有ればそれを入れればいいという私の考えだ。
「それがまちまちなのよね。」
「去年は料理好きの先輩がいたからクレープ屋さんしてたし、一昨年は射的の様な物をしたわね。」
「射的って、あの出店に出てる様なのですか?」
「そんな大した物じゃないよ。割り箸で作ったゴム鉄砲だよ。まぁ受けは良かったけどね。」
(なるほど決まってはいないのね……)
となると無理のない範囲でやるのが1番という事になるのか……まぁでも、私にはあまり関係無いなと私は考えた。
何故なら……
「去年は飲食だったし、今年も飲食店にしない?」
「そうね、そろそろ部としてなにをやるか定着した方がいいもの。」
このように、先輩たちが決めてくれるからだ。私はとりあえず先手を取って話し合いに参加しているふりをしたのだ。後で疎まれない為に。
「はいはい、意見が纏まらないから挙手でお願い、あと、3年だけで話を進めない。1,2年が着いて来れてないわよ。」
(流石主将、周りが見えてる。しかしこの分だと、一つくらい意見言っておかないと睨まれるな……)
私は少し、考えるのであった。
「はい、じゃあ順番に意見だして行って。」
「はい、喫茶店。」
「はい、クレープ屋さん。」
「はい、……」
次々と意見が出てきて黒板が埋まってくる。
「結構意見出たわね。じゃあこの中から……ん?」
主将は私が考えてるの見えて言葉を途中で切った。
「あかり、そんなに真剣に考えなくていいのよ。」
主将の言葉が耳にいきなり届いた私はビクッとなって立ち上がってしまった。
「は、はい!男装喫茶なんてどうですか⁉︎」
私は立ち上がってそのまま考えていた事をそのまま言ってしまった。
その瞬間教室内は沈黙してしまった。
(やっちゃったー……)
私がどうしたら良いかわからないでいると、
「了解、いいわよ座って。」
「は、はい……」
主将の助け船に助けられ、私は椅子に座った。座ってからもしばらく顔から熱が引かなかった。
「ええー、それではこの中から決めたいと思うのでどれかに手を上げて下さい。」
部員全員が返事をすると多数決を取り始めた。
結果はというと……
「はい、では満場一致で男装喫茶という事で、良いですか?」
部員全員「異議なし」と答えて話し合いは終わったのであった。
その後の部活にて……
「あかり、これ着て!」
「これも着てよ。似合うと思うわよ。」
私は着せ替え人形にされていた。そしてもう1人着せ替え人形にされてた人がいた。
「ひかり、これ絶対似合うわよ!着て着て。」
「それ終わったらこっちね。」
松本先輩はこちらを恨めしそうに見てきた。私がこの案を出してしまったのでしょうがないが。松本先輩も手を上げてたので同罪である。
それでも罪悪感のある私でした。
今回から10月に入ります。秋ですね。
ネタは結構持ってるのでまだまだ続きますのでお付き合いください。
それではここまで読んで頂きありがとうございました。次回更新もお楽しみに!




