第百三十八話 浜辺
お待たせしました。
それでは本編をどうぞ!
「「お邪魔します!」」
「いらっしゃい!2人とも!長旅お疲れ様!」
「「お世話になります!」」
「荷物は私の部屋に置いていいよ。」
「あかりちゃん達お昼まだでしょ?」
「あっ、はい。」
「まだ早いから何も出来てないのよ、だから海に行って来て良いわよ。」
「えっ?良いんですか?」
「ええ、お客さんですもの!」
私はくみの方を見た。
「行きましょうよ。泳がなくても歩くだけでも良いものよ。」
「じゃあそうさせてもらいます。」
私とさくらは頭を下げて、くみの部屋へと向かった。
「ふぅー疲れたー」
「私もヘトヘトだよー」
「あはは。2人ともお疲れ様。でも、海に行くんでしょ?日焼け止めクリーム塗ったら行こう。」
「うん、でも少し休憩。座りっぱなしもキツイよー」
「あかりは飛んだり跳ねたりで立つ事の方が多いものね。ずっと座ってるのはある意味酷だったわね。」
「あはは。なかなかね…」
そして、少し休憩したあと、海へと向かった。
今は3人で海へと向かっていた。さくらを挟む形で手を繋いで歩いている。
「それにしてもくみ、結構待ったでしょ?」
「そんなには待ってないよ、バスの時間は分かってるからね、その時間に行けばいいんだから。」
「えっ?じゃあ朝から何回も来てくれてたの?」
「うーん…始発は5時40分だからね。9時までは来ないと思ってたから10時台のバスかな?って思ってたし、だから来たのは3回かな?」
「ごめんね、もっと連絡してれば良かったよ。」
「ううん、私も運動して基礎体力上げないといけないからね、良い運動になったよ。」
「そういえば、ビーチバレーするって言ってたよね?やってるの?」
「うん、やってるよ、」
「そっか!夕方は毎日さくらとランニングしてるから一緒にいく?」
「それなら浜辺でやりましょう。意外とキツイのよ。」
「いいわね!さくらにも良い経験になる!ね、さくら!」
「うん!楽しみ!」
「海だー!」
さくらは大きな声で叫んだ。まぁ、誰も居ないから迷惑でもないので注意もしない。逆に私も叫んでみたかったくらいだから。
「さくら、まだ泳がないからね、今は浜辺を歩くだけよ!」
「分かってるよー!」
さくらは砂浜を走り回ったり、貝殻を探したりしている。
「めちゃくちゃ楽しんでるわね…」
「いいんじゃない?海なんてなかなか来れないでしょ?」
「…それもそうね!」
「2人とも!あっちの方行ってみたい!」
「あー…あっちは岩場だから危ないよ。」
「ダメ…?」
さくらがこちらを寂しそうに見てくる。私はくみの方を見た。
「良いんじゃないかな?私たち2人が付いてるしさ。それにそこまで危なくないよ。奥に行かなければね。」
「分かった。じゃあさくら、私たちも一緒に行くから戻っておいで。」
「はーい!」
本当にさくらは楽しそうです。
岩場に来ると確かにそこまで危なくはなかった。所々に生き物もいるからさくらは大喜びしている。
「みてみてー!カニがいた!」
「本当だね!なかなかいないんだけどなーさくらちゃん付いてるね!」
「そうなの?海なら沢山いると思ってたのに。」
「サワガニじゃないんだから…」
「サワガニもそんなにいないよー」
「…たしかに…」
「「ぷっ、あはは。」」
何故か分からないけど2人揃って笑いだした。こんな風に笑ったのはいつ以来かな?さくらとはいつも笑ってるけど、やっぱり少し違う気がした。
「お姉ちゃん達!見てみて!イソギンチャク!」
「うわー!どっから持って来たの⁉︎」
「あはは、本当にさくらちゃんは凄いわ!」
そうして私たちは海の生き物を堪能しました。
海なんてしばらく行ってないなー…今年は行こうと思っていたのに結局コロナで行けないというね…
早く落ち着いてくれるのを願うばかりです。
それでは、ここまで読んで頂きありがとうございました。
次回更新もお楽しみに!




