第百七話 呼び方いろいろ
お待たせしました。
それでは本編をどうぞ!
「それじゃあさくらちゃん、えりちゃん、くみ、また帰りにね!」
「はーい!」
私たちは教室前の廊下で別れようとした。だけどいきなりれんちゃんが待ったをかけた。
「ちょっと待ってよ!さっきから気になってたけどさ、なんでさゆりは私は呼び捨てでさくらとえりはちゃん付けなのよ⁉︎」
「うーん…だって、れんだって私の事呼び捨てじゃない?だかられんを呼び捨てにしてるのよーさくらちゃんとえりちゃんは私の事呼び捨てにはしてないもん!」
「うー…さゆりはいつも正論だなー…」
「当たり前でしょー正論じゃないとれんは納得しないもん。」
なるほどこの二人も相当お互いの事を熟知しているのだとわかる。
教室に戻って、掃除を終えて、五時間目の授業前の休み時間に私は二人に聞きたい事があった。
「ねぇ、二人に聞いていい?」
「ん?どうしたの?」「何かあるの?」
「どうしてさゆりちゃんとあまり話してなかったの?ここ1ヶ月二人といたけどあまり会いには行ってなかったでしょ?どうしてなのかなー?って…」
「私は偶に会ってたよ、というか、帰り道一緒だから普通に帰ってたし、」
「私もトイレとかで会ったら話してたよーさゆりちゃんは面倒見がいいからね、向こうから声かけて来てくれるよ。」
「そうなんだ。私がまだまだ知らないだけなのね…」
「まぁまだ1ヶ月だからね、なかなか濃密な1ヶ月だったけど…」
「さくらちゃんにとっては特にね…」
「…確かに…運動会まであっという間だったなー」
「でも、合点がいったよ、前にね、小さくて可愛い同級生が飼育小屋に来てたんだけどって話をしてたんだ、まさかさくらとはねー」
「そうそう、来てくれるのに、忙しくてなかなか話せないとか言ってた事もあったよー」
「そんなにー!」
私は驚いてつい大きな声を出してしまった。二人とも少しびっくりしてたけど、普通に話し始めた。
「ええー、よくよく考えたらこの学校にさくら以上の可愛い子はいないに等しいからね、」
「女の子から見て可愛いと思える様な子は基本いないよねーある意味ライバルだし…」
「あはは…」
私は力なく笑った。そうして予鈴が鳴り始めたので席に着く。そうして五時間目の授業が始まった。
授業が終わってホームルームとなる。宿題のプリントが配布されて下校となった。
「さくらちゃん!さっきの算数の問題ここが分からないんだけどー!」
ホームルームが終わってすぐにえりちゃんが私に助けを求めた。
「今習った所?」
「うん!ちんぷんかんぷんで頭が爆発しそう!」
(という事は分数同士の割り算か…ここはしっかり抑えて置いた方がいいから丁寧に教えなければ…)
「りょーかい。じゃあわかりやすく明日纏めてくるから待っててもらえる?」
「ううーありがとーさくらちゃん!」
「さくら、えり!行くよーさゆりが待ってるよー」
「「はーい!」」
私たちはれんの所へ向かって行った。
「やっほーさゆりーお待たせ!」
「別に待ってないよーこの子達の餌やりしないといけないからね、」
「さゆりちゃん!何か手伝う事ない?」
「んー…もうないかなーこの子達に餌をあげたらいつも帰るからね、れんは何も言わないのにさくらちゃんは優しいねー」
「あら?皮肉かな?」
「事実でしょ?」
二人とも怖い笑みを浮かべいた。
(喧嘩するほど仲がいいとはこの事なのかな?)
などとそんな事を考えていた。
さゆりちゃんの仕事が終わったので帰ることになった。
「ねぇ、今日も昨日の公園で練習したいんだけど…良い?」
「私はいいけど?えりは?」
「私は今日はお手伝い言われてるから少し遅くなるかな?」
「えっ?なんの話?」
さゆりちゃんは何も知らなかったので私が説明する。
「そうなのね、じゃあ私も一緒にさくらちゃんの練習見てあげる!どうせれんの事だからスパルタで教えてるんでしょ?」
「そんな事ないわよ!」
「うん、スパルタではないよ、補助輪なしでいきなり漕がせようとしたりハンドルの切り方も教えずにいきなり切ってって言われたりしたけどスパルタではないよ!」
「さくらちゃん。それを巷ではスパルタって言うのよ。」
さゆりちゃんに私は諭された後別れた、れんちゃんは帰り道にお説教されたらしい。
連休に入りましたね、ペースは変えません、ゆっくりやって行くので、みなさんの時間がある時にゆっくり読んで頂ければ幸いです!
それではここまで読んで頂きありがとうございました!
次回更新もお楽しみに!




