第15話 知りえた情報
大変、お待たせしました。
第15話の投稿です。楽しんで頂ければ幸いです。
テルへの制裁が終わると、その制裁に抗議するテルのポカポカを俺は甘んじて受けていた。・・・というか地味に横顔に当たっているので痛い。そして、そのせいで飯が食えていない。俺とテル以外のみんなは、美味しそうに食っているのに。
「そういえば、ティーゲルさんは第二陣との事でしたが、今のレベルはいくつなんですか?」
突然、食うのをやめてマイクがそんな事を聞いてきた。
「ん? 確か・・・、四日前に見た時は4だったが、あれからどれぐらい上がったのかは見てないから分からないな」
自身のレベルを思い出そうとするが、森でレベルアップの通知を受け取った事は覚えていても、ちゃんと見ていなかったので思い出せなかった。
そこで装備画面を出して確認をする。
―――Lv17:ティーゲル―――
三日前のレベルから13回もレベルアップをしていた。だが、ここまで上がるほど戦った覚えはなかったので、実感がそこまで湧かなかった。しかし、画面に表記されている以上は事実であり、少し嬉しくもあった。
「・・・今のレベルは17だな」
「17・・・。それじゃ、一気に13も上がったって事じゃないですかっ!」
「すっげー。俺は連続で2、3回ぐらいしかレベル上がったことないのに。さすがは兄貴だっ!」
「そうかしら? 三日間も戦っていれば、それだけ上がるのは当たり前だと思うけど?」
「確かにそうだが、第二陣がプレイし始めてからそんなに時間が経っていない事を考えると早い方だと思うぞ」
「マイクの言う通りだ。それにレベル上げしやすいって聞いてた割には、俺たち第二陣の中から二桁までレベルを上げた奴はそうは居ない。この前なんか知り合いからレベリングが上手くいかないって愚痴られたよ」
「そうなの? あんまり、そういう事を気にしなかったから知らなかったわ」
「少しは情報収集した方がいいぜ。・・・まぁ、そんな訳で第二陣の連中は今、どうやったら効率よくレベリングができるかを必死になって考えているんだ。・・・だが、のんびりプレイしている連中は特に気にした様子は見せていないけどな」
「でも、それだとティーゲルのレベルの上がり方は不自然って事になるんじゃない?」
「言われてみれば・・・。でもティーゲルさんと同じ感じで第一陣の先輩方にも平均レベルを大きく越えた人たちはいるしなぁ」
「確かに・・・。第一陣の平均レベルは30を越えたあたりなのに、その中でも知名度が高いプレイヤーは軒並み40か、50を越えた連中がいるからなぁ。どうやったら、ここまで差が開くんだろうな?」
「うーん・・・。だめだ、考えても分からん」
「どうしたんですかぁ、皆さん? 難しい顔して」
「いやぁ、別に大した事じゃないだけどさ。っていうか、ペレットはずっと食ってたのか?」
「はいぃ~。おいしいですよ、このスパゲッティ。皆さんも食べましょうよぉ~」
「はははぁ、なんかペレットを見ていると、悩み事なんてどうでもよく思えるなぁ」
「どういう意味ですかぁ~、バイクンさん?」
「なぁに、ペレットはいつもどうりだなって話だよ。ほらっ、俺の焼き鳥をやるよ」
「わぁ~、ありがとうですぅ~。バイクンさん」
「なに、ペレットを餌付けしてるのよ? 変態」
「ちょっとまってっ!! 言うに事を欠いて変態はないだろうっ!?」
「あんたなんて、変態で十分よ。それからペレット? こういう奴には気を付けなさいよ。いい顔して裏では、何考えているか分かったもんじゃないから」
「ん? バイクンさんは、いい人ですよぉ~? こうやってお裾分けしてくれますし」
レベル上げに対する疑問の話から脱線したバイクンとテルは、そのままペレットを挟んで言い合いを始める。そんなバイクン達をマイクとティーゲルは微笑みながら見ていた。
