第百六十一話 筋トレ
お待たせしました。
それでは本編をどうぞ!
お昼はさくらが焼きそばを作ってくれたので食べた。
「ふぅーごちそうさまでした。」
「はーい、お粗末様でした。」
「昼からはさくらは何するの?」
「特に決めてなかったなー。とりあえず3時までお昼寝かなー。お姉ちゃんは?」
「私かー…最近走ってはいるけど、その他の筋トレはしてなかったからさくらが寝てる間にしようかなー明後日からまた部活始まるし。」
「お姉ちゃんの筋トレかー…見てみようかな。」
「あれ興味あるの?」
「うん、ちょっとね。」
さくらは少し目を伏せて返事をした。
(あー、この反応は興味はあるけど、やるのは躊躇ってる顔だ。)
さくらは嫌な事ははっきり嫌と言うけど、嫌ではないけど、出来るか分からない時、つまり出来なかった時相手を失望させたらと思ってしまう事が多々あるのだ。そしてそういう時は歯切れの悪い返事で目を伏せるのだ。
なのでこういう時の言い方は…
「じゃあ、私の見てて、やれると思ったら明日はやってみよう。」
「…うん、そうする!」
という事で、食器を片付けて、干してた洗濯物を取り込み畳んでしまう。
「ふぅー片付いたー!」
「外が暑いよ。洗濯物を取り込むのも一苦労だよ。」
「あはは。確かにね。」
「じゃあ、クーラー付けて始めようか。さくら窓閉めて回って。」
「ラジャー!」
さくらは一階の部屋の窓を閉めて回る。私はクーラーの電源を付けてから扉と窓を閉めて回った。
少し涼しくなった後、腰を痛めないように低反発マットを敷いた。これはスポーツをやり始めた頃に父さんが買ってくれたのだ。
"雨の日はこれを敷いてやると身体を痛めないから"と。
(私は本当にいい親に恵まれたみたいだ。)
心の中で改めて感謝をして、まずは、うつ伏せに寝っ転がる。
「最初は何からするの?」
「ん、最初はね、背筋からだよ。」
「背筋?」
「んー…簡単に言うと、うつ伏せの状態から上半身を持ち上げるの。スパイクを打つときに身体を大きくのけ反らせて打つから、大事な筋肉なの。」
「そうなんだ。」
「せっかくだからさくら、私の足を押さえてて、乗っててもいいから。」
「はーい。」
さくらは私の足元へ行き足首を手で押さえててくれた。
「じゃあ、始めるよ。1,2,3……30!」
いつものペースで30回をこなすとさくらの目が点になってた。
「さ、さくらどうしたの?」
「は、早かった…」
「えっそうなの?私はいつも通りだよ。」
「私には絶対無理ー!」
さくらが信じられない物を見たみたいに目を回して発狂してしまったので、とりあえず落ち着かせた。
「あはは、そんな急に出来るわけないでしょー」
「だって、あれが当たり前なのかと…」
「私には私のペースが、さくらにはさくらのペースがあるんだから慌てる必要はないのよ。大体私はほぼ毎日してるんだからある程度は速いわよ。」
「うー…それもそうか…」
納得いかないけど、さくらは納得しようとしていた。
それからは腹筋と腕立て伏せ、スクワットを30回ワンセットで3セットやった。
「ふぅー疲れた。」
「お姉ちゃんはやっぱり凄いね。」
疲れて寝っ転がってる私にさくらが麦茶とタオルを持ってきてくれた。
「どうして?」
私は麦茶を一口飲んでさくらの言葉に疑問を呈した。
「だって、私なら最初の腹筋で既に息が上がっていたと思うもの。なのにお姉ちゃんは息すら上がってないもの…真似出来ないよ。」
「あはは、さっきも言ったでしょ?毎日の繰り返しよ。さくらだって毎日勉強してるからこそ賢くなっていってるでしょ?それと同じよ。焦らなくていいの。じっくり自分のペースでやる事が大事なんだから。さくらはどうも急ごうとする節があるよね。今のうちに直しておくといいよ。」
「はーい。」
「うん、いい返事!」
私はさくらの頭を撫でてあげた。
そして、いい感じに疲れたのでクーラーの効いた部屋で昼寝をする事にした。
暑い夏はまだまだ続きそうだ。
秋も深まってきましたね。
朝晩は冷えますのでお身体大切に、
それではここまで読んで頂きありがとうございました。
次回更新をお楽しみに!




