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第十話 指切りしましょう

本日2度目の投稿です!

読んで頂ければ幸いです!

 私が母さんに電話をした後、病院の売店に寄ってから帰ってきた。病室に戻るとまださくらは寝ていた。さくらが起きるまで少し本を読んで待つ事にした。


「う、うーん……」

「あっ!起きた?」


 さくらが目を覚ました。


「よく寝たかな?」 


 そんな返事に不機嫌なさくらは何も答えない。


「とりあえずお昼食べようか?食べ終わったら少し話があるから。」


 少し不安そうな顔をしてたので手を握って「大丈夫だよ」と一言言って落ち着かせた。お昼は二人とも無言で食べた。そして改めて話をする。


「まずはさっきは気が焦って何も言えなかったごめんね、警察官の二人もごめんなさいって言ってたよ。」


 私の話にさくらは頷いた。


「私もごめんなさい…子供みたいに癇癪起こして……」


「いや、さくらはまだ子供だからね。」


 私はさくらの言葉にツッコミを入れる。


「それでね今、母さんに電話して話してみたんだ。何か良い方法ないかってね。そしたら里親制度というものがあるらしいんだ。」


 静かに聞いていたさくらが目を見開かせて聞き返した。


「里親制度?」


 さくらは一筋の光を見つけた様な顔をしていた。


「たぶん、さくらの叔父さん達は警察に捕まると思うから……さくらは児童養護施設に行く事になると言われたけど、里親として引き取られる事もあるらしいんだ。そして昨日の夜私の両親が話し合ってくれてたらしいんだ。父さんも快く迎えると言ってくれてるみたいよ。」


 そこで私は一呼吸おく、さくらはキラキラした目でこちらを見ているが、ここからが重要なのだ。


「でもね、それには研修が必要なのよねさっき調べてたらどうしても2,3週間はかかるんだ…」


「3週間も?」


 さくらは不安そうな目でこちらを見ている。


「長くてね。でも、もう両親はもう準備してるし、もう少し早くに決まると思うんだ。だからね、少しだけ我慢してくれるかな?必ず毎日会いに行くし、迎えにいくから!」


 そこまで言って、私は小指を出した。


「指切りしましょう。約束を守るおまじない。」


 するとさくらも小指を出した


「うん、約束だよ!必ず迎えに来てね!私の騎士様!」

「「指切りげんまん嘘ついたら針千本のーます指切った!」」


 顔を見合わせ笑いあった。するとそこに母さんが来た。


「やっほー楽しそうな話してるねー私も混ぜてよー」


 凄く楽しそうな顔で母さんが入ってきた。


「何をそんなに楽しそうな顔をしてるのさ?」


 私は母さんが一瞬おかしくなったのかと思った。


「あんた、今失礼な事を考えたでしょ?」


(何故わかる?エスパーか!)


 私が心の中でツッコミを入れるそれでも母さんは上機嫌だ。


「当たり前でしょう!もうすぐ家族が増えるんだから!ねぇーさくらちゃん!私達の子供になってくれるんでしょー?」


「えっ?えっ?えーっとー?」


(さくらがめちゃくちゃ混乱してる!可愛い!)


「あれー?、あかりーまだ話してなかったの?」

「噛み砕いて話したのに母さんがストレートに言い過ぎて混乱してるのよ!見てて可愛いから良いけど……」


「わ、私がすみれさん達の家族になれるんですか?」

(嬉しすぎて、動揺してるさくらもいいなー)


 そんな事を思いながら私はペットボトルのお茶を飲んでいる。


「もちろん!大歓迎よ!将来のお嫁さんですもん!」


 いきなりの爆弾発言に私は飲んでいたお茶を吹き出した!


「ゲッホ、ゲッホ何を言ってるの母さん!」


 私は顔を真っ赤にさせて聞き返した。


「あなたこそ何言ってるのよ!貴女達はもうお互いに告白した様なものじゃない!それともここまで愛してくれてるのにやっぱり良いやなんて中途半端な事母さんは許しませんからね!」


 思いっきり睨まれてるが、そう言うつもりはない!


「違うよ!ただ飛躍しすぎ!見てよさくらを!嬉しすぎて混乱して、目まで回してるよ!」


 さくらの方を見て母さんもようやく落ち着いた。それから少しこれからの事を話して晩御飯を食べた後、さくらにシャワーを浴びせて再びベッドへと寝かせてから母さんとともに家へと帰る。


 長かった二日間だった…そして帰ってくるなりまた母さんがからかってくる。


「そういえば、なんでさくらちゃんと一緒にお風呂入らなかったの?」


「えっ⁉︎だって…」


 私が恥ずかしがっていると母さんが追い討ちをかけてきた。


「裸は早めに見せておいた方がいいわよーあかりは結構スタイル良いんだし、逃げられない様にさくらちゃんを魅了しておきなさい。」


 ニヤニヤと笑いながら母さんは家の中へと入っていく。


(余計なお世話やし!)


 私は心の中で毒づく……でも、嬉しいのは私も同じだった。


「もうすぐ一緒になれるね!さくら!」


 私は夜空に向かって独り言を呟く。さぁ、あの時叶わなかった願いを今世にて叶えよう!

あまり法律とかは調べなあのですが、里親制度というのはある意味いい策ですね、課題もある様ですが、いろんな形の家族があるというのも良い物です!児童相談所やその他法律を読んでいますが深く理解出来ておりません。なので作品内で何か間違いがあった場合はご了承下さい。

なるべく二人を早く一緒に居させたいというのが作者の気持ちなので目を瞑って頂ければ幸いです。

ここまで読んで頂きありがとうございました!

次回もお楽しみにお待ち頂ければ幸いです!

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