「ところで話は戻りますが、ティーゲルさんはどんな風にしたら、レベルは上げやすいと思いますか?」
「どうして俺に聞くんだ? 俺はまだ始めたばかりの新人で、お前らと変わらない。普通は長くやっている連中に聞くのが妥当じゃないのか?」
「そんな事はありませんよ。確かにプレイが長い人の方が有益な情報を持ってはいますが、必ずしも経験豊富だから知っているという訳ではありません。始めたばかりの人でも知っていたり、気づかずにやっていたりするものですよ。・・・なんていうのかな? 状況に適応するって言うんですかね」
マイクの話を聞きながら、気づいた事がないか記憶を探る。
「・・・一つだけ、分かった事がある」
「おっ! 何なんです、それは?」
「レベル上げに関わる事かは分からないが、俺が森で過ごしていた時に森へ入ってきた他のプレイヤーを見かけて、そいつらを観察していたんだ」
「観察ですか・・・。それはまた、一体どうして?」
「俺よりも、こういったゲームに慣れている感じがあったからな。このゲームをやるうえで、何か参考になる様な事がないかと見ていた訳だ」
「なるほど。確かに他のプレイスタイルから得られるものもありますからね」
「まぁ、結局は彼らからは何も得られなかったが、彼らの森における探索を尾行する事で、動物たちが知性を持ち合わせている事が分かった」
「知性・・・ですか。それはどういうものなんです?」
「そこまで深い意味がある訳ではないぞ。・・・尾行していたプレイヤー達は4人のパーティーだった。そして、彼らが行った戦闘は合計3回、内2回は取り逃がしている」
「取り逃がす・・・? パーティーが危機的状況になったから退いたという事ですか?」
「いや、その4人に襲い掛かったのは【ウルフ】で6頭のチームで、戦闘が始まって一時は【ウルフ】が優勢だったが、プレイヤー達が押し返して3頭を倒した。ここで話は変わるが、ゲームにおける従来の敵はどういう行動を取る?」
「えっ、それは・・・。プレイヤ―が全滅させるまで戦うのでは?」
「そうだ。ゲームにおける敵は、自身が圧倒的不利になろうとも最後まで戦う。だが、その【ウルフ】達は仲間が3頭やれた事で一時距離を取った。そして、1頭が森へ逃走すると他2頭もそれに続いた。・・・つまりはこの【D・L・O】における動物やお前たちが遭遇した魔物は、知性的、組織的思考に基づいて行動している」
「本当ですかっ!? それが事実ならエンカウントした敵は必ずしも倒せる訳では無いうえに、場合によっては我々プレイヤーの裏をかくとっ?」
俺が気づいた事を言うと、マイクは勢いよく立ち上がり興奮した声で聞いてきた。ちなみに、そのマイクの行動と声につられてバイクンとテルはこちらを見る。また店にいる客や店員までもが動きを止めて、こちらを見てくる。それらに少し遅れて、周りの状況に気づいたペレットが「どうかしましたかぁ~?」と言ってきた。
「落ち着け、マイク。店に迷惑が掛かるぞ?」
興奮するマイクを諭しながら、マイクの意識を顎で周りに向けさせる。
「あっ! す、すいませんっ、お騒がせしてっ!」
と周りの状況に気づいたマイクは、いち早く謝罪する。マイクの謝罪でこちらに注目していた店の人たちは、仕事や食事、会話に戻っていき、店はさっきの喧騒な状態に戻っていく。
「さて、マイクが落ち着いた所で話を戻そう」
「そうね。いきなり大声を出すもんだから、驚いたわ」
「ああ、マイクのあんな興奮した声を聞いたのは、【D・L・O】を手に入れた時以来だぜ」
「わたしもびっくりしましたぁ~。でもマイクさんもあんな声で出すんですねぇ~」
「うう、すまない。驚きを隠せない事をティーゲルさんが言ったもんだから・・・」
