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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

享年十七歳のゾンビ。二千年ぶりに恋する

作者: 縁側

思った……何だこれ?

「ア―――」


 にぐぅーにぐーぐいでーだー


 おではーもどもど冒険者だったんだー。あー肉食いて―だー。


 ここばー遥か昔に滅びだー村何だー。一村びどのおではーその時にあらばれだーゾンビーに、やられてしまっだんだー。肉食いてーだー。


 他の仲間(村人)もあっざりどやられでしまっで同じゾンビになっでしまったんだー。


 もう何年だっでるがばがんねー。あ。おはようさん。


「ア――」

「ア――」


 ごんながんじで仲良くおでだちはこの寂れに寂れだ村?の中をずーーーーーーーーーーーーーと徘徊してるんだー。あーーー肉食いてーダーー


「ア―――」

「ア―――」

「ア―――」


 おば?ひざじぶりに仲間同士があらぞっでるだー。たまにあるんだー、おでだちば基本的に仲間同士であらそばないがー空腹のあまぢ仲間をおぞっでしまうんだー。


「ア―――……」

「「ア―――」」


 どうばら、二人がちがらあばせて一人を一方でぎに襲って食べてるんだー。うまそうだー。


「ア―――」


 でも、おいだば興味があんまりないのだー。村の中でも優秀でーがばんづよいおではーなんかー?そういうものばーあまり出てこないんだー。でもーやっぱー。肉食いてーだー。


「ア―――」


 あ、まちがいだば。醜い争いをみでだぜいで思わず元村人ー今はただのゾンビーだげどー、力がげんぼまぢがえでーバラバラにふんざいしだー。もっだいねーだー。あ、にくにくうまうまーだー。


「────この先にゾンビが居ると思われます」


 だー?何だー?人間ざんがー?


「今日はこの辺を魔地域から浄地域に変えるべき為に───ゾンビを浄化しろ」


 何だー……!?痛い!!!!物凄い激痛だ。突然現れた騎士風の格好をした人達。その中に居た神秘な雰囲気を漂わせる羽衣を纏った女性から放たれた光の放流によって、僕らの仲間がうめき声を上げながら瞬く間に灰になっていく。


「流石聖王の一人娘……なかなかの腕前で」

「いえ。まだまだ未熟者です。まだ見た限り数体生き残りが居るので……あとはお願いします。私は地域浄化の詠唱に入ります」

「了解しました。おい!お前ら!!残りのゾンビを始末しろ!!」

「「「「っは!」」」」


 まずい!このままでは僕達は全滅だ!!!


「に、逃げるんだ!!」

「「「「ア―――」」」」


 駄目だ!この中唯一理性を保っている僕ど違いー。仲間はー本能でいぎでいるんだ!逃げるように指示を出してもー、本能に任せてメノマエノーーーあー。おでもいくー。


 おでは、ゆっくりと歩きながら進んで行く仲間の後ろをーあるいでー、いくだー。


「来たぞ!!」

「おっら!」

「そら!!」


 あーおでの仲間がー剣でーきられるとーボロボロになってー崩れていくー。すごーい。あーーーおでも面白そう―。イグだーー。


「おっら!───何だ!?このゾンビ!?」


 いだいーオデの腕に剣がーさっざたー。


 驚愕しているー騎士風のー男の懐に入り込んだ僕は、青白いガリガリの腕からは予想だにしない強力なパンチを腹にぶち込んだ。


「っぐ!?」

「ミー!!??クソ!この野郎!!」


 僕の腕に鎧ごと腹を貫通させた騎士を見た仲間の騎士が怒りの形相で剣を振りかざす。


「アル・プロミネント!!」


 真っ赤に染まった腕が貫通したまんま、僕は煉獄魔法を唱えて周囲を地獄の黒い炎により焼き尽くした。


 切りかかろうとした騎士は一瞬にして跡形もなく消し飛び。周囲の風化した家も多数の騎士も消し飛ばす。


「あれは……伝承によって伝えられている勇者の………魔法」


 何やら詠唱に入っていた女性が唖然とした表情でこちらを見ているが───仲間を殺した代償は取ってもらう。

 他の生き残った騎士たちも残りのが僕だけという事で剣を構ているが、先程のマイナーな僕の魔法を見た事で恐れているのか、ダラダラと汗を掻きながら体を震わさせている。


 僕は刺さったまんまの剣を腕から引き抜き、空に腕を掲げる。


「ブラスト・エンド」


 僕の中では最強の一つ。滅亡魔法を唱え、腕からー魔法がーーこうばーー!んとーはなたれたなじなんだけどー?あでー?まほうっでおではずがえないぞー?


