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家庭訪問2

「ほぇ~、でっけぇ家だな」


3人は例の屋敷へとやって来た

早速マリアがチャイムを鳴らす


「はい、どちら様でしょうか?」


「お宅の息子さんの友達とその付き添いなんですけど遊びに来ました。あ、まだ友達じゃないか、友達になる予定の者です」


「はい?」


「いや、だから遊びに来たんですけど」


「申し訳ありませんが予定が詰まっておりますのでお引き取りください」


「いつなら空いてます?」


「いつ来られてもお構いは出来ませんので」


そう言うと一方的に通話が切られた

マリアはイラッとしてチャイムを連打する


「いい加減にしてください、警察呼びますよ」


「呼べよ、逆に子供を監禁してるってチクってやるからな」


「先程も申し上げましたがお構いすることは出来ませんので」


「あっそ、とりあえず今から入るから」


マリアは門の取っ手に手をかけ勢いよくこじ開けた


「先輩!さすがにそれはまずいですよ」


「最初から壊れてたってことで」


3人が庭に踏み入るとすぐ近くに驚いた顔をしたヤスユキが立っていた


「オッス!夏休みの宿題進んでるか?とりあえず遊びにいこうぜ」


マリアがヤスユキに笑いかける

マリアの後ろからタケルが顔を覗かせ手招きをする


「ヤスユキ様から離れなさい!!!!」


大声と共に突然メイド服を着た金髪の女が上から降ってきてヤスユキの前に立ち塞がった


「お前かさっきからゴチャゴチャとうるさかった女は」


「一体何なのですかあなた達は!本当に警察呼びますよ!」


「うるせぇ!そんなことよりそいつの親はどこだ!家庭訪問の時間だ!」


「あなたのような不審者を御主人様に会わせる訳にはいきません!」


お互いににらみ合いが続く、瑠智愛はタケルを連れてマリアから距離をとった


「お前さっき異常な跳躍力でここまで跳んできたみたいだけど、こっち側(・・・・)の人間だな?」


「何が言いたいのです?」


「それじゃあ遠慮なく魔術ちからを使えるって事だ!」


マリアがメイドに殴りかかる、メイドは両手で拳を防いだが、大きく吹き飛ばさた


「ぐっ...なるほど、あなたも魔術師というわけですか」


「さっさと保護者を出せよ」


「生憎ですが御主人様は不在です」


「なるほどな、じゃあとりあえずそのお坊ちゃんと遊びに行かせてもらうから」


「させません!ヤスユキ様をお守りするのが私の仕事!」


メイドが地面に手をつくとマリアの足元から木の根のようなものが生えて、マリアの足に絡み付いた


「そこでおとなしくしてなさい!今警察を呼びます」


「おとなしくは出来ないな」


マリアが勢いよく手を突き出す、すると袖口からチェーンが出現しメイドの腕に巻き付いた


「これでお互いに拘束されたってわけだ」


「くっ...」


「うおおおおおお!!!」


マリアが腕を振り上げ、チェーンで繋がれたメイドも宙に舞う

そしてそのまま腕を振り下ろしメイドを地面に叩きつけた

メイドは立ち上がろうとするがマリアはロープを振り回すカウボーイのごとく円を描くようにメイドを宙で振り回し再び地面に叩きつける


「パトリシア!」


ヤスユキがメイドに駆け寄る


「パトリシア!パトリシア!」


「大丈夫...です...ヤスユキ様...くっ...よりによって御主人様が帰ってこられる日に...こんな事態になるなんて...」


マリアは足に魔力を集中させ絡み付いた根を引きちぎるように一歩踏み出した


「なるほど...肉体強化の魔術ですか...」


なんとか立ち上がろうとするもダメージが大きく片膝を地面につく

そんなメイドにマリアが歩み寄り胸ぐらを掴んで立ち上がらせた


「さっきも言ったがアタシは家庭訪問に来たんだ、親に会って話しをさせてもらうからな」




「何をやっとる!」


突然背後から男の怒号が響いた

振り返ると小太りの男とその付き人のような男がこちらへ向かって来ていた


「御主人様!お逃げください!この女は危険です!」


「ほう?アンタがここの親父ってわけか」


マリアはメイドの胸ぐらから手をはなし男と対面する

付き人のような男が前に出る


「ここのお坊ちゃんと遊びに来たんだけど許可もらえるか?」


「何?お前はヤスユキの何なんだ!」


「アタシじゃなくて向こうにいるボウズがここのお坊ちゃんと遊びたがってんだよ」


マリアが手招きをして、瑠智愛と共にタケルがそばに寄ってくる


「何を訳のわからんことを!ヤスユキは遊んでる暇などないのだ!ヤスユキはいずれ私の跡を継ぎ世界をとる男なのだからな!」


「はぁ?」


「あー!思い出した!」


突然瑠智愛が男を指差し声を上げた


「この人、あの車メーカーMASUDAの社長さんだよ!表札にも益田って書いてたし!」

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