「まぁ、マイクの事はいいわ。それよりも、私たちを置いてきぼりにして話を進めた人に、マイクがどうして驚いたのかを聞きましょう」
「おいおい、話から脱線していったのはお前たちなんだから、置いてきぼりになったのは俺の所為ではないだろう?」
「うるさいわね。いいから話を始めなさい」
拗ねた様に言ってくるテルに、一抹の不満を覚えるがマイクとバイクンが今か、今かと待ちわびている。ちなみにペレットは、テルが俺に突っかかってきたあたりでスパゲッティを食べに戻っている。・・・ペレットの食事姿を見て気づいたが、ペレットはやたらと食うのがマイペースだ。まぁ、そんな事はどうでもいいか。
「まぁ、それでだ。【ウルフ】のそういった行動を見て、検証してみようと思ったわけだ。もし、俺の直感が正しいのなら、俺が知る今までのゲームのやり方とは根本的に変わってくるからなぁ」
「確かにそうですね。・・・敵NPCは全滅するまで戦うのをやめないというゲームにおける常識が消える訳ですから、敵を倒すことで素材や経験値を手に入れるという定番の方法が機能しなくなります。新たに別の方法を考えなければレベリングだけではなく、素材集めもままなりません」
「それもあるが、それ以前の問題として敵に勝つ事も難しくなったという事が重要だ」
「なぜですか? そのパーティーは取り逃がしたとはいえ、3頭は撃破したんですよね。なら勝つ事は可能なのでは?」
「言ったろう? 戦闘の始めは【ウルフ】が有利だったって。・・・戦闘が始まった当初、ウルフは最初に3頭一組に別れてパーティーの分断を行った。4人のパーティーは奇襲から分断するというウルフの作戦に見事はまり、2人ずつに分断されて戦う羽目になった。そして、ここでもウルフ達はその知性を生かして、分断した二人の内一人を2頭で相手して、残った1頭がもう一人を足止めするという行動に移った」
「それは・・・、なんというか凄まじいですね。そこまで正確な行動を取るとは・・・」
「ああ、文句のつけようない見事な行動だった。だが、プレイヤー達も負けていた訳でない。分断された一組にバイクンと同じ盾役が居てな、そいつが戦況を動かした。【ウルフ】もそいつが厄介な相手だとわかっていたのか、二頭で相手をしていた。そして、盾役が少し後ろに下がったのを見て、一頭が飛び掛かろうとした時、盾役は盾を構えて勢いよくウルフにぶつかった。盾をぶつけられたウルフは、そのまま後ろにいた仲間を巻き込んで飛んで行った。その瞬間を見て、すかさず杖を持ったプレイヤーが飛んで行った二頭に向かって火の玉を浴びせた」
「火魔術の【ファイアー・ボール】ですね。初期の攻撃魔術としては重宝されますから、そのプレイヤーは良く状況を理解して使っていますね」
「ああ。・・・そして、二頭が炎に焼かれて絶命したのを見た残りの一頭が杖を持ったプレイヤーに襲い掛かった。だが、そのプレイヤーと【ウルフ】の間に割って入った盾役が攻撃を防御したことで、ウルフは下がって盾役と睨み合いになった。しかし、もう一組のプレイヤ―を相手にしていた三頭の内一頭のウルフがやられた事で戦況は不利と感じたんだろう。睨み合っていたウルフが森へ逃走した。そして、残り二頭もその後に続いた」
「そうですか・・・。確かにティーゲルさんの言う通り、その状況からなら敵NPCは知性的思考を持っていると考えてよさそうですね」
マイクはそう言いながら、感心したように腕を組んでうなずいた。しかし、その横に座るバイクンは珍しく眉間にしわを寄せて考えている。
「・・・だがよ、それだとおかしくないか? 俺たちが森に行った時は、三頭一組の【ウルフ】が三回に渡って奇襲してきたぜ。もし、ウルフが知性的思考に基づいて行動しているなら、頭数で負けている状態で俺たちに挑んでくるかぁ?」
