第百五十一話 トラップ
お待たせしました。
それでは本編をどうぞ!
「お、コクワガタいたよー」
「本当だ、幸先いいね、」
「ねぇ、めいお姉ちゃん、このトラップは何を使ってるの?」
さくらはめいにトラップの中身を聞いてみた。
「バナナよ、しかも焼酎に3日間漬け込んだスペシャルバナナ!それを使わなくなったストッキングに入れて木にくくりつけてるの。」
「へぇー、こういうので捕まえられるのかー」
「さくらはクワガタよりトラップの方が興味あるみたいね」
「だって、知っておけば来年は自分でも作れるでしょ?今年もまだチャンスあるし。」
「なるほど、さくららしい。」
「という事で、お姉ちゃんのストッキングを…」
「ダメよ!」
「なんでー?」
「私のはまだ使えます。破れてる物はありません!」
「じゃあ、くみお姉ちゃんの…」
「私も無理!」
「ムー!」
「諦めなさい、さくら、来年までに破れたのが出来たらあげるから。」
「ムー…約束だからね!」
とりあえずご機嫌斜めだったさくらの機嫌を戻した。
「めいお姉ちゃん、後で焼酎漬けのやり方教えてね!」
「いいわよ、終わったらうちに来て!」
(どうやらこれが終わってもまだ帰れなさそうだ…)
次のポイントに行くとガしか居なかった。3番目のポイントにはゴキブリとカナブンとガ、そしてアリが少々いた。
「全部で何箇所仕掛けたの?」
「5箇所よ、あんまり奥に行くとここも危ないからね。」
「な、何が危ないの…?」
さくらが怯えながらめいに聞き返した。
「あー、崖があるのよ。足元も暗いから気をつけないとね。」
「そっちね、お化けかと思っちゃった。」
「神社にはお化けはいないよー神域だもの」
「妙に説得力あるね。」
「まぁね、それなりには調べてるもの。」
「そうなんだね。私も少しそっちを勉強してようかな?」
「さくら、一応中学試験控えてるから終わってからね。」
「分かってるよー」
それでもやっぱり怖いのか、さくらは私の手を離さなかった。
「おおー!カブトムシのオスとメスじゃん!ラッキーだったね!」
「うわぁー、大きい!」
「さくらちゃんカゴ開けて、入れてあげる。」
「ありがとー」
さくらは片手で虫かごを開けた。そして、めいに入れてもらうと、また片手でカゴを閉じた。
「器用ねさくらちゃん。」
「えっ?だって上にスライドさせれば開くからそんなに力いらないよ?」
「そうだけど、なんだかんだで一応本体を押さえてあげるからね。ちょっと貸して。」
私はさくらの虫かごを貸してもらった。その間手を繋げないさくらは私の服を掴んでいた。
「あーなるほどね、確かにこれなら片手で開くね、」
「どうして?」
「ほれ、ここの部分すり減り過ぎて簡単に開いちゃうのよ。」
私は虫かごの桟の部分をみせた。
「あー、本当だ、これなら納得ね、」
「まぁ今はしょうがないから帰って新しいのに変えてもらおう。」
私はさくらの首にもう一度虫かごをかけてあげた。そして再び私の手を握るのであった。
そして最後のポイントへ行くのであった。
二日間お待たせ致しました。また頑張りますのでよろしくお願いします。
それではここまで読んで頂きありがとうございました。次回更新もお楽しみに!




