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バーサークボウラー

「さてさて、そろそろパーティに入りたくなってきたなー」

 弓使いにソロはキツイ。と、いうのが普通の弓使いの考えなのだが、

「正直あまりキツくないんだよなー」

 と、言うのも俺は変なスキルを覚えていた。例えば、『矢双』手に2本の矢を持ち、物理で攻撃するスキルや、『矢結界』同時に2本の矢を放ち、矢の間に結界を作るスキルだ。他にも、『隠し矢』服の一部に、矢をつけて、その矢に当たったプレイヤーを3秒間麻痺させるスキルだ。明らか、近接スキルである。他にも、変わったスキルを手にいれたが、それはまた今度説明しよう、、、

「なんだかなぁー、、、」

 目立ちたくないのに、目立ちそうなスキルばかり手に入れてしまう。

「とりあえずパーティ探そ」

 そう言って、街にある掲示板に向かう。掲示板はクエストやパーティ募集など、色々ある。

「さてと、いいパーティは、、、」

 これは、、、前衛募集か、駄目だなこれは、レベルが足りないな、、、これは、うん、これで良いかな?

「とりあえず、適当なメッセージ添えて、申請っと、」

 さて、どう待ち時間を潰そうかと、考えていると、メッセージが来た。

『了解です、よろしくお願いします!すぐに、そちらに向かいます』と、書いてあった

「いや、返信早くない?」

 まあ、待ち時間無くなったし良いけど、、、

「あのー、、、」

「はい?」

 声をかけられた。来たかな?振り返ると、少女が、、、って、うん?この子何処かで、

「あっ、」

 あの時、キングゴブリンに襲われてた子か、、、

「えっと、、、カゼラさんですか?」

「はい」

「えっと、カゼラさんが申請してくれたパーティ、『禊』の会長のアズサです。よろしくお願いします」

「カゼラだ。よろしく」

「はい!えっと、敬語使ってる私が言うのもなんですけど、敬語とかは使わないくていいですよ」

「了解」

 とりあえず、パーティに入れたな、、、さて、どんなパーティなんだろうか?

「えっと、もうすぐメンバーが来るから、ちょっと、待ってね」(敬語外した)

「了解」

 なるべく楽しいパーティだったら良いなと思っていると、

「お、その子が新入り?」

 と、見た目普通、細くも太くもなく、イケメンでもブスでもない。物凄く普通な男性プレイヤーが近づいてきた

「うん、カゼラっていうの」

「どうも、カゼラです」

「おう!よろしく、副会長のアラキだよろしく!」

 握手を交わす。すると、

「ん?お前、リアルでは男か?」

「え?、、、そ、そうだけど何で、、、?」

「なんとなく?」

「あ、そうですか」

 な、なんだこの人、、、えっと、背中に双剣背負ってるから、双剣使いなのだろう。

「おまたせー!お、新入りちゃんよろしく!」

 と、今度は女性プレイヤーが話しかけてくる。

「よろしく」

「こっちはカゼラで、あの子はアナちゃん」

 会長が教えてくれる。

「じゃあ、全員揃ったな」

 と、アラキが言う。これで全員か、、、さっきのアナって子は両手剣かな?で、アズサは魔法と槍かな?