「あら、よく気づいたわね。その頭は単なる飾りなんかじゃないのね」
「おいっ。そりゃぁ、どういう意味だ。」
「言った通りの意味だけど、弁明できるの?」
「けっ、頭より体が先に動いてすいやせんねぇ。お・ち・び・さんっ!」
「なんですってぇ! この図体がデカいだけが取り柄の単細胞っ!!」
「んだとっ、この野郎っ! どこをどう見たら、俺が単細胞に見えるんだっ!?」
「考え無しに突っ走るアナタにお似合いの名前じゃないっ。そんな事も分からないのっ! やっぱり、その頭は飾りみたいねっ!」
突如始まったバイクンとテルの言い合いを止めるべく、俺はテルに無言で耳にくすぐりを決行。マイクは立ち上がりかけたバイクンをなんとか取り押さえて座らせる。・・・ペレットは二人を止める言葉が浮かばなかったのか、終始オロオロしていた。
「落ち着け、二人とも。容姿なんて他人と違って当たり前なんだから、言われた事を真に受けてたらキリがないぞ」
「だからってっ、くっ、耳をっ、くすっ、くすぐらないでっ! くっ!」
とテルが悶えながら抗議して来たので、とりあえずはくすぐりを中断する。
「ティーゲルさんの言う通りだぞ、二人とも。これから長い付き合いになるんだから、そんな事で一々争うな」
「分かってるよ、マイク。・・・ただのスキンシップだ」
「そうよ。ただのスキンシップに大げさよ、ティーゲルは。私はこの通り、問題はないわ」
「それは嘘だな。さっきの顔は本気で怒ってた表情だ」
俺の言葉にマイクとバイクンはうんうんと揃って頷く。そんな俺たちを見てテルは、唇を尖らせて目線を横に逸らした。
「そんなにはっきりと言わなくても・・・。・・・ごめんなさい」
そして、謝罪するテルの耳はカクンと曲がり、尻尾はダラーンと垂れてしまった。その姿は叱られてしょんぼりとした子犬の様な雰囲気を醸し出している。そんなテルをペレットが「いい子、いい子」と言いながら慰める。そんな二人を見ていると、どうしてか罪悪感を感じ始めた。マイクとバイクンも俺と同じなのか、少し悲しそうな表情をしている。・・・とりあえず、雰囲気を変えるためにテルを慰める。
「別に気にしていないから、大丈夫だ。なぁ、みんな?」
「ああ、テルの癇癪は今に始まった事じゃないから慣れているよ。それにどっちが悪いって言われたら、女性に対して身体的な事を言ったバイクンが一番悪いと俺は思うから、テルの味方をするよ」
「ありがとう、マイクっ!!」
マイクの言葉に満面の笑みを見せて、テルはマイクにお礼を言う。
「なんだよ、それぇ。これじゃ、俺だけが悪者扱いじゃないかぁ・・・」
「そう落ち込むな、バイクン。マイクはお前を責めている訳じゃない。テルがみんなに謝った様に、お前も謝るべきだと言っているんだ」
俺が諭す様に言うと、バイクンは顔を下に向けて数秒考えこむと顔をあげる。
「・・・ごめんなぁ、テル、みんな」
バイクンの謝罪を俺たちは笑顔で頷きながら受け止めた。
「・・・さて、テルとバイクンが仲直りした所で、さっきバイクンが言った少数の戦力を逐次投入した事についての疑問だが、あれははっきり言ってしまえば【フレイム・ウルフ】の作戦だ」
「【フレイム・ウルフ】が・・・。という事はあの広場まで俺たちは誘導された事になるんですか?」
「そうだ」と俺が答えると、マイクは腕を組んで難しい表情を浮かべる。そして、バイクンが後頭部に両手を当てながら感心したような口調で喋り始める。
「マジかよ・・・。俺は単なる遭遇戦の連発だと思ってぜ」
「へぇ~、狼さんって頭が良いんですねぇ~」
「いや、感心しちゃだめだから。その賢さの餌食になりそうだったの俺らだから」
「そうよ、ペレット。アナタだって怖がってじゃない」