「………何か様子がおかしいぞ?」

「近寄るな!ゾンビが魔法を使うだけでも異例の事だ!さらには……人外級の威力……魔王の幹部かもしれない」

「まさか!?ここは魔地域───その中でも魔王が住まう地域からは逆方向ですよ!?ありえません!!」

「───お待ちください。皆様」

「っ!?イラール様!?」


 んーーーオデをかこっでいる騎士ざんたちのー言葉をーむししてーなんがこっぢにくるだー?美味しそうなあじだなーよだれがでるだー。


「───貴方様は。勇者様ではありませんか?」

「な!?イラール様!?何を!?」

「先程の魔法は勇者様にしか使えないとされる魔法の英雄魔法に似ています。しかも、我々浄地域には遥か昔から九人の勇者が存在すると伝えられています。なのに昔から八人の勇者しか存在を確認できていません。もしかしたら……この方が……」

「ア―――」


 だめだーこんなに目の前まで来られたらー思わずむしゃつぎだいだー。

 口を上げでーいただきますだー。


「───違うようでしたか……」

「ア―――」


 んー?綺麗ながおがらー涙がおちただー。………。


「……」

「え?」


 おではーくいづぐまえにー涙を腕で拭ってあげただー。なんでーこんだごどぼじだんだー?あ。涙おいじー。


「!?アンデットリバース!!!」

「ア―――」


 身体がー崩れでいぐだー。でも、何故か……心が癒されていく。何でだろう。今まで永遠に苦しんでいたのかな?そんな気持ちが僕の心の中で渦巻いていく。


 温かい。彼女から放たれた白い光が僕を包んでいく。

 このままこの光に身を任せ、消え去ってもいいかもしれない。


「あ……りが………とう」

「っ!?やはり貴方様は!?」


 僕は笑顔で目の前の白い長髪の美しい女性にお礼を言った。この苦しみから解放してくれた愛おしい女性に、最後のお別れを───。


 〉〉〉




「何故。勇者様がこのような事に………」


 イラールは今や灰となってしまった彼をしゃがみながら手で掬って持ち上げながら呟いた。


 最後。崩れ落ちてしまう前に見た彼の生前の姿と思われる表情。美しい透き通るような水色の髪に誰よりも優しさを持ち合わせているような優しい顔立ち。


「……でも。私は進みます」


 彼女は最後に己の魔力を灰となった彼に与えるように注いだ後に、彼を掘った地面の中にそっと埋めて上げた。あのような姿になろうと最後には本来の英雄たる存在でお礼を言ってくれた名前も知らない彼の死を悲しむように……。


「エリア・パージ!!」


 最後の仕上げに、彼女は悪意のある魔力に満たされたこの地域を浄化の魔法によって浄化をした。


「これで終わりだー!」

「やった………帰れる」



 これで今回の浄地域拡大の任務は終わった。また一歩、人類は無くしてしまった活動地域を魔の者から取り戻したのである。


 〉〉〉







「ア―――」


 何だか気持ちい。ココハーーあれ?僕が住んでいた場所?


 僕は地面から目をざまづとーー、ボコボコっと地面の中から這い上がってで周囲を見渡じた。


「ア―――」


 誰も居ない―。何だか心の中がぽっかり穴が開いたように悲しいーー。


 あの女性に会いたいーー僕を優しい光に包んでくれた人にーー。会いたいーー。


 僕はーー何故かー感じるーーあの人の気配を頼りに歩き始めづーー。


 あーーでもーーー。





 やっぱり肉は食いタイダーーー。

お読みいただきありがとうございました!

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