「そうだ、早速だがダンジョン行かね?」

 と、アラキが提案すると、

「いやいや、いくらなんでも、パーティ入って一日目でダンジョンは可哀想だろ」

「そうだよー」

 と、二人が言うが、

「いや、俺は別に構わないから」

「俺?」

 あ、そういえば、アナに男って言ってなかったなま、いいか

「とりあえずカゼラが良いって言ってるんだし、行こうぜ」

「じゃあ易しめのダンジョン行こ」

 というわけで、易しめのダンジョンで狩りをすることに、、、



 パシュッ!と、俺の放った矢は、確実に敵モブの頭を撃ち抜く。

「すご、今何レベ?」

「今20だな」

「弓使いのソロでよくここまで来たね」

「自分でも驚いてる」

 あくまで、スキルの事は話さない。

「よし、敵感知」

 弓使いでの良いところは、敵感知のスキルを使えることだ。

「近くにはいないな」

「便利だなぁ、そのスキル」

「これが弓使いの特権だからね」

 とりあえず、色々あってゴブリンの巣穴に迷いこんだ。何でって?俺にもよく分からん。気付いたら、パーティ全員で迷子になって、歩き回ってたらここにたどり着いた

「く、多勢に無勢か、」

「そうだね、、、」

「どうする?退路まで塞がれたぞ」

「何!?」

 後ろを見ると、いつの間にか、ゴブリンが立っていた。

「仕方ないやるか、、、」

「遠距離攻撃のカゼラを守りながら戦おう!」

 そう言って、俺の事を庇いながら戦おうとしてくれる。、、、さすがに罪悪感が、そもそも隠すの得意じゃないし、借りを作るのもな、、、よし、

「いや、俺の事は良い。自分を最優先してくれ」

「でも、カゼラが、、、」

「大丈夫だ、、、ただ、今から起こったことは誰にも言わないでくれよ」

「え?」

 さて、言い出したからにはやらないと、絶対目立つけどやるしかない

「本当に、俺ってバカだよな。隠すって決めたのによ、、、」

 そう言って、弓を構える。すると、俺の頭上に魔法で作られた弓矢が出てきて、空中で、弦を引いている。『魔法弓』、そして、それを応用した、スキル、、、

「ツインショット」

 パシュッ!パシュッ!と、同時に矢が飛び、一気にゴブリンを四体倒した。あれ?何故四体って?貫通付きだ。どうやら、数が多い分、体力は少なめに設定されてるらしい。これなら、

「いける」

 そう言って、弓を右手に矢を左手に持つ。そして、隣でこちらを凝視しながら戦っているアズサに、

「アズサ、身体強化の魔法かけてくれ」

「良いけど、即席だから効果は低くなるよ!」

「問題ない!」

「分かった、身体強化!」

 俺の体を青いオーラが纏う。そして、

「スキル『矢弓』」

 矢弓は、弓と、矢を近接攻撃に使うスキルだ。

「どけ、ゴブリンどもー!!!」

 俺は、退路を塞いでいるゴブリン達に突撃する。そして、まあ、言わなくてもわかると思うが、弓と、矢の近接攻撃で暴れまくった。しばらく、戦っていると、HPが半分をきった。そこで、

「矢結界!」

 簡易的な結界を作り、自分に矢を突き立てる。ちなみに、矢は、回復の矢というものだ。(注意:カゼラ君は決してドM等ではありません)HPが、ある程度回復する。

「スキル『矢双』!」

 ちなみに、矢双と、矢弓では、威力が違う。矢弓は威力が低いが、弓で、ダメージ軽減がある。そして、結界が壊れると同時に、

「うおー!!!」

 また、暴れまくり、

「よし、皆!こっちだ!!」

 ついに道が開けた。そして、皆で脱出した




      -探索終了-

「ふぅ、カゼラがいなきゃ危なかったぜ」

「にしても、あのスキルなんなの!?」

「あんなの初めて見た」

「、、、」

 まぁ、そうだろうな、、、こんなスキル使うやつ俺以外いないだろうな

「まあ、色々あってな」

「まあ、あまり深くは聞かないけどよぉ、」

「すごかったなあ」

「あ、そうだ!あのときのカゼラの顔見る?」

「え?」

「ほら、写真撮っといたんだー」

 え?いつの間に、、、そして、見せられた顔は、狂喜に満ちた俺の顔だった、、、

「おー、まさしくバーサークボウラーだね」

「弓使いの狂戦士あらわる」

「い、い」

「どうした?」

「いやあああああああああああ!!!!その写真捨ててー!!!!!!」

 お、終わった俺のVR ライフ、、、ああ、VR の神様よ、もう止めてくれー!!!俺は、地味じゃなくても良いから、目立ちたくないだけで、普通で良いから、もう、変なスキル俺に与えないでーーーー!!!まぁ、あのバーサーカーっぷりは俺の性格の現れなのだが、、、


 



 



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