テルにそう言われたペレットは「そうだけどぉ~」と言って納得がいかない様だった。そんなペレットをテルとバイクは笑って見ていた。そして、組んでいた腕を解いて、マイクが俺に向かって呟くように聞いてくる。
「あの一連の戦いが、本当に【フレイム・ウルフ】の作戦だったとして・・・。それなら、なぜ普通の【ウルフ】は【フレイム・ウルフ】の指示に従ったのでしょうか? 外見からでも両者が別々の種族であるのは、明らかだと思うのですが・・・。やはり、互いにウルフという名前を持つ者同士だから、協力したのでしょうか?」
「いや、それは違う。あの【ウルフ】達は、元は【フレイム・ウルフ】の敵だった。しかし、森にやって来たフレイム・ウルフ達に敗れて、あいつらの配下になったんだ。その後は狩りの下働きとしてこき使われていた。そして、全部で九頭の【ウルフ】を配下にした【フレイム・ウルフ】は、あっという間に森の生態系の頂点に立った」
「なるほど・・・、んっ? ちょっと待ってください、【フレイム・ウルフ】が森で最強の存在になっていたのなら、PKの連中はどうして森から撤退しなかったんですか? フレイム・ウルフと戦っても、勝てる見込みも少なく、割に合わないと思うのですが。それに森で暴れまわっていたのなら、昼間に他のプレイヤーが目撃しそうなものですか・・・」
「それは簡単だ。奴らがやって来たのは、お前達が森に来る前の日、つまり二日前の夜中だった。おかげで、他のプレイヤーに見つからなかった。俺は運よく、奴らが普通の【ウルフ】と戦っている所に出くわしたから、【フレイム・ウルフ】達の存在を知る事ができた。そして、奴らが他のプレイヤーとPK達に存在を知られなかった主な原因は、奴らの活動範囲が森の奥で、活動時間が夜中だったからだ」
「・・・なるほど。活動は夜中で、活動範囲は森の奥だった為に、ちょうどPK達が集結していた事でプレイヤーの出入りが減っているという森の状態が、偶然にも【フレイム・ウルフ】達の存在を隠匿してしまったという事ですか・・・」
「そうなるな。おかけで、PK達を避けながら行動していたら、この場にいるはずのない【フレイム・ウルフ】達がお前たちを襲撃していて、配下の【ウルフ】達は全滅しているという状況に遭遇して、状況を観察していたら、バイクンの大爆発でフレイム・ウルフ達は遁走するという予想外の結果を見届ける事になった訳だが・・・、あれはいま思い出してもすごかったなぁ」
「確かに、今にして思えば助かった事が不思議でなりません。まぁ、だからこそバイクンの機転には、感謝しています」
「おいおい、いきなり何言ってやがんだぁ、マイク。お前らしくもない・・・」
「何照れてるのよ? あなたは褒められる事が少ないんだから、こういった時ぐらい少しは胸を張りなさい」
「褒められているはずなのに、何か余計な言葉が入っていないかっ!?」
「気のせいよ。ねぇ、ペレット?」
「ええ、そうですよぉ~。テルちゃんもマイクさんもバイクンさんの事を褒めていますよぉ~」
テルから賛同を求められたペレットは、のほほんとした笑顔を浮かべながら答える。ちなみに彼女の言葉は心の底から出ているものの様に見えるので、テルが言った余計な言葉に気づいていないと思われる。そんなペレットの言葉にバイクンは「あ、ああ、分かった」と言って少し顔を赤くしながら口を閉じる。
そんな様子を見せるバイクンを、ここぞとばかりにテルがいじる。マイクとペレットもそんな二人のじゃれ合いに笑いながら参加する。
俺はそんな彼らを見て、この四人の関係はとても良いものだと感じながら、微笑ましく見守っていた。
第15話、いかがでしたか?
ティーゲルが知った【D・L・O】世界の生き物が持つ脅威の話でした。
脱字、誤字、物語の間違いがあれば、ご遠慮なくお知らせください。




