第百六十八話 電話
お待たせしました。
それでは本編をどうぞ!
「お盆も終わっちゃったなー」
私は今きゅうり馬とナス牛に塩をかけて庭に作った穴へ埋めていた。外はどんよりとした曇り空で今にも雨が降り出しそうだった。
しっかりと手を合わせてお礼を言う。
(また来年もよろしくお願いします。)
私は埋めた穴をもう一度パンパンと叩いて家の中に戻った。
お姉ちゃんも今日から部活再開で午前中は居ない。なので、黙々と読書を進めていく。すると電話がかかってきた。
「はい、もしもし。」
「あ、もしもし、三沢です。さくらさんいますか?」
「あ、えりちゃん久しぶり!」
「あ、さくらちゃん久しぶり!元気だった?」
「うん、この前夏風邪引いちゃったけど大丈夫よ。」
「そうなの?でも、治ってるなら良かった。」
「それでどうしたの、また分からない所出てきた?」
「いや、全部解けたよ。ただ自由研究悩んでるから何かないかなーって…」
「そうだねー。この時期からだとセミの観察とか貯金箱作りかなー後はそうだね…」
私は少し考えた後、今からでも間に合う物を思いつく。
「読書感想文はどうかな?」
「読書感想文かー…良い本あるかな?」
「じゃあ、今から学校の図書室行く?」
「えっ、一緒に探してくれるの?」
「お昼までだよ、お昼ご飯作らないといけないからね。」
「ありがとうさくらちゃん!じゃあ10分後に公園でね。」
待ち合わせ場所と時間を決めて私は受話器を戻した。
「さてと、戸締りして着替えなくちゃ。」
私はテキパキと着替えて、戸締りも済ませる。そして、お姉ちゃんが先に帰ってきた時に備えてメモを残しておく。
「よし、行ってきます!」
私は誰もいない家に向かって挨拶をして出かけた。しっかり鍵をかけて傘を持って出かけた。
公園に行くと既にえりちゃんは来ていた。
「久しぶり!ごめんね、お待たせ。」
「ううん、まだ少し早いくらいだし、行こうか!」
挨拶もそこそこに私たちは歩き出した。
「さくらちゃん少し焼けた?」
「えっ、わかる?海に行ってたんだ。海で泳げて楽しかった。」
「いいなー。私も海に行きたかった。川には行ったけど、泳げないんだよね、流れも激しいし。」
「そうなんだ。でも、川にはサワガニとかもいて楽しめる事沢山ありそうだよ。」
「いやいや、実際そこまでいないのよ。だからタニシを捕まえて魚釣りの餌にして遊んでたの。」
「それも楽しそう。来年はお願いしてみようかなー」
「海では魚釣りしなかったの?」
「してないよ。でもビーチバレーしてたよ。楽しかった!」
「うわー、羨ましいなー。私たちも大人になったら一緒に行こうね。」
「えりちゃん達と海かー…」
私は想像した。もしえりちゃんとれんちゃんとさゆりちゃんで海に行ったらを…
間違いなくれんちゃんの着せ替え人形になるな…
「れんちゃんがもう少し自重してくれたら行けるかな。」
「あー…」
えりちゃんも察してくれたみたいだ。
そんな話をしているとあっという間に学校に着いた。
下駄箱に靴を入れて、まずは職員室に鍵を借りに行く。
「失礼します。」
「あら、どうしたの?」
「あの図書室の鍵を貸して欲しいんですが。」
「あ、図書室ね、さっき来た子達が待ってたわよ.まだ戻ってきてにいからあるはずよ。」
「分かりました。失礼しました。」
私たちは職員室を後にして図書室へと向かうのであった。
2本連載始めて1週間経ちました。あまり質を落とさない様努めていきますのでこれからもよろしくお願いします。
それではここまで読んで頂きありがとうございました。
次回更新もお楽しみに!




